2025年04月14日(Mon)
党利党略の国会論戦に落胆する
(産経新聞「正論」2025年4月11日付朝刊掲載)
日本財団会長 笹川 陽平 ![]() 令和7年度当初予算が年度末ギリギリの3月31日、ようやく成立した。 大局を欠く議論 党利党略に立った議論ばかりが目立ち、少数与党の中で期待された熟議、激動する国際社会を視野に大局的見地に立った議論は最後まで希薄だった。 わが国は内外とも、かつてない難題に直面し、国民は政治がどのような方針を打ち出すか、注目と期待を寄せていたはずだ。 国会に提案された個々の施策の重要性を否定するつもりはないが、国の進路、将来像など大局に関する議論はほぼ皆無。日本の政治は果たして大丈夫か、不安を抱かせる結果を招いている。 |