熊本地震で被災した第二明星学園
日本財団支援、生活環境の改善図る 平成28年熊本地震で被災した障害者支援施設「第二明星学園」で、復興支援の仮設住宅「シェアハウス燦燦(さんさん)」が完成し、同学園を運営する社会福祉法人「御陽会(みようかい)」(上益城郡山都町)は5月24日、お披露目と感謝の意を伝える落成式を開きました。日本財団は震災発生後、早々に現地視察を実施し、狭い避難所での生活を余儀なくされている利用者に、施設の再建までの間、快適で安全な居住環境を提供することを目的として、仮設住宅建設に向けて助成などの支援を行ってきました。 ![]() 完成した仮設住宅全景 |
完成した仮設住宅は木造平屋建て、延床面積約140平方メートル。学園の敷地内倉庫を解体し建築しました。室内にはリビングを囲むようにして5室あり、1室2人計10人の利用が可能です。式典あいさつで御陽会の武元典雅・理事長は昨年4月14日の前震、16日の本震という2度の大きな地震に見舞われ、第二明星学園の建物はほとんど壊れて使えなくなった事情を紹介。「建物はつくり替えれば何とかなりますが、みんな無事だったことに本当に安どしました。日本財団から助成金をいただき、このシェアハウスをつくらせていただきました。大変ざん新で明るい建物になり、利用者の皆さんが過ごしやすく、居心地のいい建物になったと喜んでいます」と感謝の気持ちを述べました。 シェアハウス燦燦の落成式の様子 あいさつをする御陽会の武元典雅・理事長 司会とともに工事経過報告をする山ア雅之・施設長 あいさつをする日本財団災害復興支援センター熊本本部の梅谷佳明センター長
地震直後の本館の様子。跡地は今、駐車場に。将来ここに本館を建て替える予定(写真提供:第二明星学園) 最初の震度7が発生した時、施設とグループホームには利用者計約50人がいました。夜勤者、当直者、そして駆け付けた職員の素早い対応で、いったん学園の車や職員の車に全員が分乗待機。幸い車で25分ほど離れた、御陽会運営の田代西部福祉センター(御船町田代)にはほとんど被害がないことが分かり、夜間に全員、無事に避難移動をすることができました。同センターは日本財団の助成で2007(平成19)年度、旧小学校をグループホーム、就労継続支援B型事業所に整備した場所です。 地震直後の本館室内の様子(写真提供:第二明星学園) 本館非常階段の土台にできた地割れ(写真提供:第二明星学園)
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