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2015年08月26日(Wed)
日本ミャンマー将官級交流
富士総合火力演習など見学
第2陣9人、広がる交流の輪


日本財団が防衛省の協力で進める「日本ミャンマー将官級交流プログラム」で8月20、ミャンマー国軍の将官9人が来日した。昨年の12月に次いで2度目。防衛省や防衛大学校、航空自衛隊浜松基地や海上自衛隊江田島基地などを訪問、30日に帰国する。23日に陸上自衛隊東富士演習場で行われた「富士総合火力演習」は、防衛省の招待でミャンマー国軍のソー・ウィン副司令官も見学に訪れるなど交流の輪が広がりつつある。

ミャンマー将官団と関係者で記念撮影
ミャンマー将官団と関係者で記念撮影

20日夕には東京・赤坂の日本財団ビルに関係者約100人が出席して歓迎レセプションが行われ、日本財団の笹川陽平会長は「ミャンマーと日本の新しい関係を促進するためにも自衛隊だけでなく日本の社会、文化に触れていただきたい」とあいさつ、団長のアウン・チョウ・ゾー少将は「充実した計画を用意してもらい感謝している」と述べた。

歓迎のあいさつをする笹川会長
歓迎のあいさつをする笹川会長


レセプションにはソー副司令官も顔を見せ、「国が発展するには国内の安定こそ必要。テイン・セイン大統領はこの4年間、少数民族との和平実現に努力してきた」とするとともに、防衛省や日本財団が進めるミャンマー国軍の人材育成や公務員の資質向上を取り上げ、引き続きの支援を要請した。

アウン・チョウ・ゾー団長
アウン・チョウ・ゾー団長


交流プログラムは自衛隊との交流を通じ民主国家における軍の在り方を見てもらうのをひとつの目標にしている。富士総合火力演習は国民に国防への理解を深めてもらうため1966年から一般公開されており、交流の趣旨も踏まえ今回の日程に入れられた。23日の見学者は家族連れなど約3万人。一行は富士山麓に実弾やミサイルが撃ち込まれる演習風景や観客が歓声を上げる様を約2時間にわたって見学した。

富士総合火力演習
富士総合火力演習

写真を撮るミャンマー関係者
写真を撮るミャンマー関係者


日本財団では、今春からミャンマー国軍の士官40人を対象にした日本語研修もスタートしている。国軍は既に英語、ロシア語、中国語の研修を取り入れており、日本語は4番目の外国語研修。研修は、日本財団がミャンマーに日本語教師を派遣して進められており、ミャンマー側からはさらに研修枠を広げ、研修人数を増やすよう要望が寄せられている。

さらに最近になって、国軍の訓練に銃剣道を取り入れたい、との協力要請もあり、レセプションに先立ち一行の表敬訪問を受けた笹川会長は、近く銃剣道の防具200組を寄贈する意向を明らかにした。指導員は自衛隊から派遣される予定という。

(宮崎正)


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