2017年06月28日(Wed)
累計入館者40万人に、国立ハンセン病資料館
24年で到達、春季企画展さなか
全国博物館施設の活動報告会も開催へ 日本財団が管理運営を受託している「国立ハンセン病資料館」(成田稔館長、東京都東村山市)の累計入館者数が6月27日、40万人に達した。社会啓発を目的とした2017年度春季企画展を開いているさなかで早速、記念セレモニーを開いた。7月1日には企画展の一つとして全国の博物館施設による活動報告会も開催する。 ![]() 40万人目の入館者、萩原理彩子さんを真ん中にして一緒にくす玉を割る成田稔館長(右)と藤崎陸安・全国ハンセン病療養所入所者協議会事務局長(左) |
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同資料館は1993(平成5)年6月「高松宮記念ハンセン病資料館」として開館。その後、規模を大きく広げ「国立ハンセン病資料館」と改称、2007(平成19)年4月にリニューアルオープンした。
この日、高松宮記念ハンセン病資料館開館から数えて40万人目の入館者となったのは筑波大医学群医学類4年の萩原理彩子さん(22)=茨城県つくば市。社会医学実習の一環として班の仲間10人と先生で訪れた。萩原さん、成田館長、藤崎陸安・全国ハンセン病療養所入所者協議会事務局長の3人でくす玉を割って祝い、成田館長が萩原さんに40万人目の認定証や記念品、花束を贈呈した。「驚いたけど光栄です。ハンセン病の歴史や今の状況を学ぶために初めて訪れました。この日のことは忘れません。ハンセン病の問題を心に刻み、これからしっかり勉強をしていきます」と萩原さん。 成田館長(右)から笑顔で花束を受け取った萩原さん 萩原さんを囲み記念撮影に収まる仲間や先生ら
国立ハンセン病資料館外観 日本財団は、ハンセン病と差別をなくすために、医療面での制圧活動とともに、社会的差別の問題を人権問題として重要視し、患者・回復者とその家族の尊厳の回復を目指す活動に長年取り組んでいる。国立ハンセン病資料館、重監房資料館(群馬県草津町)の管理運営も16(平成28)、17(平成29)の両年度、厚生労働省から受託した。
● ハンセン病〜病気と差別をなくすために〜(日本財団ウェブサイト) ● 国立ハンセン病資料館ウェブサイト |