• もっと見る
« 2013年07月 | Main | 2013年09月»
プロフィール

特定非営利活動法人 多言語多読さんの画像
<< 2013年08月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
オオツカエミ
第4回リライト講座 後半 (12/01)
kawamo
わあ!この話! (11/28)
donguri
ダダダダダ!! (10/24)
しぇしぇ
持ち込みも可 (10/11)
粟野
読みもの作成月例会 (11/30)
明石
読みもの作成月例会 (11/19)
最新トラックバック
リンク集
https://blog.canpan.info/nihongo-tadoku/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/nihongo-tadoku/index2_0.xml
新作4作品完成! [2013年08月19日(Mon)]
JGR多読文庫に新たに4作品が加わりました。

JGRtadoku-bunko.jpg

昨年は、レベル0や1の低いレベルを増やそうというのが作成会の目標でした。
しかし、なかなかそれは容易でなく・・・。ボツや保留になったものが多い中、レベル1『どうして海の水は塩からい?』が、どうしてシリーズの一つとして、中山とおるさんという挿絵家を得て実現しました。

さらにレベル0の西町交番の良さんの生みの親、松田緑理事と岡田亜子さんという挿絵家とのコラボも誕生。レベル0、西町交番の良さん「良さんのクリスマス」。字数はわずか201字。圧倒的に「絵で読ませる」ものになっています。ひらがなが読めたら、ぜひ本を開いてみて下さい。きっと、楽しめるはず!

レベル3には『五兵衛と津波』。これは、小泉八雲が、浜口梧陵が、幕末・安政の大地震の時に和歌山県広村の村人を安全に避難させたという実話からヒントを得て作った話です。浜口梧稜は『稲むらの火』の主人公として有名で、今でも小学校の教科書に載っている人物。津波の後、私財を投じて村に堤防を築き、防災に努めたといいます。

そして、レベル5の『坂本龍馬〜日本を変えた若者〜』。
数年前に愛知大学の中崎先生に原稿を書いていただきながら、なかなか完成しなかったのですが、やっとイラストレーターも見つかり完成へ。日本で大変人気のある、歴上人物の一生がコンパクトにまとまっています。レベル5からは、小学校2年までの教育漢字にはルビを振らないことにしました。フォントもちょっぴり小さくなって、テープの色も大人っぽい紺。
レベル4に飽き足らない人はぜひこのレベル5を読んでみてください。
感想を寄せてくれるとうれしいです。
これで、「よむよむ文庫」を合わせて、レベル別読みものが105作品になりました。
次なる目標は、レベル0とレベル1を15作ほど増やして、全120作品にすること!

ただいま、レベル1の作品、レベル4の歴史物が進行中。
手作りでなく、もっと体裁のいい印刷物に、というプロジェクトも進行中です。お楽しみに!
(粟野)
第2回多読セミナー「多読支援とは?」 [2013年08月15日(Thu)]
8月4日(日)第2回多読セミナーが開かれました。(都立大田桜台高校にて)

今年は、午前10時半開催、午後5時終了という1日の長時間セミナーです。
全体会と別に、日本語と英語に分かれての分科会も設けるなど、昨年より一層中身の濃いプログラムをと、計画しました。
しかしながら、そんな長い時間のセミナーにどのくらい来てくださるか、集客に関してはハラハラしっぱなし・・・。7月中旬でもまだ目標の半分にも届かず、気を揉みましたが、結局、スタッフ含め101名が集まり、ホッと胸をなでおろしました。英語関係者と日本語関係者はほぼ6対4の割合でした。

2013-08-04 12.13.36.jpg

まず、理事長から、「学会とはちがう、参加者が情報交換できる場にしたい」との抱負が語られ、会がスタートしました。

「多読支援とは?」のスピーチは、都立大田桜台高校の鈴木徹教諭。NPO多言語多読の新理事でもあります。

大田桜台高校は、多読授業を採り入れて5年目。高1、高2は週4時間の多読授業で文法授業無し。図書館には、英語多読の本がずらりと並び、非常に恵まれた環境で理想的な多読授業を行っている学校です。(多くの方がこの日、図書館見学をされ、歓声をあげていらっしゃいました)

2013-08-04 10.52.51.jpg

鈴木さんによれば、「多読支援」にはマニュアルはない。手探りで、個人個人に対してアドバイスをして支えていくもの。ただし、原理原則は外してはいけない。それは、教師側が「教えない。おしつけない。テストしない」
これを踏まえてアドバイスしていく。ゴールは、「支援がいらなくなること」

いい支援をするために、支援者は、生徒のロールモデルになること。自分もたくさん読んでガイドができるようにならなければならない。また、生徒との信頼関係を築くこと。
などなど、具体例を織り込みながら話されました。

次に、企業での多読支援、児童英語教室、日本語多読の紹介があり、午後のワークショップへ。

英語tadokuクラブの大熊さん、青江さんによるワークショップ「多読はここから
〜絵を読もう〜」
字のない絵本を読む練習をしました。
字面を読んで、「知らない単語がないからわかった」ことがイコール「読めた」ことでしょうか。多読では、それを読めたとはみなしません。本の世界にちゃんと入っていくことが「読めた」ことです。(逆に知らない単語があってわからないところがあっても、その世界が楽しめたら、「読めた」ということです。)
会場からは、まるで子供に還ったように「ハイ」「ハイ」と手が挙がり、絵についての発見をみな口々に発表していました。

2013-08-04 13.46.00.jpg

2013-08-04 14.12.48.jpg

3時からは分科会。
英語関係者と日本語関係者に分かれての多読談義?

英語は、受験に関して多読がどんな効果を上げたかを鈴木徹教諭が述べ、その後、事前に提出してあった参加者からの質問に、会場の参加者が答えるという形式で会が進みました。
「多読をはじめる前のオリエンテーションはどうするか」
「文法を学ばなければいけないと思っている生徒をどう巻き込むか」
「読書記録をつけない子への対処」
「読書嫌いの子への多読支援」
などについて質疑応答がありました。

RIMG0288.JPG

日本語は、海外の大学、国内の日本語学校の先生3人にまず多読授業実践報告をしていただきました。その後、海外大学、国内大学、ボランティア、日本語学校、小・中・高校別に分かれ、多読についての報告、質問等について話し合いました。

R0024088.JPG

終了後のアンケート回収率は75パーセント。
多くの方に感想をいただくことができました。
後半の時間が足りなかったというご指摘が何点かありました。次回は、参加者のみなさんにたっぷり話していただく時間をとりたいと思います。

数年前とは、多読も実施校が増え、輪が広がったと実感したセミナーでした。今後、みなさんの輪をつなげ、広げる役割に徹していきたいと思います。

JGR多読文庫はおかげさまで、昨年を大幅に上回る113冊をお買い上げいただきました。
また、印刷資金カンパは26,650円集まりました。
ありがとうございました!!
(粟野)