3月の散歩で見つけた草木の花など(その2 草本類) [2021年03月21日(Sun)]
今回は前回の木本類に続き、石神井公園とその付近で見つけた草本類の紹介をします。まず、園内に生息している植物たちです。 〇 ニリンソウ(二輪車・キンポウゲ科)園内には本種が植えられており、順調に増殖しています。地下茎で増えるので群生することが多い。花弁はなく、白色の萼片が花弁のように見えます。茎葉には柄がないのが特徴です。 〇 バイモ(貝母・ユリ科)中国原産、花は下向き、茎には巻きひげがあります。鱗茎は止血、解熱の薬用になります。下の写真は花の内を覗いたもの。 〇 シャガ(射干・アヤメ科)射干は本来はヒオウギの漢名です。高尾山などの林内に群生しています。3倍体植物なので結実することはなく、日本全国のこの種は遺伝子的にクローンで同じです。 〇 フッキソウ(富貴草・ツゲ科)常緑の葉が茂る様子を繫栄にたとえたもの。花に花弁はなく、雄花は茎の上部に密につき、その下に雌花が5〜7個つきます。雌雄同株。 〇 アマナ(甘菜・ユリ科)地中の丸い鱗茎が食用になり、甘みがあることによります。花は日が当たると開き、陰ると閉じます。ヒロハアマナとの区別は、同種が葉の中央に縦に伸びた白い線が目立つことによります。 その他、タチツボスミレなども園内にありましたが、省略します。 ここから以下は、道端などで見かけた山野草などの植物たちです。 〇 キュウリグサ(胡瓜草・ムラサキ科)茎の先にサソリ形の花序が特徴です。下部の葉は長い柄があり、卵円形、上部の葉は無柄、高さ15〜30cmの2年草。葉をもむとキュウリの香りがします。 〇 タネツケバナ(種漬花・アブラナ科)種もみを水につけ、苗代の準備をする頃に咲くことから。 〇 カラスノエンドウ(烏の豌豆・マメ科)豆果が黒く熟するのをカラスにたとえたものです。葉柄の基部にある三角形の黒っぽいのが托葉で、その部分が蜜を分泌するので花外蜜腺と呼ばれます。豆果は斜上します。この豆果のつき方はスズメノエンドウのそれが下向くのとは違います。 〇 ヒメオドリコソウ(姫踊子草・シソ科)下部の葉には葉柄があります。 ホトケノザ(仏の座・シソ科)対生する葉を連座に見立てたものです。葉柄がないのがその特徴です。 〇 コオニタビラコ(小鬼田平子・キク科) 本種が春の七草のホトケノザです。田平子は水田にロゼット状の根生葉を平たく広げる様子。 〇 ノゲシ(野罌粟・キク科・別名ハルノノゲシ)葉がケシの葉に似ていることよります。葉は刺状に尖っていますが、触っても痛くない。これが、オニノノゲシとの区別点の一つです。葉の基部の両側が三角状に張り出て茎を抱いています。 その他、この時期、路傍でよく見かける園芸品種をいくつか取り上げておきます。 〇 ハナニラ(花韮・ユリ科)原産地南アメリカ。園芸種が野生化しています。 〇 スノーフレーク(ヒガンバナ科・和名はオオマツユキソウ(大待雪草)・別名はスズランスイセン(鈴蘭水仙))ヨーロッパ中南部原産。 〇シバザクラ(芝桜・ハナシノブ科)北米原産。 番外として、ハンカチノキの堅果の今の様子を報告しておきます。 以上 山本憲人 |
Posted by
山本
at 17:04