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2015年12月10日(Thu)
全国妊娠SOSネットワーク連絡会議の初会合
飛び込み出産や子どもの虐待の予防を目指し
日本財団が対応ガイドブック発行


全国妊娠SOSネットワーク連絡会議


全国で妊娠相談に関わるさまざまな専門職者でつくる「全国妊娠SOSネットワーク連絡会議(全妊ネット)」の初会合が11月19日、新潟市の朱鷺(とき)メッセで開かれました。約60人が出席。日本財団がまとめた「妊娠SOS相談対応ガイドブック」の発表もありました。同市で行われた「日本子ども虐待防止学会学術集会」の前夜に開かれ、参加者は未受診の飛び込み出産や子どもの虐待を防ぐため、関連問題の理解を深めたり情報交換したりしました。

全妊ネットは、日本財団が4月に主催した「全国妊娠相談SOS情報交換会」がきっかけとなって生まれました。これは交流を兼ねた勉強会で、すでに妊娠SOS相談事業を展開していたり、開始予定だったりした窓口22カ所の担当者が参加しました。この中で、「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」で知られる慈恵病院(熊本市)の元看護部長・相談役の田尻由貴子さんなど、現場経験の長い助産師や医師など5人が、「全国レベルで横のつながりを強化し、協力し合って質を高め合うことが必要」との意見で一致、発起人となって今回の初会合が実現しました。先駆的な取り組みであることからメディアの関心も高く、翌朝のNHK「おはよう日本」でも取り上げられました。

佐藤拓代さん
佐藤拓代さん
初会合では、田尻さんによる開会のあいさつの後、大阪府母子保健総合医療センター母子保健情報センター長の佐藤拓代さんが「妊娠相談への対応の現状と課題〜連携、資質、知識の必要性〜」と題して講義。思いがけない妊娠をしてしまった女性は、「ようやくの思い」で相談してくることを念頭に、「相談では偏った価値観を排除し、使える社会的資源と全国の相談窓口の知識を持ち、電話の一言、メールの一文字に、相談者の思いと背景を想像したワンストップの対応をしたい」と話しました。


萬屋育子さん

萬屋育子さん
続いて、愛知教育大学大学院教育実践研究科特任教授の萬屋育子さんが、社会的資源の知識も重要だとした佐藤さんの講義を受けて、社会福祉講座を担当。妊娠期から産後にかけて活用できる経済的支援を、事例を紹介しながら説明しました。そのほか、「しずおか妊娠SOS」(静岡県)、「久留米市妊娠ほっとライン」(福岡県)の2団体が、妊娠相談窓口の現場で見えてきた課題などを報告しました。

最後に、日本財団の赤尾さく美・特別養子縁組事業企画コーディネーターが、「妊娠SOS 相談対応ガイドブック」を紹介しました。同ガイドブックは、思いがけない妊娠をして悩む女性を支援するために必要な幅広い情報を一冊にまとめたものです。特徴は、基本的な医療・保健分野の情報についてはあえて省略し、社会福祉分野の情報や事例、女性を取り巻く環境の説明に多くのページを割いている点です。

妊娠SOS相談対応ガイドブック
日本財団が11月19日に発行した「妊娠SOS相談対応ガイドブック」


こうした編集の背景には、ガイドブック作成にあたって行われた聞き取り調査があります。調査では、「相談者の社会福祉系のニーズに、医療・保健系の相談員が応えていかなければならないギャップ」などいくつかの課題が浮き彫りになりました。そこで、ガイドブックでは、これらのギャップを少しでも埋めるため、複雑な事情を抱える女性に対応するために必要な情報を集めることになりました。
赤尾さく美コーディネーター

赤尾さく美コーディネーター

助産師でもある赤尾コーディネーターは、相談を受けて付けている医療・保健分野の人が福祉分野の知識を得られるように情報を盛り込んだことを強調し、「全国の妊娠相談窓口や産婦人科、保健所、児童相談所などで活用してほしい」と呼びかけました。

全妊ネットは今後、メーリングリストで情報交換し、相談員向けの研修を重ねるとともに、毎年開催される同学術集会に合わせて、研修と交流の場を設けていく予定にしています。




● ハッピーゆりかごプロジェクト ウェブサイト






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