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2018年04月10日(Tue)
「京都錦市場 斗米庵」が4月7日開店
地域福祉と食文化をつなぐ新たな拠点
障害者就労支援プロジェクトの一環


「京の台所」と呼ばれ、400年以上の歴史がある錦市場(京都市中京区)に地域の福祉と食文化をつなぐ料亭「京都錦市場 斗米庵」が4月7日、開店した。本来の姿である「卸し業」に根差した市場文化の再生とその魅力を発信していくことを目的とした新たな食文化体験施設。日本財団障害者就労支援プロジェクト「はたらくNIPPON!計画」の一環として、一般就労で働く障害者が、一流の料理人の指導の下に立派な料理人として育ち、他の店舗に人材として輩出される展開も目指している。

「京都錦市場 斗米庵」の1階店内

「京都錦市場 斗米庵」の1階店内


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(左)風情ある細い路地を抜けると斗米庵が、(右)斗米庵入り口全景



主催・運営するのは、京都錦市場商店街振興組合、日本財団、NPO法人京都文化協会。京都の有名料理店「祇園さゝ木」の主人、佐々木浩氏が店舗・料理をプロデユースする。新施設は錦市場商店街の風情ある細い路地を抜けた先にあり、同振興組合の会所だった築140年以上の木造2階建て建物(中京区東魚屋町)を全面改装し、1階に20席、2階に12席、計32席を設けた。敷地面積約131平方メートル、延べ床面積は約160平方メートル。

1階は斗米庵の店舗。錦市場で仕入れた選りすぐりの食材を用い、京都を代表する料理人の佐々木氏が、四季に応じ新しいレシピを開発。昼はランチコース、夜はアラカルトディナーとして、独自のメニューを提供する。2階では10月から、最高の講師陣をそろえた「斗米庵プレミアム料理教室」と参加者自ら食材を買い付ける「錦市場食文化体験プログラム」を始める予定。

「斗米庵」は江戸時代を代表する絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)の別号にちなんだ名前。若冲は錦市場の青物問屋の長男として生まれ、錦市場が閉鎖に追い込まれそうになった事件の解決に自ら奮闘し、市場を救った中興の祖としても知られる。

錦天満宮前であいさつをする京都錦市場商店街振興組合の宇津克美・理事長

錦天満宮前であいさつをする京都錦市場商店街振興組合の宇津克美・理事長



オープンに先立ち4月4日に記者発表が行われた。市場近くの錦天満宮で神事があり、その場で京都文化協会の田辺幸次・代表理事が斗米庵の事業内容を説明した。続いて錦市場商店街振興組合の宇津克美・理事長が「この施設は錦市場の振興と併せ、地域と福祉のつながりを目的としている」と紹介し「食文化の発信と体験ができる施設として、健常・障害の枠を越え、厳しい修行に耐え、一流の料理人を目指す人が一緒に働いてもらい、たくさんの人に新鮮でおいしい錦の食材を召し上がっていただきたい」と期待を寄せた。

あいさつをする日本財団の尾形武寿・理事長

あいさつをする日本財団の尾形武寿・理事長



日本財団の尾形武寿・理事長は「はたらくNIPPON!計画では、全国に30カ所のモデル施設をつくろうと、その全てに助成決定をした。斗米庵は開所した17拠点目。私たちはそこで障害者が働くからそういう施設をつくる、というのではなく、普通の起業家が起こした事業所へ、ごく当たり前に障害者が働きにくる、というコンセプトでこの事業を展開している。どうか斗米庵が今後とも光り輝き、障害のある方にも夢と希望を与えるような施設となることを心から願っている」とエールを送った。

斗米庵で料理人としての抱負を述べる佐々木浩氏(中央)。右は料理長の鮫島誠氏。

斗米庵で料理人としての抱負を述べる佐々木浩氏(中央)。右は料理長の鮫島誠氏。



この後、斗米庵に場所を移し、佐々木氏が「料理人として斗米庵で担う役割について」と題して抱負を述べた。佐々木氏は「確かに日本料理の修業は厳しいが、そんな環境の中でも障害のある人が残り、料理人として一歩踏み出してくれたら、こんなにうれしいことはない」と述べ「錦の食材を使って皆さんに楽しんでいただける、また作り手も楽しんで料理を出せる、さらにその気持ちが伝わりお客さんも楽しんできてくださる、そんな店にしたい」と話した。


● はたらくNIPPON!計画(日本財団公式ウェブサイト)
● はたらくNIPPON!計画 ウェブサイト






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