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2016年07月06日(Wed)
学べるマンガ100冊、単行本に
新たな選書、漫画家の海外派遣も
日本財団マンガプロジェクト


出版された「学べるマンガ100冊」

出版された「学べるマンガ100冊」

 日本財団の「これも学習マンガだ!世界発見プロジェクト」で選ばれたマンガ100冊を紹介する単行本「学べるマンガ100冊」が6月末、文藝春秋社から出版されました。昨年秋の発表後、全国で大きな反響を呼んでいるのを受けた出版で、プロジェクトでは新たな100冊の選書を進めるほか、海外への漫画家の派遣などマンガ文化の発展を目指す考えです。

 100冊はマンガ家で一般社団法人「マンガジャパン」代表の里中満智子氏ら9人の選書委員が選び、昨年10月発表しました。源氏物語を題材にした「あさきゆめみし」(大和和紀著)や「風の谷のナウシカ」(宮崎駿著)、「はだしのゲン」(中沢啓治著)、「キャプテン」(ちばあきお著)など多彩な作品を網羅、「文学」、「生命と科学」、「芸術」、「歴史」「スポーツ」など11のジャンルに分類しています(日本財団「これも学習マンガだ! 世界発見プロジェクト」参照)。

ポスター、冊子を活用して100冊を紹介

ポスター、冊子を活用して100冊を紹介

特設WEBサイトや蔦谷書店と連携した特別ブースで紹介され、立ち上げ2週間だけでWEBサイトの閲覧が40万回に上ったほか、全国の小中学校や公立図書館から多数の問い合わせが寄せられ、全国73店舗で「これも学習マンガだ」フェアが開催されるなど大きな反響を呼んでいます。

 出版された単行本は四六判190ページ(税抜き1300円)。「人生と勉強に効く」のサブタイトルが付され、1冊ごとに各選書委員が作品の魅力などコメントを載せています。冒頭で選書委員の1人で株式会社コルク代表の佐渡島庸平氏が「マンガが教科書よりもすごい理由」と題し、「100
新たな50冊を選ぶ選書委員

新たな50冊を選ぶ選書委員

今年3月には北九州市漫画ミュージアムで関連イベントを共催

今年3月には北九州市漫画ミュージアムで関連イベントを共催

冊を読んで、さまざまな世界に触れれば、自分の好きなことがきっと見つかると思っています」と述べ、末尾では里中さんが「日本のマンガは、ある意味すべての作品が『学習マンガ』でもあります」、「お子さんも、そして大人の方にも、良質なマンガをたくさんよんでいただければ、と願っています」と記しています。

 プロジェクトはその後、10人に増員された選書委員が新たな50冊の選書作業をほぼ終え年内にも発表の見通しとなっているほか、50冊を目途にした一般公募による選書作業も検討しており、マンガプロジェクトの選書は最終的に200冊となる見通しです。

 プロジェクトは日本のマンガが持つ「共感力」や「発信力」を活用して、子どもが社会課題や学問、職業などに関心を持つきっかけを提供するのが狙い。日本財団では、マンガ人気が高い外国、特にアジア地域での関連イベントに日本の漫画家を派遣するほか、各国の教育分野への日本のマンガ技術活用など幅広い可能性を追求したいとしています。



● これも学習マンガだ! ウェブサイト












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