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2016年06月03日(Fri)
バンコクで「第3回アジア女性社会起業家ネットワーク会議」開催
5月17日(火)から19日(木)まで、タイの首都バンコクで、「コミュニティ開発」をテーマに「第3回アジア女性社会起業家ネットワーク会議」が開催されました。会場となったドンムアン空港近くの女性の地位向上協会には、メコン地域(カンボジア・ラオス・ベトナム・ミャンマー、タイ)を中心に、フィリピン・マレーシア・シンガポール・日本等から、「手工芸」・「食品」・「農業」・「観光」ビジネスに携わる社会起業家33名が集結しました。

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参加者集合写真©AWSEN 2016
 
>製品を紹介するミャンマーYK Collectionsのミン・ミン・ミャットさん

製品を紹介するミャンマーYK Collectionsのミン・ミン・ミャットさん©AWSEN 2016

ミャンマーからの参加者、ミン・ミン・ミャットさんは、「YK Collections」のオーナー。自然の原材料で作ったアクセサリーや開梱したプラスチックテープで伝統的な編み方のバスケット等、ミャンマーの伝統的なモチーフや素材を生かしたお土産雑貨を製造しており、その製造には、地域の視聴覚・肢体障害者も携わっています。同社の製品は、2014年には、日本のグッドデザイン賞メコンセレクションを受賞しました。

今回の会議には、ミン・ミン・ミャットさんのように、地域の人々と一緒に、ビジネス手法を用いて社会課題の解決を目指すソーシャル・ビジネスを実践している社会起業家が一堂に会しました。会議初日は、東南アジアにおける社会起業家のトレンド報告が行われ、参加者がそれぞれの課題や経験を共有。2日目は、ファイナンスやソーシャル・メディア、ブランディングの専門家を招いた集中講義が行われました。

ブランディングに関する講義

ブランディングに関する講義©AWSEN 2016


ラオスのドアングダラ・ヴェマニーさんは、「OCK POP TOK Textile Company」を通じて地方の女性に対して手織物の職業訓練とその販売、観光客向けの織物・染色体験レッスンの提供とカフェ・ゲストハウスの運営を行っています。「伝統的なラオスシルクにモダンなデザインを加えた自分たちの手織物製品に、地方の女性たちの経済エンパワメント創出というストーリーを加えることで、より観光客向けのブランド力を高めるというアドバイスをもらい、今後のPRに活用していきたい」と集中講義の感想を述べました。

会場の様子とラオスOCK POP TOK Textile Companyのドアングダラ・ヴェマニーさん

会場の様子とラオスOCK POP TOK Textile Companyのドアングダラ・ヴェマニーさん ©AWSEN 2016


3日目午後は、バンコク中心地に会場を移してオープン・フォーラムとして、一般参加者向けに女性社会起業家の事業紹介と製品販売・交流会を開催しました。ベトナムラオカイ省サパ県の黒モン族でシングルマザーのスー・タンさんは、自らも貧しさから長らく学校に通うことができませんでしたが、「出身地域を活性化させたい」という想いから、少数民族ホームステイ・トレッ
事業について発表するベトナムSapa O' Chau Social Enterpriseのスー・タンさん

事業について発表するベトナムSapa O' Chau Social Enterpriseのスー・タンさん ©AWSEN 2016

キングサービスを提供するSapa O' Chau Social Enterpriseを設立。少数民族自らが行うトレッキングガイドやカフェ運営、手工芸品販売等によって地域の雇用を生み出していることに加え、その収益で少数民族の高校生35人の学習支援をしています。こうしたスー・タンさんら女性社会起業家の事業発表に、ソーシャル・ビジネスに関心の高い在タイ企業、NGO、中間支援組織、政府関係者は、熱心に聞き入り、その後の起業家との交流会では大きな盛り上がりを見せました。

2014年7月の「アジア女性社会起業家セミナー」、2015年5、11月に開催された「アジア女性社会起業家ネットワーク会議」、そして今回の第3回目の会議には、計100人の女性社会起業家が参加。東南アジアにおける、さらなる女性社会起業家ネットワークの活性化に向け、11月には「第4回アジア女性社会起業家ネットワーク会議」の開催が予定されています。
タグ:ミャンマー 女性起業
カテゴリ:世界







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