災害シンポジウムを開催しました!![2015年10月07日(Wed)]
9月27日にココネリホールにて災害シンポジウムを開催しました。100名近くの方にご参加いただきました
シンポジウムの様子をご報告します。
第1部、特定非営利活動法人にいがた災害ボランティアネットワーク理事・事務局長、李仁鉄さんの基調講演では「地域が支える・地域を支える〜災害ボランティアの視点から〜」をテーマに講演をしていただきました。
冒頭では先日の「関東・東北豪雨」での水害についてふれ、被災者は近隣の市町村にも避難をしているので、被災地だけではなく広域的に支援をしていく必要があると話しがありました。
都市部については排水能力が一般的に1時間の降水量に対し50mmまでしか対応しておらず、豪雨(1時間に100mm)があると下水道から水があふれてしまい都市型の水害が起こるとのことでした。
それを踏まえ、災害を取り巻くサイクルとして
日常
↓
発災
↓
緊救援期
(主に自助や互助による助け合いが行われる時期)
↓
復旧期
(公助や共助も加わり、災害により落ち込んでしまった地域の力を元に戻す時期)
↓
生活支援期
(多様な生活上のニーズに応え暮らしを立て直していく時期)
↓
復興期
(災害による教訓を生かし、新しいまちづくりやしくみづくりに取りかかる時期)
を説明し、起きてからではできないさまざまな対応ができる日常でどれだけ準備をしているかが減災に繋がることや、発災直後には手の届く範囲(近隣)での助け合いが必要であること、災害が起こった時に地域を支えるのは地域の人、災害支援の最終目標は元の暮らしに戻ること、など具体的な事例をいれてわかりやすく話していただきました。
日本人は「助け上手」で「助けられ上手」ではないとのことでいざという時に助けを求める心構えが必要と話されていました。
第2部、パネルディスカッションでは災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード理事・副代表の高橋洋さんより宮城県、福島県の東日本大震災からの復旧、復興状況を現地の南相馬市の写真を用いながら説明をしていただき、李さんも話していた「受援力」について助けを求める力の必要性を話してくださいました。
関町避難拠点運営連絡会事務局長の南舘健さん、同事務局部員の西倉一惠さんより関町避難拠点運営連絡会の概要や取組みの様子を説明していただき、地域の方に活動内容を知ってもらうために広報、周知をしていることや誰でも避難拠点を開設、主体的に運営できるようにマニュアル化を行ったとのことをお話しいただきました。
最後に講師と事例提供者、ボランティア・地域福祉推進センターの職員でのディスカッション、質疑応答を行いました。
ディスカッションでは災害を風化させないために関心を持ち続けることやたくさんのボランティアが来た際に、地域の方の負担にならないようにすること等が意見としてあがっていました
質疑応答では聴覚障害の方はサイレンの音が聞こえず災害が起こった際にわからないので心配という質問がありました。李さんより、サイレンではなく光等でその方が分かるような工夫や聴覚障害のある方に対し、避難所で双方合意の上、バンダナなどを身に着け聴覚障害であることをわかるようにすることで声を掛ける側もわかるので配慮がしやすいのではないかとお話しいただきました。
最後に参加された方からいただいたアンケートの中から「また参加したい」「李さんの話をもっと聞きたかった」、「避難拠点が何をしているか知れてよかった」などのご感想をいただいています
私自身、災害が起こったとき、地域で支えあうことが必要だと改めて実感しました。たくさんの方にご参加いただきありがとうございました。
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