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2015年04月27日(Mon)
思いがけない妊娠の相談を受ける専門家が初めて結集 全国妊娠相談SOSネットワーク会議
全国から集まった妊娠相談窓口の相談員
全国から集まった妊娠相談窓口の相談員



 4月18、19日の2日間、思いがけない妊娠で悩んでいる女性からの相談を受けている全国の助産師、保健師などの相談員51名が日本財団ビルに結集し、「全国妊娠相談SOSネットワーク会議」が開催された。この会議は、(公社)日本助産師会の協力を得て日本財団が主催したもので、すでに自治体からの委託や直営で妊娠相談を受け付けている18か所の相談窓口と、今後妊娠相談の受付を開始することを検討している5か所の団体・機関が参加した。
2014年度から、日本財団ハッピーゆりかごプロジェクトでは、0歳児の虐待死を防ぎ、赤ちゃんが家庭で健やかに育つための妊娠相談窓口の強化に向けた取り組みに力を入れており、これまでに愛知県と三重県、東京都の助産師会と共催で勉強会等を実施してきた。

もともと妊娠期からの相談受付が着目されてきたのは、子ども虐待による死亡事例等の検証結果の報告において、「望まない妊娠・出産」が虐待死の事例の多くに見られたことからであった。2011年7月に厚生労働省から各都道府県に「妊娠期からの妊娠・出産・子育て等に係る相談体制等の整備について」 の通知が出され、それを受けて自治体や日本産婦人科医会が子ども虐待による死亡事例、特にゼロ月齢児の虐待による死亡をゼロにすることを目標に活動を開始した。そして、その妊娠相談事業を委託されたのが、地域の助産師や保健師などであることが多かった。今回のネットワーク会議は、こうした窓口で実際に妊娠した女性の悩みを聞いている現場の相談員が集まって情報を交換することで、どのようにすればよりよい支援につなげることができるかを考えるために企画された。

元児童相談所長で愛知教育大学教職大学院の萬屋育子特任教授による講義
元児童相談所長で愛知教育大学教職大学院の萬屋育子特任教授による講義


この会議の開催にさきがけ、それぞれの妊娠相談窓口の現状や課題を明らかにするために、相談員らと、委託元となっている自治体の事業担当者を対象にアンケート調査を行った。相談員らが困難と感じていることの上位は、「相談員としての資質・スキル不足」「連携先がない」「自身の知識不足」であった。また、相談体制についての課題・要望の上位は、「連携先に関する情報」「相談に関するスーパーバイザー」「妊娠相談マニュアルの確保と活用」「相談員の増員」となっており、相談を受ける者の資質、知識、そして連携先に関する情報へのニーズが高いことがわかった。

今回のネットワーク会議では、こうした相談員に必要と考えられる情報について、現場経験の豊富な講師陣から学び、また参加者同士が情報交換することで、妊娠相談窓口の質の向上につながるようプログラム内容が組まれた。とくに、医療・看護分野の教育ではあまりフォーカスされていない、社会福祉、児童福祉分野、そして地域連携に関する講義やグループワークが多く盛り込まれた。

グループワークでは各参加者の経験や事例を基に活発な意見交換がなされた
グループワークでは各参加者の経験や事例を基に活発な意見交換がなされた


参加者の満足度は非常に高く、「全国で同じように妊娠相談を受けている方々と学び合うことで、モチベーションが上がり、地元で継続するパワーをもらえた」「参加しているだけで頭がへとへとになるぐらいいろんな情報をいただいた。他のメンバーとも情報共有して、相談窓口を充実させていきたい」など前向きな感想が多く寄せられた。

会議のまとめでは、「妊娠SOSネットワーク連絡会議」の結成を目指し、今後も全国の相談窓口の専門家が連携し、引き続き情報交換を行うことが確認された。全国の妊娠相談窓口の質が向上し、妊娠して悩んでいる女性とその子どもを確実に支援へとつなげ、ゼロカ月、ゼロ日目の子どもの虐待死をなくす環境整備が急がれる。(赤尾さく美)

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