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2017年12月25日(Mon)
パラアスリート専用のアリーナができた
お台場にパラアスリート専用アリーナができる。日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)は20日、「日本財団パラアリーナ」の建設を発表、建設予定地である東京・品川区の「船の科学館」敷地内で起工式を行い、工事の安全を祈願した。

起工式に参加した前列左から森喜朗組織委員会会長、島川慎一選手、添田智恵選手、鳥原光憲日本障がい者スポーツ協会会長、後列左から山脇康日本パラリンピックサポートセンター会長、笹川陽平日本財団会長、鈴木浩司日本海事科学振興財団常務理事

起工式に参加した前列左から森喜朗組織委員会会長、島川慎一選手、添田智恵選手、鳥原光憲日本障がい者スポーツ協会会長、後列左から山脇康日本パラリンピックサポートセンター会長、笹川陽平日本財団会長、鈴木浩司日本海事科学振興財団常務理事


あいさつしたパラサポセンターの山脇康会長は、「アリーナ建設の目的は、いうまでもなく2020年東京パラリンピックに向けた競技環境の整備にある。完成後はチームみんなで思う存分、練習に努めてもらいたい」と期待を込めた。また、「普及、啓発、ムーブメント発信のために今後も精力的に取り組んでいきたい」と述べた。

パラサポが2016年に調べたアンケートによると、パラアスリートの約2割が練習施設の提供を断られたり、貸してもらえたとしても条件つきだったり、練習場所の確保に大変苦労している。練習場所が確保できたとしても、約3割のアスリートは「練習場所が遠くて通うのが大変」だったり、「バリアフリーなどの環境が整っていない施設」だったりと答えている。例えば体育館で行う車いす競技では、「床を傷つける」という誤解に満ちた理由による利用拒否が少なくない。

パラサポでは2016年6月から、東京・赤坂の日本財団ビル地下2階の部屋を開放、パラアスリートの使用に役立ててきた。しかし、場所は70平方メートルと狭く、パワーリフティングや車いすフェンシング、テコンドー、ボッチャなど、わずかな競技に限られていた。

また、パラサポ自体が行うパラスポーツに関する普及、啓発イベントも実施できる体育館などの施設が不足、場所探しに追われる状況にあった。

このアリーナ建設は、こうした課題を解決する目的として構想が練られ、今回の起工式となった。2018年5月末の完成を予定しており、その後は2020年東京大会に向けた競技力向上、普及活動の拠点、情報発信の場として期待される。

完成予想図と模型

         完成予想図と模型


船の科学館敷地内の建設予定地はもともと夏にプールとして一般開放されていた場所、プール閉鎖後はカヌーの研修などに使われていた。

日本財団の笹川陽平会長はこの土地の昔話を披露。「50年前はゴミの埋め立て地だったが、先々代(日本財団)会長の笹川良一はここがやがて日本の中心になると話した。その言葉通り、いまやここが中心になった。いままでパラサポは全国に出張して啓蒙活動を行ってきたが、これからは修学旅行の生徒さんたちがここでパラスポーツを体験して頂く場になる」との思いをこめた。

あいさつする 日本財団・笹川会長

あいさつする 日本財団・笹川会長


2020年東京大会組織委員会の森喜朗会長は、「日本財団にはこれまでもいろいろ支援して頂いているが、ここでまた、こうした施設を造って頂いたのは本当にうれしく、ありがたいこと。選手たちはしっかりトレーニングしてもらいたい」と話した。

また日本障がい者スポーツ協会の鳥原光憲会長も、「パラアスリートにとって日常的に練習する場所の確保は大変なこと。ここを日常の強化とともに普及、啓蒙の場としていろいろ活用させることを願っている」と話し、支援への感謝の言葉を述べた。

アリーナは地上1階、鉄骨造り。延床面積2981.34平方メートル、建設面積3174.76平方メートルの広さ。バスケットボールコート2面分のフロアにトレーニングルーム、シャワールームや会議室、医務室、器具庫、駐車場なども備える。天井は685センチから805センチの高さを持ち、天井にはフォーメーションなどの分析用にカメラも設置される予定だ。

総工費7億9180万円をかけ、来年5月末の完成をめざす。使用対象となるのは東京パラリンピックの正式22競技団体のチーム・個人。このほかパラサポが承認した普及、啓発活動を行う団体にも貸し出す。

現在のところ常設施設ではなく、2022年3月までの時限施設である。

とはいえ、今後、パラ選手の意見なども参考にして内装を整備。競技用車いすに乗ったまま入れるトイレやパラ選手仕様のウエイトトレーニング機器など、ユニバーサルデザインに基づいた施設づくりを行う。

パラアスリートを代表して玉串を捧げたウィルチェアーラグビーのリオデジャネイロ大会銅メダリスト、島川慎一選手は埼玉・所沢に拠点を置きながら、練習会場の少なさから栃木県まで練習に行く現状を披露。「アメリカに行くたび、日本にもパラアスリート専用練習施設ができないかと思っていた。この施設は大変ありがたく、2020年に向けて切磋琢磨し、いい成績を残したい」と話した。

女子車いすバスケットボールの添田智恵選手もまた、「多くの人にパラアスリートの魅力をしってもらえる、普及の場としても期待している」と話し、2020年の競技会場を満員にしたいと思いを語った。

完成予想図にサインする島川、添田両選手

完成予想図にサインする島川、添田両選手




● パラリンピック支援(日本財団公式ウェブサイト)
● 日本財団パラリンピックサポートセンター ウェブサイト







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