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2016年03月24日(Thu)
反響広がるドキュメンタリー映画「Given」
上映都市拡大 26日から大阪で
「生きる力もらえる」


難病を患う子どもとその家族の生きる姿を描いたドキュメンタリー映画「Given〜いま、ここ、にあるしあわせ〜」の反響が広がっています。先の東京に続き3月26日からは大阪、さらに横浜、福山(広島県)両市の公開が決まっているほか、札幌、仙台、福岡、新潟、京都市などでの公開も具体化しつつあり、海外での公開に備えた英語の字幕作成も進められています。

製作の意義などを語る大住代表
製作の意義などを語る大住代表

映画は3つの家族が難病の子どもと一丸となって「今を生きる」姿を通じ、生きる歓び、本当の幸せを問い掛ける内容(1月12日付本ブログ参照)。2月、東京・日比谷図書文化館で行われた試写会のアンケートには「涙は溢れるけど、最後にはカラッと爽やかな、生きる力をもらえる」(40代女性)、「生きてるだけで尊い! そんな当たり前のこと、でも忘れがちなことを突きつけてくれる映画です」(50代女性)といった感想が寄せられました。

事務所の壁には交流のある家族の写真が
事務所の壁には交流のある家族の写真が

映画を企画、総指揮した公益社団法人「難病の子どもとその家族に夢を」の大住力代表理事によると、映画を見た人の口コミやSNSを通じて話題が広がっているようで、皮切りとなった東京・渋谷アップリングでの公開は2月6日から2週間の当初予定が3月11日まで延長されました。大阪公開(シネ・リーブル梅田)後も4月23日からは横浜市中区の横浜シネマリン、5月21日からは福山市の福山駅前シネマモードでの公開が決定、最終的に全国の主要10都市以上で公開される見通しです。

横紋筋肉腫と闘う塩川利音くん
横紋筋肉腫と闘う塩川利音くん

映画には、家族が難病の子どもと向き合う姿を通じて自分がどう生きるのか、考えるきっかけにしてほしい、といった願いを込め、「これは、あなたの映画です」の字幕を入れており、大住代表も「企業や学校での自主上映の形で、草の根運動的に末永く多くの人に観てもらいたい」と希望を語っています。

兄と遊ぶ米田家の次女ももちゃん
兄と遊ぶ米田家の次女ももちゃん

大住代表によると映画は当初、「難病の子どもとその家族に夢を」の交流事業を通じて付き合いのある約150の家族から同意が得られた7家族を選んで撮影が進められました。構成上、最終的に3家族に絞られましたが、どの家族の生き方にも感動があり、今後、パート2や続編の製作も検討したい、としています。

ムコ多糖症の志藤春萌ちゃんと両親
ムコ多糖症の志藤春萌ちゃんと両親

「Given」に出演した3家族のうち、悪性腫瘍の手術で顔の左半分を失った塩川ファミリーの長男利音君は今年1月と3月に再手術を受けました。2女のももちゃんが18トリソミーと呼ばれる先天性疾患を持って生まれた米田ファミリー、長女春萌ちゃんがムコ多糖症を患う志藤ファミリーとも、明るさを失うことなく難病と闘っているとのことです。

国内では現在、小児がんなど難病を患う子どもが20万人を超えると見られています。「難病の子どもとその家族に夢を」では2010年の設立以来、難病の子どもやその家族を応援する活動に取り組んでおり、「Given」は、日本歯科医師会と協力して「TOOTH FAIRY(歯の妖精)」プロジェクトを進める日本財団が同事業の一環として制作費の一部を支援し完成しました。

上映予定などの問い合わせは
公益財団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」
〒104-0042 東京都中央区入船2-9-10 五条ビル4-A
電話03-6280-3214 e-mail info@given-imakoko.com

Given〜いま、ここ、にあるしあわせ〜 公式サイト
写真提供:公益財団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」






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