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2015年03月31日(Tue)
青空に映える「そらあみ」と伝統和船 富山県氷見市で「魚々座」プレイベント
披露された「そらあみ」と「テント船」
披露された「そらあみ」と「テント船」


 寒ブリなど漁業資源が豊富な富山県氷見市で、海と文化・芸術をテーマにした漁業交流拠点「魚々座」の4月開館を前に3月15日、プレイベントが市内の公園で行われた。澄み渡った青空の下、伝統和船や市民が編んだ「そらあみ」が披露され、参加した人らから大きな拍手がおくられた。
 能登半島の付け根にあり富山湾に面する氷見市は、豊かな漁業資源を誇り「魚のまち」として知られている。市は地域に伝わる漁業に関する文化を情報発信し、地域活性化を図ろうと元々あった海鮮館を改装して「魚々座」として整備。富山湾で使われている定置網など漁具・民具を展示する。館内でアートNPOヒミング(平田哲明・理事長)が日本財団の支援を受けて、和船制作工房や「海の図書館」など氷見の海でしか味わえない体験などを提供する。

4月のオープンを待つ「魚々座」
4月のオープンを待つ「魚々座」


 展示されるのは大型和船「テント船」。富山湾で1960年代まで定置網の網取りなどに使われたのを財団の支援で復元した。長さ9メートル、幅2.4メートルで、部材はすべて氷見産のスギとアテ(ヒノキアスナロ)を使用している。制作したのは船大工の番匠光昭さん。「途絶えていたテント船を造ることになり、信じられなかった。職人冥利に尽きる」。小さな子供たちが木の香りのする船に入り遊ぶ姿を見て、笑顔で話した。開館後は、仕上げ工程を来場者に公開し、完成後に進水式を行う。制作技術はデジタル技術を駆使して若手クリエーターへと伝承するスクールも開催する。

「テント船」を制作した番匠さん
「テント船」を制作した番匠さん


「そらあみ」はアーティストの五十嵐靖晃さんが制作を指導。富山湾の海の色を表す青を始め、白、黒、オレンジ、緑色と土地に縁がある色に染色したカラフルな糸を使い、地元の高校生や漁業関係者ら延べ330人が参加して1か月あまりで仕上がった。高さ3メートル、幅15メートルの大きな網も「魚々座」に展示される。五十嵐さんは地元との共同作業を通じて人をつなぎ、記憶をつなぎ、編み上げた網を通して土地の風景をとらえ直す狙いだと、説明する。

青空に映える「そらあみ」
青空に映える「そらあみ」


 プレイベントには、NHKのテレビ番組でもおなじみの水産庁職員・上田勝彦さんが登場。ブリなど25種類の氷見の魚を使った料理を実演した。上田さんが一つひとつの魚についての軽妙な紹介をし、鮮やかな包丁さばきをみせると参加者から大きな拍手が送られた。

魚のうまさを紹介する上田さん
魚のうまさを紹介する上田さん


 アートNPOヒミングは、2004年からアートで地域の価値を見出す活動を続けている。内外の美術家や伝承技術を持つ市民らと協力し、氷見市内を調査して映像作品を制作・上映したり、活用されていない空き店舗などを使った展覧会を開催したりするなど、地域コミュニティの活性化を図っている。木造和船の「天馬船」もその一つ。市内外の大人から子どもまでを対象に花見遊覧や天馬船レースを開催した。

氷見の魅力を語る平田さん
氷見の魅力を語る平田さん


 今回復元した「テント船」より大きな和船で、地元産の木を利用し循環型の社会のシンボルとなっている。平田さんは「今回の伝統和船のように地域に根付いているもの、他の地域では見られない価値が、次に展開できる。これから氷見にしかないものを見出し未来に向けて新しい価値づけをしていく」と意欲を示した。(花田攻)

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タグ:魚々座
カテゴリ:海洋





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