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特定非営利活動法人しあわせなみだ 
代表 Happy Tear 中野宏美のブログです。 
しあわせなみだの活動から、女性や福祉に対する
想いまで、色々発信しています。

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プロフィール

中野宏美さんの画像
応援団となり本人を理解する[2010年11月19日(Fri)]
★「みんなの夢アワード」エントリーしました!応援してください!★
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/422

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女性施設の相談担当者を対象とした研修会に参加してきました。
テーマは「女性が生き生きと働くためのキャリア支援と認知行動療法の基本を学ぶ」

認知行動療法は、うつやPTSDの方への治療効果が認められている療法です。
性暴力に遭い発症する方も少なくありません。
少しでも知識を増やして対応できるようにしたい、という思いで学んできました。

講演内容と講師は以下の方々でした。

■働く女性へのキャリアカウンセリング
吉田郁子さん(女性と仕事の未来館特別相談員、シニア産業カウンセラー)
http://www.miraikan.go.jp/

■認知行動療法を学ぶ〜知識編〜
大野 裕さん(慶応義塾大学教授 保健管理センター 医学博士)
http://www.hcc.keio.ac.jp/HCC/staff/ono.html

■認知行動療法を学ぶ〜技法・事例編〜
花岡素美さん(東京女子医科大学 女性生涯健康センター 精神神経科医師)
http://www.twmu.ac.jp/IWH/
西岡美智子さん(青山診療内科クリニック8)

↓講座の詳細はこちらです↓
http://www.miraikan.go.jp/soudan/055.html

大野さんの講演は何度か聞いたことがあるのですが、今回もとても分かりやすく勉強になりました。

1.自分を守る行動が状況を悪くする
2.すべての物事にプラスとマイナスがある
3.支援者は応援団

【自分を守る行動が状況を悪くする】
精神のバランスが崩れると、自分を守ろうとする行動が、ますます状況を悪くすることが少なくありません。例えば別れを経験すると、辛さから人と会わずにひきこもろうとします。すると他人との接点が減り、ますます縁遠くなってしまいます。また周りにいる人は、様々な行動は、本人が「それが自分を守る一番良い方法である」と考え選択した結果であると知ることが、理解の第一歩です。

【すべての物事にプラスとマイナスがある】
あらゆる物事には表と裏があります。精神のバランスが崩れていると、裏面だけを見てマイナスに考えてしまいがちです。プラスを見ていくこと、「黒」と「白」の間には「グレー」もあるということを認識できると、しなやかに対応できるようになります。

【支援者は応援団】
心の深い傷を乗り越えることは、本人にしかできません。でも周りにいる人は、それを応援することはできます。例えば本人と一緒に、現実をバランスよく見ていくことで「なぜそうだったのか」について、様々な観点から確認していきます。本人にとっては、現実に対する「新たな気づき」があったり、ともに考えてくれる人がいることでの「安心」が得られます。そして自分だけで解決しようとしない事、人とのつながりを持ち取り組んでいくことが大切です。

なお大野さんは、ネットで認知行動療法を体験できる「うつ・不安ネット」を開設しています。
よかったら覗いてみてください!
http://www.cbtjp.net/

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*「しあわせなみだ」ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/
*twitter nakano_hiromi
https://twitter.com/nakano_hiromi

Posted by 中野宏美 at 05:46 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

キュートに社会にモノ申したい![2010年08月26日(Thu)]
「第3次男女共同参画基本計画」に盛り込むべき施策提案をお願いしています。
↓詳細はこちらをご覧ください↓
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/373
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昨日のブログ
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/380
で紹介した、東京YWCA
http://www.tokyo.ywca.or.jp/index.cgi
主催の「ガールズのためのエンパワメントデー GIRLS' REVOLUTION」
http://www.tokyo.ywca.or.jp/article/article.cgi?kid=1007
今日はトークセッションの様子を報告します。

テーマは「オモイをカタチに〜社会をゲンキにする魔法〜キュートに社会にモノ申す」
ゲストはマエキタミヤコさん(ソーシャルクリエイティブエージェンシー)でした。
http://maekita.jugem.jp/
だれにでも楽しめ、みんなを巻き込んで何かを行うしかけづくりのコツや、大切な姿勢を伺いました。

「しあわせなみだ」が取り組む性暴力ゼロは、決して軽い話題ではありません。
でも多くの人に関心を持ってほしい。
自分のこととして考えて欲しい。
そのためには、どのようなメッセージを発信していけば良いのか、どんな仕掛けをつくればよいのか、色々と考えることができました。

1.既成概念、慣習、羞恥心を知恵で克服する
2.オモイは伝わっている
3.希望と勇気を見せる

【既成概念、慣習、羞恥心を知恵で克服する】
日本ではまだまだジェンダー(社会的につくられた性)による差別、格差が残っています。ジェンダーはメディアで取り上げづらく、世論がねつ造されやすいです。ジェンダーなど、社会が抱える問題に対しては、「発言する人」と「受け身の人」に分かれてしまっています。「受け身の人」が増えると、国として、どんどん下がっていってしまいます。それを克服するのが「知恵」です。「硬直史観」ではなく「柔らか史観」を持って既成概念や慣習を見直すこと。シリアスなことをチャーミングに転換して言い慣れていくこと。社会がおかしくなるのを、水際で防ぐことができるのは、私たち一人ひとりなのです。

【オモイは伝わっている】
私たちが持っている「オモイ」。誰もが思いやりの心や人権意識を持っています。実は良識は、ほとんどの人に伝わっているのです。でも、それが知らされていない。情報の交通整理をして、一人ひとりの意見が政策や社会の仕組みづくりに反映されるようになれば、民主主義社会本来の、「私たちの手による法」「みんなの意見で変えられる社会」が現実のものとなります。

【希望と勇気を見せる】
難しい課題を伝えていこうとする時、真面目トーンだけでは残念ながら相手に届きません。心を動かし相手を取り込むポイントは「希望」と「勇気」です。ちょっとの「勇気」を持って、こんな行動をすることで、あなたは、社会はこう変わっていくという「希望」が持てる。それが短時間ででき、具体的にわかるものであるほど、多くの人が反応してくれます。

うーん、私が書くと真面目トーンになってしまうのですが、実際はもっと、キュートな感じだったんです。

このイベントでは、HIV/AIDSや女性への暴力を、もっと身近に考えられる工夫が沢山ありました。
イベントのチラシがポップだったり、こんな展示もありました。

↑世界のコンドーム紹介

↑コンドーム無料プレゼント。「コンドームは彼の一部」

聞く。話す。シェアする。
こうした場をたくさん作っていくことの大切さ、あらためて感じました。

そして性暴力ゼロに多くの人が関心を持ってもらえるように、キュートに社会にモノ申せる力をつけたい!
まずはこのブログから、ですね。

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*「しあわせなみだ」ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/
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Posted by 中野宏美 at 07:45 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

自分と仲良くし、他人との関係の中に幸せを感じる[2010年06月18日(Fri)]
性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」初の講座開催!
↓詳細はこちらをご覧下さい↓
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/314

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構想日本
http://www.kosonippon.org/
が主催するセミナーに参加してきました。

テーマは『あらためて「社会」について考える』
講師は以下の方々でした。

清水康之さん(特定非営利活動法人自殺対策支援センターライフリンク代表)
http://www.lifelink.or.jp/
中西徹さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/00/k01/professor/5_12.htm
町田宗鳳さん(広島大学環境平和プロジェクト研究センター所長)
http://home.hiroshima-u.ac.jp/soho/
聞き手は加藤秀樹さん(構想日本代表)でした。
http://www.kosonippon.org/

↓フォーラムの詳細はこちらです↓
http://www.kosonippon.org/forum/detail.php?m_forum_cd=233

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が取り組む性暴力被害は、社会問題です。
なぜなら、暴力は個々人の関係性の中で起こりますが、その背景には、暴力を許す風土や社会構造があるからです。
どのような「社会」、そしてその中にどのような「個」が存在できれば、性暴力被害をゼロにすることができるか、改めて考えることができました。

1.他人との関係の中に幸せを感じる
2.自分とどれだけ仲良くできるか

【他人との関係の中に幸せを感じる】
あなたが「今まで一番幸せだったこと」ってなんですか?「親に褒められた」「上司に認められた」「子どもを授かった」等・・・8割の人は「他人との関係」によって生み出された出来事を挙げるそうです。人は、周りにいていくれる人との関係性の中で、幸福感、そして自己の存在意義を感じることができるのです。

【自分とどれだけ仲良くできるか】
心と体は深くつながっています。心と体が一致しているほど、自分の存在をしっかり確認できます。剣道や柔道、華道や書道といった、昔から受け継がれている伝統は、まさに心と体を一致させる作法です。心に深い傷を負った方がリストカットや薬物依存等、自らを傷つけてしまうのは、「体」を傷つけ、「心」で痛いと感じる、体と心のつながりを確認したいためでもあります。このため、自分の体を大事にすることは、心を大事にすることにつながります。体がキレイな人は、心もキレイです。そしてメンタルの問題は、フィジカルへの働きかけで解決できるのです。自分の体、そして心と仲良くすることが、幸せを導きます。

「しあわせなみだ」が関わる性暴力被害に遭われた方は、被害によって他人への信頼を喪失し、関係を構築することが難しくなってしまいます。
また、自分の体を他人によって支配されることで、体と心がバラバラになってしまいます。
自分の心身でありながら、加害者からパワーとコントロールを受けた状態になるのです。
それだけ大きな影響を及ぼす、あってはならない出来事です。

「しあわせなみだ」では、自分を大切にして、幸せを感じることができるセルフケアを紹介しています。
http://shiawasenamida.org/m02_04

「しあわせなみだ」が、心に傷を負った方が、心身を自らの手に取り戻し、再び他人と関係を構築することを応援できる存在になれたら、とても嬉しいです。

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性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」
ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/

Posted by 中野宏美 at 06:20 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

誰かの役に立ち心の傷を癒す[2010年02月25日(Thu)]
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性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」がラジオに出演します!

放送局:すまいるFM76.7JOZZ3BK・FM
http://fm767.net/
番組名:キミに、つながレディオ!
http://smilefm.npgo.jp/
オンエア:2月27日(土)19:00−20:00
※インターネットでも同時放送しますので、世界中どこにいても聴くことができます!
※上記日程でご都合の悪い方は、オンデマンド放送で、24時間365日聴くことができます!

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社団法人日本家庭生活研究協会
http://www.jfca.or.jp/
が主催するシンポジウムに参加してきました。

テーマは「宮台真司と語る元気な人生づくり」シンポジウム
ゲストは以下の方々でした。
宮台真司氏(首都大学東京教授)
http://www.miyadai.com/
飯島博氏(NPO法人アサザ基金代表理事)
http://www.kasumigaura.net/asaza/
木山啓子氏(NPO法人ジェン理事長)
http://www.jen-npo.org/

コーディネーターは西田陽光氏(社団法人日本家庭研究協会常務理事)でした。
http://blog.livedoor.jp/yohkoh2/

社会学者の宮台真司氏とNPO法人の方によるパネルディスカッション。
一体どのような内容になるかと想像がつかなかったのですが、思いがけず、支援のあり方を考えることができました。

【誰かの役に立ち心の傷を癒す】
心に負った深い傷は、他人の力だけで癒すことはできません。「誰かの役に立つ」ことを実感し、「達成感」を得られることが、「自分で自分を責める」悪循環を断ち切るきっかけになります。
例えば、NPO法人ジェンでは、震災で身近な人を亡くした方に対して、「自分の子どものために編み物をする」場を設けます。「自分のため」には作ろうと思えなくても、「子どものため」であれば作ろうと思える方が多いのです。そして作品ができあがることによる「達成感」を得られ、子どもに喜ばれることで「人の役に立つ喜び」を再発見できます。この経験が、辛い出来事を乗り越え、前向きに生きる気持ちを呼び起こします。

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が関わる性暴力被害に遭われた方は、心にとても深い傷を負います。
心の傷を乗り越える方法は人それぞれですが、自助グループを立ち上げ、同じ体験をした方同士が支えあえる場をつくる方、被害に遭ったことを公表し、自らの体験や気持ちを多くの方に知ってもらおうとする方、裁判を起こす方など、皆に共通しているのは「誰かの役に立つ」こと、そして「達成感を得られる」ことです。

「しあわせなみだ」では、こうした場や取り組みを、心から応援しています。
お手伝いできることがあれば、そして「私もお手伝いしたい」と思われた方、是非ご連絡ください!

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性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」
ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/

Posted by 中野宏美 at 12:55 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

男女差別の事実を認め、自分の問題であると自覚する[2010年02月09日(Tue)]
「ジェンダー主流化政策」に関するシンポジウムに参加してきました。
主催はお茶の水女子大学ジェンダー研究センター
http://www.igs.ocha.ac.jp
講師は以下の方々でした。

[基調講演]
福島みずほ氏(内閣府特命担当大臣(男女共同参画))
http://mizuhoto.org/
[パネルディスカッション]
大沢真理氏(東京大学教授)
http://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/mystaff/osawa.html
村松安子氏(東京女子大学名誉教授)
http://www.twcu.ac.jp/
日下部京子氏(アジア工科大学院大学准教授)
http://www.envinfo.uee.kyoto-u.ac.jp/user/susaki/ait/comment_kusakabe.html

ジェンダーとは、「社会的・文化的に作られた性」で、「身体的・生物学的な性」と区別して使われています。
ジェンダー主流化とは、政策のあらゆる段階においてジェンダー平等の視点を組み込むことを意味しています。

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が取り組む性暴力被害の背景には、「男性は女性を支配すべきである(=だから性に暴力を振るうことで女性を従わせる)」という、ジェンダーに基づく考え方があります。
その上で、日本においてジェンダー主流化を推し進めることの意味や、具体的課題について、考えることができました。

1.日本に男女差別がある事実を認める
2.「自分の問題」と思う
3.ジェンダー平等はエンパワメントがあって初めて成立する

【日本に男女差別がある事実を認める】
日本には、「男女差別はない」と考える人が沢山います。しかし、国連開発計画(UNDP)が「男女の国会議員比率」「男女の専門職・技術職比率と管理職比率」「男女の推定勤労所得」の3つを用いて算出した「ジェンダー・エンパワーメント指数」(GEM)は世界54位と、大変低くなっています。例えば、男女の賃金格差は、2008年時点で、男性を100とした場合、女性は69です。(賃金格差の詳細は、ちょっと古いのですが、こちらに詳しく出ています→http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/chinginkakusa/index.html)
このように、まず、男女差別がある事実を認めることが、「なぜ日本は男女差別を解決できないのか」を考え、実効性のある政策を打ち出せる第一歩です。

【「自分の問題」と思う】
ジェンダーを「自分の問題」として自覚することが、差別をなくすきっかけです。ジェンダーは、女性に「優しさ・可愛らしさ」を求めると同時に、男性に「強さ・たくましさ」等を強要してきました。男性の長時間労働や、過度のプレッシャーから来るメンタルヘルス不全、過労死や自死等の背景にも、ジェンダーに基づく考えがあると考えられます。さらに本来グラデーションである性を、社会が「男(らしさ)」「女(らしさ)」と規定することは、セクシャルマイノリティの方の生きづらさにつながっています。つまりジェンダーは女性の問題ではなく、社会全体の問題、すべての人に関わる問題です。

【ジェンダー平等はエンパワメントがあって初めて成立する】
これだけ男女差別が進んでしまった社会で、ジェンダー平等を実現するためには、エンパワメント(力づけ)が不可欠です。例えば欧米では、企業の取締役に占める女性の割合を一定以上にするクオーター制度が定められる等、エンパワメントが施策として組み込まれています。日本では、例えば自治体の公共事業受注にあたり、ワークライフバランス(仕事と家庭の両立)の取り組みを進めている企業には加点をするなどが検討されています。

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が取り組む性暴力被害ゼロも、まさに同じことが当てはまります。

・日本に性暴力被害がある事実を認める
・性暴力を「自分の問題」と思う
・性暴力被害ゼロはエンパワメントがあって初めて成立する

「しあわせなみだ」がこれらの点を少しでも進められるよう、情報発信などできることから少しずつでも、取り組んでいこうと思います。

Posted by 中野宏美 at 08:15 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

裁判員は何を期待されているのか[2010年01月26日(Tue)]
2009年から裁判制度が開始されました。
性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が関わる性犯罪に関する裁判も、裁判員裁判の対象となります。
性犯罪は、被害の内容が「性」という個人のプライバシーに深く関わる内容であることから、裁判での取り扱いについては、多くの課題があります。

■青森地裁 性犯罪裁判
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/153
■東京地裁 性犯罪裁判
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/186
■立川地裁 性犯罪裁判
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/192
■シンポジウム 性暴力被害者が訴えやすい裁判に〜裁判員制度と性暴力被害者の人権〜
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/135
■裁判員制度の課題
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/68
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/118

今回、裁判員裁判に関するシンポジウムに参加してきました。

共催は
日本認知心理学会 http://cogpsy.jp/
慶應義塾大学GCOE http://www.carls.keio.ac.jp/

テーマは「裁判員裁判における理性と感性 裁判長,直感で決めてもいいですか?」

登壇者は以下の皆さんでした。
指宿信氏(成城大学法学部)
高橋雅延氏(聖心女子大学文学部)
中村國則氏(東京工業大学大学院)
綿村英一郎氏(東京大学大学院)
松尾加代氏(慶應義塾大学大学院)
杉田宗久氏(大阪地裁判事)
企画・司会は伊東裕司氏(慶應義塾大学文学部)でした。

↓シンポジウムの詳細はこちらです↓
http://www.carls.keio.ac.jp/education/post_18.html#329

心理を研究する日本認知心理学会と、論理と感性の先端的教育研究を手がける慶應義塾大学GCOEの共催ということで、色々な角度から裁判員裁判について考えることができました。

1.裁判員に何を求めるか
2.裁判制度自体が抱える問題

【裁判員に何を求めるか】
裁判官ではない裁判員が裁判に参加することで、裁判員をどのように位置づけ、何を期待するのかを明らかにする必要があります。「裁判に市民感覚を持ち込む」という意味では、裁判官とまったく同じ判断をすることは求められていない(感情・感性を大切にする)側面があります。一方で提供された情報を「証拠のみに基づき」「予断を持たず」「バイアスのかからない」ルールに基づいて判断を下すことも望まれています。「感覚」と「熟慮」のバランスを考えることが必要です。

【裁判制度自体が抱える問題】
裁判員裁判にも課題がありますが、裁判制度自体が抱える問題もあります。例えば法曹教育においては、裁判員に求められている「市民感覚」等の「心理学系」を受け入れない(科学として認めていない)傾向があります。裁判制度は、「人間は予断や偏見に基づき判決を下そうとする」ことを前提に、こうした事柄ができる限り排除されるよう、制度が構築されています。これまで裁判制度で示してきた判決のものさしを、裁判員が加わることにより、どこまで考慮していくかが課題です。

あなたも裁判員候補になる可能性があります。
そして性犯罪事件の裁判員になるかもしれません。
そんな時、性暴力被害に遭われた方が被害後どれだけ深い心の傷を負うか、どれだけ沢山の差別や偏見による二次被害を受けているか、少しでも思い出してくれたら嬉しいです。

Posted by 中野宏美 at 08:40 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

ジャーナリズムは人間の尊厳を守れるのか?[2009年10月27日(Tue)]
10月21日のブログ
https://blog.canpan.info/nakanohiromi/archive/184
でメディアでの性暴力被害の取り扱いについて書きましたが、ジャーナリズムと人権に関するトークセッションに参加してきたので、報告します。

主催は信頼資本財団。
http://www.shinrai.or.jp/index.html
テーマは「グローバル化時代とジャーナリズムの役割−ジャーナリズムは、人間の尊厳を守れるのか?【福祉・環境・平和の現場から】−」

登壇者は以下の皆さんでした。
【ゲスト】
野村彰男氏(朝日新聞ジャーナリスト学校長)
矢田義一氏(朝日新聞ジャーナリスト学校主任研究員)
http://www.asahi.com/shimbun/honsya/j/jschool.html
【スピーカー】
石川治江氏(特定非営利活動法人ケア・センターやわらぎ 代表理事)
http://www.yawaragi.or.jp/
熊野英介氏(アミタ株式会社 代表取締役社長)
http://www.amita-net.co.jp/

↓トークセッションの詳細はこちらです↓
http://www.shinrai.or.jp/event/event-past/post-2.html

平和とジャーナリズムの観点からのトークが多かったのですが、人権について色々と考える機会になりました。

1.民主主義における「多数」をどうとらえるか
2.ローカルの問題をいかにグローバルに結びつけるか

【1.民主主義における「多数」をどうとらえるか】
太平洋戦争時、日本の新聞は、真実を伝えず、軍の方針に沿った情報を流して、戦争に対する国民の意識を煽ったという過去があります。この過ちを二度と繰り返さないために、民主主義における「多数」をどうとらえるかを、常に考えねばなりません。ジャーナリズムには、事実を「正しく」「分かりやすく」伝えるという、情報に対する責任を負いつつ、民主主義を健全化させ、見識を持つ市民を増やす可能性を持っています。

【2.ローカルの問題をいかにグローバルに結びつけるか】
人間社会にとって一番大事なものは、ローカルにあります。平和、そして政治はローカルにその基点があります。「個」というローカルの世界で起こる出来事を、いかに「世界」というグローバルに結び付けていくかが課題です。ジャーナリストには、「個」の取り上げ方が問われます。

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が関わる性暴力被害についても、同様の課題が見出されます。

【「多数」の意見にどう向き合っていくか】
日本では性、そして生に関する正しい知識を学ぶ機会はほとんどありません。このため、社会に氾濫している誤った情報を信じてしまっている人がとても多いです。結果として「性暴力被害に遭う側にも責任がある」「女性は性暴力を望んでいる」といった、間違った考えが浸透してしまっています。正しい情報を伝えることで、性暴力を許さない風土を醸成することが、性暴力被害をゼロにします。

【個人の被害をいかに性暴力被害ゼロに結びつけるか】
性暴力は個人に被害を及ぼします。しかしその背景には、性別、年齢、国籍、経済力、体力・・・といった、社会的な人権抑圧があります。個人の被害を、社会全体が抱える課題として取り上げていくことが求められます。

現在構築中の「しあわせなみだ」のウェブサイトが、性暴力被害についての正しい情報を発信し、関心を持つ人を増やせる場にしていきかれれば・・・と思います。

Posted by 中野宏美 at 08:20 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

過去の経験を自分なりに受け止め希望に変える[2009年10月22日(Thu)]
夕学五十講
https://www.sekigaku.net/
が主催する講演に参加してきました。

テーマは「挫折から希望が育つ」
講師は玄田有史氏(東京大学社会科学研究所 教授)でした。

↓講演の詳細はこちらです↓
https://www.sekigaku.net/member/detail.asp?NO=1&ID=491

性暴力被害ゼロネットワーク「しあわせなみだ」が関わる、性暴力被害に遭われた方が、その経験を乗り越え、未来への希望を持ち、幸せで健康に過ごせるようになるにはどうすれば良いか・・・。
それを考えたくて、参加しました。
玄田氏の書籍「仕事のなかの曖昧な不安」
http://www.chuko.co.jp/tanko/2001/12/003217.html
を読んでいたこともあり、とても興味深い学びが満載の内容でした。

【挫折を自分なりに受け止めることが未来への希望につながる】
・挫折は簡単に乗り越えられるほど甘いものではありません。乗り越えられない壁がある時は、焦らず、壁の周りをうろうろしてみましょう。分からないなりに眼を背けず歩いてみると、乗り越えるヒントが偶然やってくるものです。しかし、壁に直面しなければ、希望にはつながらないのです。
・挫折を自分なりに受け止め理解することが、「大丈夫」と思える原点です。自分の言葉で語れるようになることが、未来へのきずなを拓きます。「過去」を語る「今」の自分の言葉が、「未来」への希望につながります。
・「感(喜怒哀楽)」「勘(人との距離の取り方)」「観(未来へのビジョン)」を磨くことが、これまでの自分の経験を信じて、これからに活かせることにつながります。

被害に遭われた方が、経験を受け止め、希望に変えていく上で、「しあわせなみだ」が何らかのお手伝いができれば・・・と思います。

Posted by 中野宏美 at 08:20 | その他:セミナー | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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