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2018年12月07日

たすけあいからのネットワーキング 3−2 

「たすけあいからのネットワーキング」の現在地

(4)高次脳機能障害者支援について

 これまでもふれてきましたように、寝屋川市民たすけあいの会の活動の歴史は、制度やサービスの「すきま」に陥りがちな方についてのかかわりが多くありました。当然、そのことは、その時代、時代の制度やサービス、地域の現状によって変わっています。
 その中で、近年、少しずつ社会的にも焦点が当てられてきているのが「高次脳機能障害」者(児)です。しかし、現在の制度、サービスでは難病者とともに「すきま」の障害とも言われています。当会では、現在、日中活動の地域活動支援センターU型(ぼちぼちはうす)の中に、高次脳機能障害ユニットをもうけてリハビリ・プログラムの提供をしています。
 90年代の後半に2つの出会いがありました。一つは高齢者サービスが徐々に増えていく中で、市内にも単独型のデイサービスセンターができはじめました。また、当時は保健所を中心にして(現在で言う脳血管障害の方を対象に)病院から退院するときの支援と地域リハビリテーションを保健事業ではじめられていて、その二つからボランティアの依頼が入り、活動をはじめていきました。もちろん、それまでにも中途障害者との出会いはありました(難病の方が多い)が、制度が動きはじめたときに、特に40代の中途障害者の生活問題や社会復帰に向けての課題、そして、その中でも、失語症の方の課題が突出してでてきていました。当時は、まだ、言語聴覚士が国家資格化もしていなかった時代です。
 もう一つの出会いは脳外傷の方との出会いです。交通事故や転落事故で脳に損傷を負われ、後遺障害に悩まれている方たちとの出会いがこの頃に始まります。
 前者の方たちとの出会いは、その後、当会のサロンや交流会への参加から、ずっとおつきあいが続いていくことになり、現在にいたりますし、失語症の方とのかかわりは、「寝屋川さくらんぼの会」発足にいたる経緯の中で、1997年に東京から故・遠藤尚志さんをお呼びし、実行委員会の一員として参画し、寝屋川市で「失語症ライブ」を開催したことに端を発します。失語症サポーター養成講座を失語症ボランティア講座として数年間開催もしてきました。寝屋川さくらんぼの会は、一緒に活動をさせていただいてた寝屋川市内の単独型デイサービスを会場にはじまり、その後、寝屋川市立保健福祉センターに場所を移し、いまでも月に1回開催しています。
 そういったプログラム化によって出会った方たちとは別に、2000年頃から主に相談支援のチャンネルで、いわゆる高次脳機能障害の方たちとの出会いが増えてきます。この当時でもまだ、高次脳機能障害ということばはなく、若年の脳外傷者、脳血管障害の後遺症者になります。介護保険がはじまり、それでも40歳以上の脳血管障害者への支援は、それ以前に比べると格段に増えました。が、支援者の意識はあたりまえですが追いつきません。明確なニーズがあれば(たとえば、入浴)別ですが、70代、80代の方が中心のデイサービス(通所介護、通所リハ)に、40代の方が利用されても、なかなかなじめず、もっと違うところがないのか?という希望がでたり、医療制度の改革の中で病院でのリハビリ期間がどんどんと短くなっていくにしたがって、「リハビリ難民」が増えていく現状だったり、リハビリ施設から、地域に戻ってくる支援だったりがどんどんと入ってくるようになってきます。そして、付け加えるならば、「支援が難しい」と言われる行動上の障害がある高次脳機能障害者の相談と生活支援が増えていきます。そんな中で、日中活動の場であるぼちぼちはうすも高次脳機能障害の方の受け入れも少しずつ行うようになります。その文脈はこれまでにも述べてきたように「他に参加する場所がない」という背景に収斂するわけなのですが。
 3,4年前から特に医療制度のリハビリテーションの改革が行われる時期相まって、高次脳機能障害の方へのスタッフに理学療法士が加わったこともあり、プログラムを編成するようになりました。そのときに、参考にさせていただいたのが発達障害者支援で行われていたアプローチです。特に水野敦之氏の「フレームワークを活用した自閉症支援」を中心にした「構造化」、「視覚化」、それに基づく「ワークシステム」づくりに、記憶障害へのアプローチとしてよく使われる「メモリーノート」、認知行動療法で使われる教材と理学療法を組み合わせて、独自のプログラムを行っています。
 プログラム支援のなかでは、特に多職種連携を重視して、「理学療法士」「精神保健福祉士」「社会福祉士」に相談支援専門員が加わり、支援を行っています。
 こうした日中活動の中での取り組みだけではなく、生活支援でもやはりまだまだニーズは多くあります。精神障害者や難病者の医療と福祉の連携の課題はよくいわれるところですが、実際のところ、高次脳機能障害者についても医療と福祉の連携を強く感じるところです。
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