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2016年07月22日(Fri)
チュニジア国民対話カルテットが日本初講演
「対話こそ紛争解決につながる」
代表3人、幅広い国際支援も訴え


昨年末、ノーベル平和賞を受賞した北アフリカ・チュニジアの「国民対話カルテット」の代表者3人が来日、7月20日、笹川平和財団国際会議場で「対話のパワー:市民社会とボトムアップの民主主義構築」と題し講演し、「対話のカルチャーこそ紛争解決につながる」とする一方、「チュニジアの民主化は成功しつつあるが、一方で経済的社会的に大きな危機に直面している」として国際社会の幅広い支援を訴えました。

会場には180人が詰め掛けた

会場には180人が詰め掛けた

 
来日したのはカルテットを構成する4団体のうちチュニジア労働総同盟のフサイン・アッバースィー事務総長、同商工業・手工業経営者連合のウィダード・ブーシャマウイー会長、同人権擁護連盟のアブデッサッタール・ベンムーサー会長の3人。笹川平和財団の招きによる来日で、残るチュニジア全国法律家協会のモハメド・ファーディル・マフフーズ会長は急用で来日を見送りました。代表3人がそろって日本を訪れるのはこれが初めてです。

フサイン・アッバースィー事務総長

フサイン・アッバースィー事務総長

4団体はジャスミン革命と呼ばれた民主化運動で独裁政権が2011年、崩壊した後、イスラム保守派と政教分離を重視する世俗派との間を調停、対話を通じた合意形成を図り、チュニジアの民主化に大きく貢献、中東・北アフリカだけでなく、世界の民主化の今後を占う上でも、その成果が注目されています。

ウィダード・ブーシャマウイー会長

ウィダード・ブーシャマウイー会長

講演でアッバースィー氏は「チュニジア革命は対話を積み重ねることで相互信頼が生まれ、これが連帯につながった」とするとともに、テロなどが続く中「いままで以上に文明間の対話が必要だ」と述べました。またブーシャマウイー氏は「ノーベル平和賞は世界のあらゆる市民社会に対する栄誉」とした上で、「特に若者と女性の参加が大きな力になった」と指摘しました。

アブデッサッタール・ベンムーサー会長

アブデッサッタール・ベンムーサー会長

次いでベンムーサー氏は「新しい憲法の制定や選挙を成功させただけでは不十分。経済の復活こそ必要で、チュニジアの試みが失敗すれば国際的にも悪影響を残す」と日本など国際社会の連帯と支援の必要性を訴えました。

モデレーターを努めた大阪大学理事・副学長の星野俊也氏は「国民対話カルテットの存在がなければチュニジアは内戦に陥っていた可能性がある」と指摘、会場を訪れた日本アフリカ連合友好議員連盟幹事長の逢沢一郎衆院議員(自民)は「互いの違いを認め合い共存に導くのが対話。チュニジアのチャレンジを大切にしていきたい」と語りました。

このほかカルテットの今後に対する会場の質問に対しアッバースィー氏は、「チュニジアに何らかの圧力が掛かるような事態になれば動くことになるかもしれないが、カルテットのミッションは一段落したと思う」と述べ、今後は内外の動きを見守る考えを明らかにしました。

また「チュニジアにはカルテットを受け入れる成熟した市民文化や高い都市文化があった」と評価する一方、「そのチュニジアが何故イスラム国(IS)への外国人戦闘員の最大の供給源となっているのか」といった疑問が出されるなど、北アフリカ・中東情勢に対する関心の高さをうかがわせる会場の雰囲気でした。



● 「チュニジア国民対話カルテット」講演会に先立ち(笹川平和財団ウェブサイト)






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