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2015年11月02日(Mon)
災害時に命を救う緑、日本財団が苗木寄贈
豊かな学習環境を、埼玉の小学校で記念植樹
「じょうほくの森づくり」


さいたま市立城北小学校(さいたま市岩槻区岩槻、児童数776人)で開校40周年を記念した植樹祭が10月31日(土)実施され、全校児童と保護者が、日本財団寄贈の苗木29種、約1900本を、校庭の縁に植えました。記念事業「じょうほくの森づくり」の植樹を行うことで開校40周年を祝う気持ちを育成し、成長する苗木を観察したり、見守ったりする活動を通して、自然や学校を大切にする気持ちを育ませるのが目的です。森づくりの専門家から大きな災害が起きたときに校庭の森が命を救う役割を果たしてくれることや、豊かな自然環境の中で勉強ができることなど、じょうほくの森づくりの狙いについて学びました。

児童の植樹風景
児童の植樹風景

児童の植樹風景
児童の植樹風景


植樹に先立ち開校40周年記念式典が同校体育館で開かれ、石橋慎一郎(第13代)校長が「本校は昭和51年4月1日に河合小学校のマンモス化を解消するために開校しました。40周年の中で6062人の卒業生を送り出しました。最初の卒業生は50歳を超える年齢になっています。この式典の後、記念植樹を行います。5年前に校庭の西べりに植樹を行いました。そして40周年となる今年は校庭南べりに植えます。未来に向けて本校の子どもたちとともにこの森は成長していきます。われわれの願いの象徴として、じょうほくの森をこれからも大切にしていきます」とあいさつしました。

城北小学校40周年記念式典.JPG
城北小学校40周年記念式典


出席した日本財団の池内賢二上席チームリーダーが代表児童に苗木を贈呈し、別の児童代表が「城北小学校の40周年を祝うために立派な苗木をありがとうございます。じょうほくの森を大切に育てていきたいと思います」と力強く述べました。

記念式典終了後、講師のNPO法人「国際ふるさとの森づくり協会」高野義武理事長が引き続き体育館で、プロジェクターやスクリーンを使い「森づくりのお話」をしました。「じょうほくの森づくりの狙いって何だろうか。これをよく分かった上で木を植えてください。大きく言って二つの目的があります。一つは大火事や地震や竜巻など災害が起きた時に(学校の)周りの人たちが、この小学校のグランドに逃げ込んで命を助けてもらう。そういう場所です。広域避難場所とも言います。そういった避難場所に必要な森をつくっていく。これが目的の一つです。もう一つは毎日毎日、災害が起きるわけではないので普段は、皆さんが豊かな自然環境の中で勉強ができるような学習環境を整えていく。この二つが大きな目的です」

高野理事長は関東大震災の時、広場にたくさんの人が逃げたが、シイやカシの木に囲まれた広場に逃げ込んだ人は全員助かった例を紹介しました。すると児童の中から「えー」という驚きの声が上がりました。「残念ながら、こんなにたくさんの人が逃げ込んで誰も亡くなっていないという報道はなぜかされていません。この時2人の森林の技術屋さんが調査をして、どんな木が、どんな効果があったのか調べました。2人は学会の雑誌に論文を載せました。その中で3つの安全な避難場所の条件を提案しています。周りが常緑広葉樹の森に囲まれている、面積が10ヘクタールより広いこと、形が正方形に近いこと、です。残念ながらパラパラとしか植わっていない広域避難場所があります。これでは役に立たない。城北小学校も広域避難場所になっています。大火事になった時は、皆さんこのグランドに逃げ込みます。命が助かるか、あるいは…。その別れ道が森があるか、ないかです」

安全な避難場所の条件を講師が児童にプロジェクターを使って説明した際の画面
安全な避難場所の条件を講師が児童にプロジェクターを使って説明した際の画面


続いて高野理事長は「冬でも緑で葉っぱが広い常緑広葉樹を植えていきます(一部落葉樹も)。たくさんの種類を植えましょう。その代表選手がシイノキ、タブノキ、カシノキです。29種類を覚えるのは大変ですから最低限この3つだけは覚えてください。シイ、タブ、カシ」と児童に3回大きな声で連呼させ「学校で先生が『前に習え』と言う時は、きちんと並びますが、木を植える時は逆です。ばらばらに植えてください」と植樹方法を説明しました。

この後、児童全員校庭に移動して、高野さんからポット苗の植え方について詳しく指導を受けました。植樹するためのマウンドやスコップ、養生用のワラは事前に準備されており、実際の植樹作業では1、2年生が保護者とともにフェンス側に立って植えた後、3、4、5、6年生とその保護者が、クラスごとに割り振られたマウンドに植え、ワラをかけるなどして作業を終了しました。

式典の後
式典の後、校庭に出て、これから植えるマウンドの前で、苗の種類や植え付け方の指導を受ける児童の様子

きれいに盛り土をした、植樹前のマウンド
きれいに盛り土をした、植樹前のマウンド

植樹を終えたマウンド
植樹を終えたマウンド

5年前の植樹祭で校庭西べりに植えた木は、こんなに大きく育ちました
5年前の植樹祭で校庭西べりに植えた木は、こんなに大きく育ちました


じょうほくの森づくり植樹祭は平成22年9月25日(土)に第1回を実施。校庭の外周部に1750本の植樹を行いました。今回は2回目です。それぞれ、横浜国大の宮脇昭名誉教授による宮脇方式に基づき植樹が実施されました。








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