第4回リライト講座 [2011年10月31日(Mon)]
2011年10月30日(日) 午後1時半〜4時半 しんじゅく多文化共生プラザ
11名の方が参加してくださった。 自己紹介をしていただく。みなさんの背景もまちまちで、目的もちがう。 日本人や、ノンネイティブの日本語教師の指導をしている方。 英語から日本語への翻訳を仕事としている方。 公立高校の国語の先生。 小説を書いている方。 日本語学校の先生。 フリースクールの先生。 修士課程に進む準備をしている学生さん。 日本語教師養成講座在学中の方。 ああ、あまりに立場の違うこの方達に、どうやって講義をすればいいの?その上、夏の勉強会や、アルクの教材祭りに参加なさって、多読や、当研究会について、既に知っている方も、半数。 ええい!しかたがない!知らない方もいらっしゃるので、簡単に、多読とは何か?4つのルールはどうして必要か?を、お話しして、まずは、英語多読体験をしていただく。 ![]() ![]() やはり、キッパーシリーズは、「頭の中で翻訳しないで読めますね。」という声が…日本語多読の読みものは、それを狙っているのです…とお答えしておく。 さて、休憩後、少し早めにリライト体験を始める。 今回は、初めての取り組み、既に絵の入っているイソップの「都会のネズミといなかのネズミ」に、文を付けることをお願いした。3つのグループに分かれて意見を出し合いながら仕上げてもらう。 ![]() ![]() 絵が入っているのだから、簡単だろうと思ったが、以外にこれが、難しい。文があって、それを補うイラストを考えるというのが、本来のありかただったかもしれない・・・ また、絵があるのだから同じようなネズミの話になるだろうと思ったが、かえって、3つのグループで、違う「ネズミ」の話ができた。 1つは、語彙も文型もクリアして、きれいにまとまった「ネズミ」。 1つは、絵でわかるからと、普通体の動詞をバンバン入れた大胆な「ネズミ」。 1つは、いなかのネズミのツィッターのような、全て1人称の画期的な「ネズミ」。 最後に、我々の作った「いなかのネズミと町のネズミ」を、読み上げて、終わりにした。 受講したみなさんに感想を聞いたところ「楽しかった」「簡単な話なので、簡単な語彙を使って作るのは易しいだろうと思ったら違った」「一人でやったら効率的なのに、と思って始めたが、複数の意見を聞いた方が、発想が豊かになるという経験をした」などの話が出た。 来月は、DVDを視ながら授業の方法を知る。そして、中級のリライトに挑戦する。という内容の講座を考えている。 いろいろな立場の方達が、それぞれに何かを得ていただける講座になれば、うれしいと思う。 講座修了後、既に、日本語学校の中級クラスの授業で、「よむよむ文庫」を使ってみた、というお2人から、学習者の読書記録を見せていただいた。 ああ、広まっている!多読!うれしくて胸が震えた。 松田 記 |