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2018年01月29日(Mon)
「北極の未来に関する研究会」が提言
重点的に取り組むべき課題と施策
政府の第三期海洋基本計画の策定に向け


北極政策の柱をオールジャパンの体制で調べている「北極の未来に関する研究会」(事務局・日本財団、政策研究大学院大学、笹川平和財団海洋政策研究所)は、日本が重点的に取り組むべき北極域に関する課題と施策をまとめ1月25日、第三期海洋基本計画の策定を進めている政府に政策提言を行った。

日本財団の笹川陽平・会長、笹川平和財団海洋政策研究所の角南篤・所長ら研究会の代表が内閣府を訪れ、北極域をめぐる研究の強化、海洋環境保全、海洋経済の推進、安全の確保、国際協力の推進を「考慮すべき施策の要素」として、江崎鉄磨・海洋政策担当相に提言書を手渡した。江崎氏は「第三期海洋基本計画も笹川会長の提言をしっかり受け止めたい」と答えた。

提言書を持つ笹川会長(中央)と江崎・海洋政策担当相(左)。右は笹川平和財団海洋政策研究所の角南・所長

提言書を持つ笹川会長(中央)と江崎・海洋政策担当相(左)。右は笹川平和財団海洋政策研究所の角南・所長



提言書の「考慮すべき施策の要素」は次の通り。
1. 北極域研究の強化と推進
(1)北極域研究に関する取り組みの強化
(2)北極海調査のためのインフラ整備
2. 北極海の海洋環境保全への対応と貢献
(1)北極海における環境変化への取り組み
(2)北極海の海洋環境保全の確保
3. 北極域に関する海洋経済(ブルー・エコノミー)の推進
(1)北極域の持続的な海洋経済振興のためのイノベーション支援
(2)北極域に関するビジネスチャンスの創出
4. 北極海における安全の確保
(1)北極海における「法の支配」の確保への貢献
(2)北極海における海洋状況把握(MDA)の能力強化
5. 北極域に関する国際協力の推進
(1)北極域に関する国際ルール作りへの貢献
(2)北極域に関する国際的な科学技術協力の推進
(3)北極域の諸問題解決に貢献する人材の育成
(4)北極域における「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成への貢献


提言書を江崎鉄磨・海洋政策担当相(左)に手渡す日本財団の笹川陽平・会長(中央)。右は笹川平和財団海洋政策研究所の角南篤・所長

提言書を江崎鉄磨・海洋政策担当相(左)に手渡す日本財団の笹川陽平・会長(中央)。右は笹川平和財団海洋政策研究所の角南篤・所長



提言書は「北極域は地球平均の2倍以上の速さで温暖化が進んでおり、過去35年間で夏季の海氷面積が3分の2 に減少するなど、地球温暖化の影響が最も顕著に表われている。このまま温暖化が進行すれば、早ければ2030年ごろには北極の海氷が消失するとも予測されている」とし「北極海の海氷減少は、北極海航路の実用化をさらに現実的なものとするだけでなく、北極海の資源開発や北極観光といった新たな利活用の可能性も広げている。同時に北極圏だけでなく地球規模の気候変動や水循環への影響、潜在的な安全保障環境の変化などの課題をもたらしている」と指摘した。

その上で日本にとっての北極の重要性について「北極域の気候変動の影響に加え、北極海航路の利活用をはじめとして経済的・商業的な機会を大きく享受し得る地理的環境にある。北極に関する施策の重要性はこれまで以上に高くなっている」とし、北極をめぐる諸政策は外交、安全保障、環境、海運、資源、情報通信、科学技術などの多岐にわたることから、分野横断的で多面的に取り組む必要がある。北極に関する施策の内容をより具体的で実効性の高いものとするために、北極についての施策は海洋政策の一環として位置付けることが妥当だ、と要請した。
タグ:北極海
カテゴリ:海洋







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