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2014年11月17日(Mon)
寄付だけで終わらないつながりを サッポロ被災地応援ツアー開催
女川向学館で記念撮影
女川向学館で記念撮影


 ちらほらと木々が色付き始めた10月17、18の両日、サッポログループ主催の被災地応援ツアーが宮城県内で開催された。CSR活動で支援している女川町の子供たちと交流、寄付だけでは終わらないつながりの大切さを、参加した社員がしっかりと受け止めたようだ。
 サッポログループでは2011年より「本業を活かしたCSR」として、毎年9月に恵比寿ガーデンプレイスで開催している「恵比寿麦酒祭り」で販売される生ビールの売上の全額や北海道で開催された「札幌麦酒祭り」の売上の一部を、日本財団を通じて、東日本大震災の被災地の子供たちを支える放課後学校「コラボ・スクール」へ継続的に支援。「寄付だけでなく実際に社員がコラボ・スクールを訪れ、子供たちとの交流を通して被災地の現状を知る」ことをコンセプトにツアーが実施された。

 今回はサッポログループの5つの事業会社、13の部署に所属する社員ら26人が参加した。一行は名取市閖上地区や塩竈市、松島町を経て女川町へ。

 女川町は震災による住宅倒壊率が82.6%と被災地で最も高く、今でも多くの人が仮設住宅で暮らしており、子供たちが落ち着いて勉強する場所が十分に整備されていない。安心して学べる場の提供と心のケアを行うことを目的に、2011年7月にNPO法人カタリバによりコラボ・スクールの1校目として「女川向学館」が設立され、現在は小・中学生合わせて150名近い子供たちが利用している。

向学館の授業風景.jpg
向学館の授業風景


 向学館がある旧女川第一小学校では、一行の到着をスタッフ全員が迎えた。教室で運営責任者の鶴賀康久さんが子供たちの現状について説明。向学館では、2011年5月から半年に一度、通っている生徒が今の気持ちを川柳にして記録しており、そこから子供たちの心の変化を読み取っているという。

説明する鶴賀さん
説明する鶴賀さん



 「絶対に 忘れはしない 支援の輪」、「震災前 なかった強さ ここにある」といった前向きな句がある一方、「白球を 追ったあの場所 仮設建ち」、「女川復興 でも私の心は 崩壊寸前」など、やり場のない不安感を表す句があるなど、改めて子供たち1人ひとりに合わせたサポートの必要性を感じる。

 その後、向学館出身の高校生に女川の街を案内してもらい、旧女川町立病院、仮設住宅を訪問。参加者は高校生からの説明一つ一つに静かに耳を傾け、街の様子を眺めていた。今回、女川の街を案内してくれた1人、高校2年生の阿部 泰喜君も向学館のOBだ。

高台にある町立病院の津波の高さを示す柱
高台にある町立病院の津波の高さを示す柱
女川病院からの景色
女川病院からの景色


 阿部君は震災当時中学2年生。震災前は勉強、部活など全てにおいてやる気が無く、家族が経営している女川で70年続く新聞販売店も“ダサい”と思い、仲間と始めたバンドに没頭していた。そこに震災が発生。自宅、新聞販売店も津波に飲み込まれ親戚の人も亡くなり、阿部君も3日間家族と連絡が取れないまま避難所で過ごした。新聞販売店は壊滅的な被害を受けたが、両親が新聞を避難所に配る活動に阿部君も同行し、両親の仕事の大切さ、新聞の大切さに気付いたという。

 向学館との出会いはそんな中。毎日勉強に励みつつ、初めてのバンドのライブを向学館で開き、勉強と趣味に没頭出来る環境が整った中で迎えた受験シーズン。結果、地域で一番の高校への合格を決めた。「俺、高校の生徒会長選挙に出たんですよ。まだ結果は分からないけど」そう語ってくれた阿部君。充実した毎日を送っているようだ。

向学館でお礼のあいさつをする阿部君
向学館でお礼のあいさつをする阿部君


 今回ツアーに参加したサッポロホールディングスのコーポレートコミュニケーション部広報室の田辺陽子さんは「向学舎を卒業した高校生が『後輩たちのためにありがとうございます』という言葉を聞き、改めて継続する必要性を感じた。社内外に東北の元気な姿を発信して、個人でも必要とされることを行っていきたい」と話した。

 サッポログループと日本財団では、今後サッポログループのCSR活動をより戦略的に推進していくため、「サッポロ基金」を設立。「将来を担う次世代の子供たちの健全な育成の支援」、「地域の活性化支援」、「地域の文化振興、災害対策等の支援」の3つテーマで、自治体やNPOなどと連携をしながら、サッポログループの強みを活かした地域社会への貢献活動を推進する予定だ。(関 雄)




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