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2016年03月23日(Wed)
優勝は手取亢龍若鮎組(石川)
第18回「日本太鼓ジュニアコンクール」
力任せは駄目、楽しさ・優しさ・心地よさを


少年・少女の打つ日本太鼓が「日本一のおんせん県おおいた」の会場に響き渡りました。

公益財団法人・日本太鼓財団は3月20日、第18回「日本太鼓ジュニアコンクール」を大分市のiichiko総合文化センターで開催しました。次代を担うジュニア層の健全育成と日本太鼓の後継者づくりを目的とした、日本財団支援の競技大会です。本選にはブラジルと台湾の両代表を含む53チームが出場、優勝したのは手取亢龍若鮎組(石川)でした。アルゼンチン代表と前回大会優勝チームも特別出演しました。審査員は総評や講評で、力いっぱいで勇壮な演奏の素晴らしさを評価した上で、力任せの打ち方が出てきていることを今後の問題点として指摘し、楽しさや、優しさ、聞いている人も気持ちがいい演奏を学んでほしいと求めました。

開会式風景。出場チームが勢ぞろい
開会式風景。出場チームが勢ぞろい

海外から参加したチーム
海外から参加した(中央左から)ブラジル、アルゼンチン、台湾の各チーム。間で優勝旗を持つのは、前回大会優勝の橘太鼓「響座」ジュニア(宮崎)チーム

優勝した手取亢龍若鮎組の演奏の様子
優勝した手取亢龍若鮎組(石川)の演奏の様子

日本太鼓財団は、日本太鼓をより多くの人に紹介すると同時に、出演団体の相互交流を目的とした「日本太鼓全国フェスティバル」や高校生以下の「日本太鼓ジュニアコンクール」、60歳以上の「日本太鼓シニアコンクール」、障害者チームを対象とした「日本太鼓全国障害者大会」、募金活動を行う「日本太鼓チャリティ・コンサート」など、多彩なイベントを開催しています。今年からは大学生によるフェスティバルも開く予定です。

この日の全参加者は55チームで約830人(出演約630人、付き添い約200人)、3チーム以上の出場が熊本、宮崎、大分の3県、2チームが石川、静岡、福岡、佐賀、鹿児島の5県。最年少出場者は、養父太鼓 鼓彩(兵庫)、やまばと太鼓(秋田)の7歳2人、出場者の平均年齢は14.04歳、当日のボランティアは約250人、アルゼンチン太鼓協会会長栄口カロリーナ氏もコンクールのスタッフとして参加しました。

最年少出場者
最年少(7歳)出場者のうちの一人、養父太鼓 鼓彩(兵庫)の津崎ひなたちゃんの演奏の様子

午前10時から始まった開会式では、参加全チームの代表が舞台の上に整列し、日本太鼓財団大分県支部の野依修視支部長が「九州で初のジュニアコンクール開催。この歴史的瞬間を多くの皆さんと一緒に、この会場で感じ取ることができることを大変うれしく思う」と述べて開会を宣言しました。前回大会優勝の橘太鼓「響座」ジュニア(宮崎)、アルゼンチンから参加のラプラタ太鼓、ブラジル代表・コロニアピニャール飛翔太鼓、台湾代表・天祥太鼓團の順に、全チームの選手紹介が行われました。ラプラタ太鼓は初出場、飛翔太鼓は2回目、天祥太鼓團は3回目の出場です。

選手宣誓をする渡部龍大さんと渡部晃大さん
選手宣誓をする渡部龍大さんと渡部晃大さん

開会式であいさつをする松本英昭・日本太鼓財団会長

開会式であいさつをする松本英昭・日本太鼓財団会長

国歌斉唱の後、日本太鼓財団の松本英昭会長が、大会には予選があり、430チーム、約4500人の人たちが参加したことを紹介した上で「元気いっぱいの演奏を楽しんでほしい」とあいさつをしました。各界からの祝辞や8人の審査員、5人の技術委員の紹介に続き、前回優勝した橘太鼓「響座」ジュニアが優勝旗と優勝杯を松本会長に返還し、レプリカと優勝記念の太鼓(目録)を受け取りました。

出場順の抽選で1番を引き当てた田島太鼓 龍巳会「白鼓」(福島)の双子の兄弟、渡部龍大さん、

長谷川義副会長の初っ切り太鼓

長谷川義副会長の初っ切り太鼓

渡部晃大さんが「私たち一同は、日本の文化である日本太鼓を通じ、和の精神と太鼓にかける情熱を胸に、青少年として誇りを持ち、震災に遭われた多くの方々への思いを込めて、心に響く演奏をすることを誓います」と選手宣誓をして開会式を終了しました。
2人はこの春から高校生として新たな一歩を踏み出すそうです。

競技に先立ち、日本太鼓財団の長谷川義副会長(全九州太鼓連合名誉会長)が初っ切り太鼓を披露しました。本番は課題曲と自由曲を併せて5分以内で演奏するのがルール、課題曲「大和(やまと)」は長谷川副会長の作品です。

本選出場53チームの全演奏が終了したのは夕方でした。審査委員の審査を待つ間、アルゼンチンのラプラタ太鼓、前回優勝の橘太鼓「響座」ジュニアの両チームが特別演奏を披露した後、参加全チームの代表が再び舞台に上がり、審査委員を代表して音楽家・渡辺貞夫、同・喜多郎両審査委員が講評を、塩見和子審査委員長(日本太鼓財団理事長)が総評を行いました。

渡辺貞夫審査委員は「皆それぞれ、うまいし、いいプレーをしている。若いから力いっぱい演奏するのは素晴らしいが、見ていると歯を食いしばってたたいているようなチームがあった。太鼓が痛い、痛いと言っているようなたたき方をしているチームもあった。気持ちよく響いてくるようなグループが少なかった。早く、力いっぱいではなくて、もっと郷愁を感じるような、田舎の盆踊りなんかで聞こえてくるような、そういう音を求めたい。コンテストだから一生懸命になるのは分かるが、その中に太鼓の音を楽しむプレーが聞こえてきたらいいなと思った」と述べました。

選手を、そして支援をしてくれた、たくさんの人をねぎらう塩見和子審査委員長(日本太鼓財団理事長)

選手を、そして支援をしてくれた、たくさんの人をねぎらう塩見和子審査委員長(日本太鼓財団理事長)

喜多郎審査委員も同じ趣旨の感想を話し「勇壮な太鼓、それは必要なことだと思うが、その中にもっと優しさが欲しいと思った。これは全国で参加してくれた430チームのほとんどに言えることだと思う。指導者の方は、ジュニアの太鼓のたたき手に、この優しさを、ぜひ教えていってほしい」と求めました。

最後の総評で塩見審査委員長は、この大会が「教育の場」であることを、あらためて強調し、予選・本選全参加選手や陰で支えてくれた多くの人たちをねぎらいました。さらに家族や周りの人

講評をする音楽家の渡辺貞夫審査委員

講評をする音楽家の渡辺貞夫審査委員

に助けてもらって日ごろの練習ができ、たくさん人の支援や準備でこうした会が開けていることに「ありがとう」の気持ちを持つように教えました。

その上で「力いっぱい打ちなさいと言ったら、それを通り越して『力任せ』というのが出てきた。まるでバチを殴りつけるかのように太鼓を打つ。こんな打ち方は駄目。聞いていて痛い。太鼓だって痛い。太鼓も打つといい音を出すところがある。楽譜に従い、ジュニアらしく清潔に、礼儀正しく、聞いている人も気持ちのいい太鼓の打ち方をぜひ覚えて、太鼓と一緒になって、いい音を出してください。指導者はこのことをしっかり頭に入れて教えていってほしいと」と呼び掛けました。

優勝をした手取亢龍若鮎組
優勝をした手取亢龍若鮎組(石川)チーム

準優勝の輪島・和太鼓 虎之介
準優勝の輪島・和太鼓 虎之介(石川)チーム

この後、表彰式に移り、特別賞10賞、ブラジル、台湾、アルゼンチン各太鼓協会賞、国際友好賞、第5位、4位の順に発表・表彰の後、第3位に文部科学大臣賞、準優勝チームに総務大臣賞、優勝チームに内閣総理大臣賞が授与されました。優勝した手取亢龍若鮎組(石川)は全員が舞台に上がり、内閣総理大臣賞として塩見理事長から賞状とトロフィーを、日本太鼓財団賞として長谷川副会長から賞状と優勝旗を、それぞれ受け取りました。来年の大会で太鼓が贈られます。今回表彰されなかった出場チームにも入賞楯が贈られます。

次回の第19回大会は2017年3月19日、神戸市の神戸国際会館こくさいホールで開く予定です。

〔主な成績は次の通り〕
優 勝(内閣総理大臣賞・日本太鼓財団賞)
 石川県代表 手取亢龍若鮎組
準優勝(総務大臣賞・日本太鼓財団賞)
 石川県代表 輪島・和太鼓 虎之介
第3位(日本太鼓財団賞・文部科学大臣賞)
 ブラジル代表 コロニアピニャール飛翔太鼓
第4位 (日本太鼓財団賞・大分県知事賞)
福岡県代表 和太鼓たぎり
第5位 (日本太鼓財団賞・大分市長賞)
東京都代表 東京都立美原高等学校 和太鼓部
国際友好賞
 アルゼンチン代表 ラプラタ太鼓(特別演奏)
国際友好賞
 台湾代表 天祥太鼓團
国際友好賞
 ブラジル代表 コロニアピニャール飛翔太鼓
アルゼンチン太鼓協会賞
 福岡県代表 二丈太鼓「恬」
台湾太鼓協会賞
 香川県代表 和太鼓集団 夢幻の会 
ブラジル太鼓協会賞
 福島県代表 田島太鼓 龍巳会「白鼓」
特別賞
1 大分県教育委員会教育長賞 大分県代表 ZENKAI太鼓「和」
2 大分市教育委員会教育長賞 台湾代表 天祥太鼓團
3 おんせん県おおいた賞 長野県代表 信濃国松川響岳太鼓子供会
4 NHK大分放送局長賞 宮崎県代表 日南太鼓衆「爽空」
5 OBS大分放送賞 宮崎県代表 日向の国「響」
6 TOSテレビ大分賞 大分県代表 源流はさま太鼓
7 OAB大分朝日放送賞 熊本県代表 人吉ねぶか太鼓
8 大分合同新聞社賞 長崎県代表 おおむら太鼓連くじら太鼓
9 株式会社浅野太鼓楽器店賞 青森県代表 あそびっ鼓組"遊"
10 株式会社宮本卯之助商店賞 群馬県代表 上州榛東ふるさと太鼓

〔出場団体は以下の通り〕(出場順)
1 福島 田島太鼓 龍巳会「白鼓」
2 宮城 高倉蘖太鼓
3 長野 信濃国松川響岳太鼓子供会
4 香川 和太鼓集団 夢幻の会
5 熊本 熊本市立必由館高等学校 和太鼓部
6 大分 源流はさま太鼓
7 熊本 荒尾太鼓
8 埼玉 乾武神流川太鼓"鼓心"
9 大分 ZENKAI太鼓「和」
10 千葉 和太鼓 凪
11 道南 橋本流みゆき太鼓
12 石川 手取亢龍若鮎組
13 島根 掛合太鼓ジュニア
14 鹿児島 火の神乙女太鼓 爽
15 兵庫 養父太鼓 鼓彩
16 長崎 おおむら太鼓連くじら太鼓
17 群馬 上州榛東ふるさと太鼓
18 静岡 学校法人沼津学園 飛龍高等学校 和太鼓部
19 宮崎 日南太鼓衆「爽空」
20 佐賀 不知火太鼓ジュニア
21 福岡 二丈太鼓「恬」
22 道北 和太鼓 鼓楽
23 静岡 静岡県立伊豆総合高等学校 郷土芸能部
24 宮崎 太鼓研修センター「響」
25 福岡 和太鼓たぎり
26 広島 大竹一番太鼓ジュニア"童夢"
27 佐賀 大和太鼓保存会 鼓天童子
28 道西 赤平火太鼓保存会
29 栃木 和太鼓キッズゆりかご
30 宮崎 日向の国「響」
31 三重 青山高等学校 和太鼓部"葵"
32 青森 あそびっ鼓組"遊"
33 神奈川 海老名東柏太鼓
34 山梨 鷹座巣 鼓組
35 京都 大和の響き・京
36 愛知 特定非営利活動法人 転輪太鼓
37 道央 厚別本陣はまなす太鼓
38 山口 下関平家太鼓保存会 勝山会
39 秋田 やまばと太鼓
40 岩手 岩手県立大船渡東高等学校 太鼓部
41 富山 越中いさみ太鼓保存会 春蘭
42 岡山 倉敷天領童太鼓
43 大阪 山城ノ國 和太鼓 鼓粋
44 熊本 人吉ねぶか太鼓
45 福井 八ツ杉太鼓 遊心
46 鹿児島 志布志ちりめん太鼓
47 大分 楊志館高等学校 邦楽部
48 山形 念珠関辨天太鼓子供会
49 石川 輪島・和太鼓 虎之介
50 東京 東京都立美原高等学校 和太鼓部
51 岐阜 上石津もんでこ太鼓保存会 少年部
52 ブラジル コロニアピニャール飛翔太鼓
53 台湾 天祥太鼓團
54 アルゼンチン ラプラタ太鼓(特別演奏)
55 宮崎 橘太鼓「響座」ジュニア(特別演奏)



● 日本太鼓財団 ウェブサイト






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