ACTFL ワークショップ [2011年11月25日(Fri)]
11月17日(木)〜20日(日)にACTFL 2011 Annual Convention and World Languages Expo の会議が、コロラド州デンバーで行われた。ACTFLは、全米外国語教育協会。
日本、スペイン、ドイツ、中国、アラビア、、、、などなど、外国語の教師が一同に集まる大きな大会だ。そこに、日本語部門では、日本出版貿易(JPT America)、KINOKUNiYA(米国)がブースを出している。学会とブックフェアを一緒にしたようなもの。 JTPからアスクに声がかかり、「よむよむ文庫」を広めるべく、研究会に出版社主催、JPT共催のワークショップの依頼あり。忙しい代表粟野に代わり、不肖川本が馳せ参じることになった。 ワークショップのタイトルは「How to use "The Japanese Graded Readers"〜レベル別読みものを多読しよう!〜」 11月17日(木) 成田空港駅で、アスク出版社長天谷氏と落ち合い、いまさらながら天谷氏の持ち物チェック! 「よむよむ文庫」、「よむよむ文庫のちらし」、「よむよむ通信」、「ワークショップ用ハンドアウト50部」、PC、すべてよし!!スーツケースを閉じて、いざいざ出発。 シンガポールエアーで、一路ロスアンジェルスへ。ユナイテッドエアーで、デンバーへ。 夜19時半ごろ到着。想定外(!)に新しくてきれいで立派な空港だ(田舎町の寂れた空港を勝手に想像・・ごめんなさいデンバー)。 標高1500mというけど、空気が薄い感じはしない。 タクシーでホテルへ。行けども行けども町らしきものが出てこない、、、40分もかかってホテル到着。遠かった。。。 一休みして、JPTのHさん、Yさんと天谷氏、私で食事に。Hard Rock Cafe で、地元エールで乾杯 なんと、メニューに”edamame"・・・最近アメリカでは普通に存在するメニューだそう・・湯気を立てて登場。デンバー名物”Buffalo wings"・・スパイシーで美味。水牛に羽が生えてるわけじゃなくて(笑)、鶏の手羽先。 11月18日(金) 時差ぼけの全身を朝のきりっとした空気にさらして、コンフェレンスセンターへ。どこになにがあるやら???天谷氏、ブックレットをあっちこっちみて、こっちだー。くっついていく。 JPTのブースへ。「ドラえもんのどこでも日本語」編集者、小学館の菊池氏も同じブースに。ドラえもん、ドラみちゃん人形がひときわ目を引く。ずるいなあ。 「よむよむ文庫」はいい位置につけているが、冊数少ない。しかも、1セット欠けている、グスンそしてそして、あれ?あれ??ワークショップのちらしは??? 天谷氏「送ったけど、返事がなかった、、、」H氏「いや、送られてきてない、、、」私「え!?そんなあ、、、」すると、天谷氏「PCに入れてきてあるので、印刷してきます!」ホテルへ直行。50部ほど印刷して戻ってくる。 社長、ありがとうございます!! ブースでは、「よむよむ文庫」を手に取った人に話しかけたり、ちらし渡したり、名刺交換したり。ワークショップ会場を下見したり。 さまざまな発表が行われていたが、それが終わると人が押し寄せ、始まると消える。 意外にキンダーや小学校、中学校でも日本語を選択する生徒が多いのにびっくり。 日本語のコーディネーターが先生たちに全セットを2セット絶対に買ってくるように言わた!!買っていかないと叱られる、と。揃わないから、注文。「多読のすすめ」をさしあげる。 レベル0VOL.1,2を16セット注文した先生も!!生徒全員に渡してどんな風に使うのかなあ。。。。。 日本語勉強中の甥のために文学作品の入ったレベルの上のものを、とか、日本人の子供だけど、普通の本が読めないからと「ごん狐」の含まれるレベル2のセットを、などなど、個人的なバイヤーも。ふむ、まあ、いいか。。 特別支援教室(自閉症やディスレクシアなどの)の先生が「よむよむ文庫」がその子たちに使えそうだとおっしゃってた、、漢字がなかなか読めないからルビつきがうれしい!たくさん作ってくださいって・・いやいや、そういう視点だと違う面もあるかもしれないから、一緒に作りましょうよ、と返事する。日本の方なので、日本で買ってもらうことに。 暇なようで忙しく、忙しいようで暇な一日。昼ごはんも晩ごはんも天谷氏と。すでに食べすぎ。ウイスキーまで飲んだし。あしたのワークショップに備えて早めに寝るも時差で夜中に目覚める。天谷氏は夜中、腹筋、読書にいそしんだらしいが、私は音楽を聴きながらごろごろ。 11月19日(土) いいよいよワークショップ当日。 朝、ホテルで天谷氏と映像と音声のPC操作のタイミングなど確認しようと・・・ところが、CDをコンフェレンスセンターの私の荷物のなかに忘れたことに気付く・・・ああああ。 天谷氏、超スピードで取ってきてくれる。さすがに早足で歩くと高地のせいで息が弾むとのこと。社長、ごめんなさい!!そしてありがとうございます!!! JPTブースでワークショップ用資料とおまけ(なんとなんと太っ腹!「よむよむ文庫」バラを三冊も&日本の雑貨)袋詰めを、ほとんど私と天谷氏で。 社長、よく働いてくださって、ありがとうござます!!! 今日もいろいろな先生方がブースに。ちらしを渡すと、すでに知っていてもちろん聞きに行きます、という先生も。うれしい限りだ。 ワークショップの前に日本語部門のランチョン。日本語の先生たちが一同に会す。大きながらんどうな部屋。天谷氏と分担して名刺交換、ワークショップの宣伝。時間も足りないし、全部は無理だった。 手ごたえは充分。それにしても、料理の味付けが、、、食べ過ぎてワークショップで眠くなるよりましか。 ブースに戻る。品川恭子先生による「英語圏版 マンが『坊ちゃん』」(ゆまに書房主催)のワークショップが始まっている。終わりに近いころ潜入。やはり、だだっ広い部屋をついたてで囲ったようなものだから、音は拡散するし、映像はぼやけている。しかたない。 いよいよ自分のワークショップの部屋へ。5分押しでスタート。PCのオペレーター天谷氏もスタンバイ。音響技師がいるので、音関係は任せる。 (左が助手の?天谷社長 働かせてごめんなさい) 1.なぜ、レベル別読みものを作ったか? 2.「多読」とは? 3.「多読授業」のやりかたと教師の役割 4・レベル別日本語多読ライブラリー「にほんご よむよむ文庫」について 5.「多読授業」の実際 DVD 6.「多読授業」をやったら @どんな本をどんな順番で読んでいったか A多読の効果 B学習者の声 C多読実践者の声 はじめ少し空席アリ。途中から、Yさんが「坊ちゃん」から人々を誘導してくる。57,8人集まった!!!これは、なかなかの快挙らしい。食い入るようにこちらを見る目。そうだそうだと納得してうなずく顔。必死にメモをとる姿。余裕で分かってるわという態度。いろんな状況のいろんな捉え方があることがわかる。 Q&Aタイム @読む前に何かするのか? 何もしません。 A何かアセスメントをするのか? 原則しない。学校から要求された場合、なんとかごまかす。 B例えばこの本(おまけのなかのレベル3の一冊)を読むのにどのくらい時間がかかるのか? 40分〜1時間くらいだと思う。 研究会頒布冊子「多読のすすめ」先着8名さまに贈呈、奪い合いに来てください,と言う。 あっという間に全部、、と思いきや1冊残ってる。1冊ありますよ、というと、うれしそうに取りに来た。 遅れてきてハンドアウトがないと訴える人あり、私のメモにまみれたものをさしあげる。なんか、大喜び。 最後に、恒例らしいJTPによるくじ引き。「よむよむ文庫」1セットもらえる。 私が番号を読み上げると歓声が起こり、「よむよむ文庫」の前で、どのレベルにするか、ちょっと迷って、選んでいく。無事終了。。 先生方、天谷氏、H氏、Y氏、そのほかのすべての人に感謝、感謝。 片付けて、ブースに戻る。ワークショップがあった書籍の売り上げが伸びている模様!! 前日もそうだったが、終了時間になると、突然電気が暗くなる。 終わった〜〜 大会は20日12:00まで。私と天谷氏は、ここでおしまい。JPTの2人に別れを告げる。 夜は、地元のいかにもアメリカンなバーへ。ゲームとロックとプール(玉突き)とジュークボックス(懐かしい!!)、ビールとおつまみ・・・ここは、2番目か3番目に来るとこねと、しばし楽しんだ後、ご飯を食べに。もう一度Buffalo wings 今度は激辛に挑戦。 天谷氏は明朝帰国。私は知り合いに会いにシアトルへ。 アメリカは、やはりマーケットとしては強力だと実感。まだまだやることはいっぱいある。 ACTFLでの注文を含めた販売数を問い合わせ中。分かり次第、報告します。 これが、なんとか、アメリカでの普及につながりますように。。。 川本かず子 記 |