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2013年09月05日(Thu)
北極海航路利用で国際セミナー オブザーバー国・日本への期待も
 海氷の減少で可能性が高まる北極海航路の「持続的利用に向けた国際セミナー」が9月3日、ロシア、ノルウェー、米国関係者も出席して東京・霞が関で開かれた。1993年から99年にかけた「国際北極海航路開発計画」など長期間、この問題に取り組む海洋政策研究財団の主催で、5月、中国、韓国など5カ国とともに「北極評議会」のオブザーバー国に承認された日本に対し、北極海の環境保全やインフラ整備などに積極的に参加するよう求める声が強く出た。

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会場には200人が詰め掛けた
 海洋政策研究財団は2010年に安全保障や海運などの有識者を集め「日本北極海会議」を発足させ「日本がただちに行うべき政策提言」を公表するなど多彩な活動を進め、本年度も北極海の環境保全に向けた調査研究事業に取り組む。セミナーもこの一環で、会場には海事業界やメディア関係者など約200人が詰め掛けた。

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冒頭、挨拶をする笹川会長

 冒頭、日本財団の笹川陽平会長が挨拶に立ち、14カ国から400人近い研究者が参加し自らも議長を務めた国際北極海航路開発計画に触れた後、商業利用が進んだ場合、船舶から排出される硫黄酸化物や海難事故に伴う環境汚染などが懸念されると指摘。商業利用を促進するには関係国が協力して、航路利用のコスト分析や気象や海氷の変化に対する観測と予測、海洋管理に対する総合的な合意形成を進める必要があると述べた。

 次いでロシア、日本両国の北極担当大使らがあいさつ、「北極海分野での協力を進め日ロ関係の促進を」といった声も出された。この後、「これからの北極海海上輸送システム」、「北極海航路航行の現状と将来」、「北方流通へのチャレンジ」、「北極海航路の適正かつ持続的な利用に必要な8つの要素」などのテーマでロシア原子力船公社社長らが講演、最後にパネルディスカッションを行った。

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パネルディスカッションも開催

 この中で「既存の砕氷船を使えば6〜10月の航行は可能になる」、「北極評議会は南極のように軍事利用など安全保障面の論議をする考えはない」といった見解から、「北極海には海図のない地域もたくさんある」、「環境保全のためのセフティーネットがない」といった指摘まで多彩な意見が示された。

 北極海航路は東アジアとヨーロッパの距離をスエズ運河を経由する南回り航路に比べ2〜4割も短縮し、北極海海底には石油や天然ガスなど豊富な天然資源が眠るとされる。海氷面積の急激な縮小に伴い航行の可能性が高まるに連れ、世界の注目が高まり、実験的な航行も2010年の4隻に対し11年は34隻、12年46隻と増えている。セミナーは9月6日、札幌でも開催される。(宮崎正)
タグ:北極海 海洋政策研究財団
カテゴリ:海洋




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