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2015年05月19日(Tue)
広がるLFAの学習支援活動
貧困に伴う格差をなくせ 10年後には5万人を目標に

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研修を一段落、歓声を挙げる参加学生=LFA提供=


 参加学生が経済的困難に直面する子どもに質の高い学習機会を提供、子どもと向き合うことで自らの成長も図るプロジェクトが広がりを見せている。「Learning For All」(LFA)が日本財団の支援を得て実施する学生向けプロジェクトで、これまでに1000人を超す学生が3000人以上の子どもを指導しており、10年後には5万人の中学生に質の高い学習を提供したいとしている。
 プロジェクトは2010年、特定非営利活動法人「Teach For Japan」の事業として始まり、今年、LFAが別法人として独立、事業を引き継いだ。LFAが開発したプログラムに沿って学生を研修し、保護者の理解が得られた生活保護世帯の子どもを中心に学習指導を行う。参加学生の約5割は一般企業、3〜5割は教育界、1割が官庁に就職し、多彩な人材のプール先としても注目されている。

密着指導”に笑顔を見せる児童=LFA提供=
密着指導”に笑顔を見せる児童=LFA提供=


 春、秋を中心とした毎年の研修には定員の2倍近い応募があり、これまでに1149人の学生が研修に参加、3156人の子どもが指導を受けた。研修は教師としての指導力や問題解決に向けた基礎力の養成など計45時間で構成され、5月に始まった今年の春研修には東京、大阪合わせ計35人が参加している。

研修では学生同士が熱心に討論=LFA提供=
研修では学生同士が熱心に討論=LFA提供=


 子どもに対する学習指導は原則週1回。“寺子屋教師”の名で呼ばれる学生が子どもの特性に合わせた指導案や教材を事前に用意し、指導後も、既に教師を体験した学生スタッフを交え指導内容の強化を図っている。

 所得の格差が教育機会、さらには学力・学歴の格差を生む「貧困の連鎖」が深刻化している、というのが関係者の認識。2014年現在、全国で161万世帯217万人が生活保護を受けているが、LFAでは2025年末にはこうした家庭で暮らす中学生が50万人に上ると試算、その10%に質の高い学習機会を提供したいとしている。

 うち5000人はLFAの学生教師が直接指導、残る4万5000人は他団体などの学習指導活動にLFAのノウハウを生かしてもらう計画で、今後、参加学生のネットワーク化などにも取り組む。

東京、関西が中心だった活動範囲も全国的に広がり、東京都葛飾区や墨田区などの教育委員会と連携した学習支援活動の試みも始まっており、こうした流れの定着・拡大も目指す考えだ。

抱負を語る李代表
抱負を語る李代表


今後の活動についてLFA代表の李炯植代表は「2017年までに助成金に大きく依存する現在の財務モデルから脱却したい」とするとともに、「法人格の変更も視野に入れて、学習支援のノウハウの蓄積や優秀な学生のプールなど新しいビジネスモデルの追求も進めたい」と話している。(宮崎正)

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タグ:学習支援
カテゴリ:こども・教育





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