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2020年05月12日(Tue)
今こそ強靭な精神を取り戻そう
(産経新聞「正論」2020年5月11日付朝刊掲載)
日本財団会長 笹川 陽平

seiron.png世界的大流行(パンデミック)となった新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた必死の戦いが続いている。今後を占う上で最近、気になる調査結果がふたつあった。ひとつは米誌「USニュース&ワールド・リポート」が1月に発表した「世界最高の国ランキング2020」。日本は文化的影響力などが評価され、対象73ヶ国中3位にランクされている。

もう一つはギャラップ・インターナショナル・アソシエーションが3月、世界30カ国で行ったコロナウイルスに関する世論調査。「拡散防止に役立つなら自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない?」の考えに、オーストリアの95%をトップに平均で75%が「そう思う」と答えた。対する日本の肯定的回答は最下位の32%。



2020年05月08日(Fri)
東京・お台場に3タイプの計300床
20平方メートルの広さ持つ平屋建て病床も
日本財団 1200床の当初計画見直し

日本財団 参与 宮崎 正

風の香りロゴ
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全都道府県を対象にした緊急事態宣言が5月末まで延長された。4月7日の前回発令から1カ月弱、一日当たりの新規感染者数は減少傾向にあるものの重症患者は依然横ばい。強い感染力を持ち、無症状の患者からも感染する新型コロナの特徴から医療需要も多様化している。

これを受け日本財団は4月3日に打ち出した東京・お台場の船の科学館への「野戦病院型1200床設置計画」を、災害復興住宅型平屋建てなど3タイプ計300床に変更した。SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)で大きな被害が出なかった日本には、刻々と変わる事態に対応する備えが少ない。300床の取り組みが新たなモデルづくりの一助となるよう期待する。

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設置が進むパラアリーナの100床


2020年05月07日(Thu)
新型コロナウイルス禍 「医療崩壊」を防げ
(リベラルタイム 2020年6月号掲載)
日本財団理事長 尾形武寿

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急激な新型コロナウイルスの感染拡大で報道も連日、コロナ一色である。学者、政治家から芸能人まで多彩な顔触れが思い思いのコメントをするテレビのワイドショーを見ていると一億総評論家の感を強くする。

新型コロナ禍はほぼ全世界に広がり、国際社会はヒト、モノ、カネの動きが止まり経済も停止状態にある。ウイルスは異常に強い感染力の半面、感染者の症状は無症状から死に至る重篤な症状まで幅広い。未だ正体は不明で、今後の展開も予測できない。各国と同様、日本も必死の防戦を余儀なくされており、事もなげに軽々しいコメントをするのは慎んでほしい気もする。