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2012年02月20日(Mon)
私の村ではアリを食べるよ!
(教育新聞 2012年2月20日掲載)

食糧事情で異文化理解
海外奨学生と日本財団職員が出前授業

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広報グループ 
広報チーム 富永 夏子 


 「私の住む村ではアリを食べるよ」「うわあー!!」。「朝とれる黒いアリより昼間にとれるアリの方がおいしいんだ、色も違うよ」「へええー!」……。1月21日、東京都墨田区立立花中学校で行われた授業の一コマである。日本財団ソーシャル・アクション・プログラムの一環で、講師は当財団が支援する中南米出身の奨学生3人と国際事業を担当する財団の職員たち。授業のテーマは「世界で活躍する日本人−途上国の食糧事情」。
 「ソーシャル・アクション・プログラム」は、日本財団が「社会貢献」「NPO」「海外で活躍する日本人」などをテーマに、様々な働き方や生き方についての学びの場を中学校や高校と協働で作り上げている。この日は、途上国で活躍する日本人や、日本との食糧や文化における共通点や違いについて学んでもらおうと、中学1年生の社会科の授業に出向いた。

 冒頭のやりとりは、奨学生でコロンビア出身のルイスさんが、自分の出身地であるモゴテス地区の食糧事情を披露した時だ。アリを食べる話や、初めて見るザポテやルロという果物の写真を見て生徒たちの表情が輝く。また、彼の住む地域では朝4時頃から畑仕事をするために朝食と昼食の間にもう一食入り、1日4食の生活だという。

 ホンジュラス出身のエレナさんは、ホンジュラスの伝統的な米と豆をまぜた料理や、食事に欠かせないトルティーヤ(トウモロコシを挽いた粉で作る薄焼パン)などを紹介したあと、中級階級以上の人は卵や鶏肉や豚肉などが買えるが、貧しい人たちは買えないなど生活水準の違いについてもふれた。

 続いて日本財団の職員が、スリランカで釣った魚を干物や鰹節に加工する技術を日本人が教えることで、電気も冷蔵庫もない地域でも、魚を腐らせずに食べられるようになったことを話すと、生徒たちからは「日本は恵まれている」「自分も将来、途上国で人助けをしたい」などの感想が述べられた。

 また、日本の置き薬システムがミャンマーで活用されている例を紹介。辺境地域に伝統医薬品を詰めた薬箱を配布し、使用した分だけ料金を回収する、いわゆる「富山の薬売り」方式だ。生徒たちは実際にミャンマーで配布されている薬箱の中身を興味深そうに見て、薬の匂いを嗅いだりしていた。
日本財団では随時、このプログラムの実施校を募集している。


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カテゴリ:こども・教育




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