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2015年08月10日(Mon)
発達障害支援スーパーバイザー養成研修始まる
自閉症施設など医療、福祉、教育の分野で働く85人が参加

自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害児・者への支援を行うスーパーバイザーを養成する研修が7月24日、東京・赤坂の日本財団ビルで始まり、全国の発達障害関係の各分野で働く85人が参加した。前期研修は第一人者による講義が中心だが、その後全国各地の自閉症関係施設などで実務研修を受けたあと、来年3月に後期研修を受講、1年間の長期講習を終了する。

開講式で挨拶する五十嵐康郎・全国自閉症者施設協議会会長
開講式で挨拶する五十嵐康郎・全国自閉症者施設協議会会長

子どもだけでなく大人の間でも、発達障害と診断されるケースが急増している。人口の10人に1人にのぼるとの説もある。だが、発達障害は生まれつきの特性であり、いわゆる病気とは違うので、診断後の支援のあり方に左右される可能性がある。このため教育や福祉の現場で理解不足や間違った支援をなくそうと、日本自閉症協会全国自閉症者施設協議会の共催で昨年からスーパーバイザーの養成研修が始まった。これに日本財団が助成している。

この研修を受講できるのは、全都道府県に設置された発達障害者支援センターや自閉症関係施設の職員で、3年以上の実務経験があり、所属機関・団体の推薦を受けられる人に限られる。昨年は96人が受講し、2カ所の施設でそれぞれ4、5日間実務研修を行った。このうち、これまでに44人が研修終了証を受領している。

研修の主催者を代表して挨拶した五十嵐会長は「スーパーバイザーの養成研修は大分県で10年前から実施している。好評だったため国の事業としてやってほしいと政府に要請したが、実現しなかったので日本財団のご好意で行うことになった。1年間の研修ですべてを学ぶのは無理なので、生涯研修のスタートと考えている。最後まであきらめずにがんばってほしい」と受講者を激励した。

主催者側の注意事項を熱心に聴く受講生たち
主催者側の注意事項を熱心に聴く受講者たち


研修初日は文部科学省初等中等教育局の田中裕一・特別支援教育調査官と寺山千代子・日本自閉症スペクトラム学会事務局長が「特別支援教育の課題と展望」とのテーマで対談した。このあと、受講者全員参加による交流会が開かれた。受講者たちは自己紹介しながら自らの体験を語り合い、友好を深めていた。

前期研修は8月26日まで3日間続けられ、厚労省障害福祉課の日詰正文・発達障害対策専門官、日本発達障害ネットワークの市川宏伸理事長、愛知教育大学の森崎博志教授らが講義した。後期研修は来年3月11日から3日間、日本財団ビルで行われ、発達障害に関する講師の講義を聞く予定。このあと、受講者が報告書を提出し、研修終了証が授与される。

柴田洋弥・日本自閉症協会常任理事は「われわれの協会は自閉症児を持つ親の会で、会員は数千人に上っている。これまで発達障害の支援者は施設の現場で研修する機会がなかったので、研修の成果を注目している。1年間研修を続けて専門的な力を持った人が全国に広がっていくよう期待している」と話している。
(飯島一孝)





words.png【発達障害】発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているため、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまく行かないケースがある。しかし、先天的なハンディキャップではなく、支援のあり方によってハンディキャップになるかどうかが決まる。発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などが含まれる。これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害がある点が共通している。同じ人にいくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、個人差が大きいことが特徴である。(厚労省ホームページから)





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