運用計画案 [2006年12月06日(Wed)]
国際医療派遣のような、病院船の出番になる世界的大災害は、2年に一回とか3年に一回にくらい起きないです。国内での自然災害も病院船の出番になる規模の大災害は1年に一・二回くらいかと思います。
ですから、平常時(通常)は、日本国内で検診と医療の活動を行います。 https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/35 https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/30 に書きましたが、一つの診療地に対して2泊3日を基本とします。 まず前日(1日目)に元になる医療機関の有る港で、ドクターと検診等の医療担当要員を乗船させ、当日の夜か翌日(2日目)の早朝に実施地に寄港します。2日目は、朝から患者の受け入れと通常検診・半日人間ドック・一日人間ドックを行ない手術チームは地元の診療所と連携し手術を行ないます。その日(2日目)は術後の患者と1泊人間ドックの受診者を医療チームと一緒に船内に宿泊して頂き、翌日(3日目)手術を受けた患者さんは下船して現地(地元)の診療所に入院して頂き、人間ドックの受信者も下船して、その後に初日(1日目)の寄港地に戻ります。そこで医療チームのスタッフに下船頂き、次の活動の医療チームが待っている寄港地へ移動します。この場合、母港に帰らないで次の寄港地に移動します。これが1診療地の1工程です。移動距離によりますが、1工程は3日を基本に移動時間が長い地域だと4〜5日になります。この工程の繰り返しで、日本列島と諸島、さらに離島も含めて日本一周をしようと言う計画です。 これは、災害発生時に動けるようにした計画案です。初日(1日目)であれば、手術前なので検診をキャンセルして災害地へ向かいます。2日目に発生した場合は、手術・検診活動中なので終了を待って、翌日(3日目)に災害地へ向かいます。(災害対応は2日目のみめいに災害が発生した時に一番時間がかかりますが、遅くても最大で24時間〜30時間後に災害地へ向かえます。) あくまでも、災害発生時の出動を基本に、日常に検診・医療活動をしようと言う計画です。 ・メリットは、地元診療所に最新鋭の手術室・医療機器などの設備を設けなくてよい。 患者さんは、なじみの地元の診療所で家族の近くで手術を受けられる。 病院船の設備を災害時だけではなく、通常時も活用できる。 地元の診療所と基幹病院との間で医師の医療技術の交流がはかられる。 最新の検診・診断機器で定期健診を地元で行うので、早期発見と予防が向上して、病気の発生数を減らせる。 ・デメリット、地元の診療所と基幹病院との間で日常から、患者・医療情報の共有が必要。 決まった工程での移動なので、急患などの救急医療には、対応できない。 船なので、天候に影響される。手術中に揺れの影響はどの程度か。 |