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2016年06月09日(Thu)
最果ての地で子どもたちが出会ったものとは
異才発掘プロジェクト ROCKET
枕崎目指しローカル線の旅


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普通列車を乗り継ぎ、東京駅から鹿児島・枕崎駅を目指す子どもたち



5月29日、土砂降りの雨の中、鹿児島・枕崎駅に4人の子どもが降り立ちました。彼らは日本財団と東京大学先端科学技術研究センターが共同で実施する「異才発掘プロジェクト ROCKET」(以下、ROCKET)の参加者。東京駅からスタートして5日間、スマートフォンなどの電子機器を一切使わず、普通列車を乗り継いで来ました。彼らが旅で得たものとはーー。

電車内にて。長い乗車時間を、話をしたり絵を描いたり、車窓を眺めたりと思い思いに過ごす

電車内にて。長い乗車時間を、話をしたり絵を描いたり、車窓を眺めたりと思い思いに過ごす



ROCKETは、突き抜けた才能がありながらも不登校傾向にある、あるいは現状の学校教育になじめていない小中学生に、継続的な学びの場や生活面のサポートを提供するプロジェクト。現在、1期生15人、2期生13人が学んでいます。

プロジェクトの一環として、教科書ではなく、実体験から学びを得る目的で、今回の枕崎への旅が企画されました。ミッションは、「最果ての地で、現代の日本が失ったものを探せ」というもの。旅のルールは、「特急や新幹線などを使わず、普通列車を乗り継いで枕崎駅を目指すこと」、「宿泊費と移動費以外に使えるのは1日1000円だけ」、そして「携帯電話やスマートフォン、ミュージックプレーヤー、ゲーム機などあらゆる電子機器を持ち込まないこと」。

普段から日常的に電子機器を使って生活している子どもたち。写真を撮ろうにも、デジタルカメラは使用禁止。長い電車での移動時間も、ゲームやインターネットで時間をつぶすことはできません。さらには、電車が遅延したり、乗り間違えたりしても、スマホで次の列車を検索、というわけにもいかないのです。スタッフも同行していますが、一切口出しはせず、すべて子どもたち自身の判断に委ねられています。

「携帯電話もデジカメも使えないので、車窓の風景は目に焼き付けるしかない。こんなに集中して景色を見ようとしたことはないかもしれない」と、参加した小林大真君(中2)は言います。

途中下車した駅で昼食。1日に使えるお金は1000円のため、メニュー選びも慎重

途中下車した駅で昼食。1日に使えるお金は1000円のため、メニュー選びも慎重



普通列車の本数が限られ、次の電車まで5時間待ち、ということも。電子機器を持たず、使えるお金も限られている中で、こうした待ち時間をどのように使うかも、子どもたち次第。ある駅では、近くの公園で地元の子どもたちに声を掛けてジャングルジムや鬼ごっこなどで2時間近く一緒に遊びました。

プロジェクトの中邑賢龍ディレクターは、「モノが満ち溢れている今、“何もないこと”を経験させたい。何もないところで何を生み出すか。偶発的な出来事に出合い、乗り越えることで彼らが何を感じるか楽しみです」と旅に込める思いを語ります。

鹿児島・指宿駅前では無料の足湯でリラックス 指宿での待ち時間は3時間以上。土砂降りの中、海へ

鹿児島・指宿駅前では無料の足湯でリラックス(左)指宿での待ち時間は3時間以上。土砂降りの中、海へ(右)



最後の乗り換え地点は、鹿児島・指宿駅。激しい雨により、枕崎までの電車が運休となる可能性もあったものの、40分の遅延ののち電車がホームに到着。道中、本州最南端の西大山駅では車掌さんを説得して写真撮影の時間をもらうなどしながら最終目的地の枕崎に到着。長旅で疲れ切っていた子どもたちも、こぶしを上げて「着いた!」と喜びを爆発させました。

枕崎駅に到着し、こぶしを上げて喜ぶ子どもたち

枕崎駅に到着し、こぶしを上げて喜ぶ子どもたち



快晴に恵まれた旅の最終日は、それぞれに「現代の日本が失ったもの」を探すため枕崎を散策。地元住民100人に話を聞くなど、精力的に動き回るものの、なかなか答えが見つからないまま帰りの飛行機の時間が来てしまいます。

それぞれ家路へついた子どもたちですが、ミッションはこれで終わりではありません。最果ての地で何を見つけたのか、現代の日本が失ったものとは何であるのか、日常生活に戻った彼らがそれぞれに考えを深めていきます。

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枕崎では、地元住民への聞き込みをしたり、レンタル自転車で遠出をしたりと、それぞれの方法で「現代の日本に失われたもの」を探した



6月23日からは別のチーム4人が東京駅から出発。北の果て、北海道・稚内を目指し、普通列車の旅が始まります。

なお、ROCKETでは6月15日から30日まで、第3期スカラー候補生を募集します。詳しくは「異才発掘プロジェクト ROCKET」ウェブサイトをご覧ください。



● 異才発掘プロジェクト ROCKET ウェブサイト
● 異才発掘プロジェクト ROCKET 説明会動画






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