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特定非営利活動法人しあわせなみだ 
代表 Happy Tear 中野宏美のブログです。 
しあわせなみだの活動から、女性や福祉に対する
想いまで、色々発信しています。

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プロフィール

中野宏美さんの画像
泣いていいよ[2011年10月25日(Tue)]
被災地で生きる女性の言葉を聴く
10/29「東日本大震災 私たちだからできること」開催!

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今日は、「しあわせなみだ」がご縁をいただいている柳谷和美さんを紹介します。

柳谷さんは、子どもの頃性暴力に遭った経験を持っています。
その時流せなかった涙こそ「心の傷を癒やす薬」であると実感。
自らが主宰する育児サロン「おやこひろば」で、「泣かせる子育て」を実践しています。

↓取り組みが10月17日の「毎日新聞」に紹介されました↓

【記事は毎日.jpでも読むことができます】

自らの体験を乗り越え、子育てママたちに寄り添う田村さん。
本当に素敵です。

「しあわせなみだ」がその団体名に込めた想い。
それはまさに「泣いていいよ」ということ。
その涙はいつか必ず「しあわせなみだ」になる!ということ。

田村さんの取り組みが、そして「泣いていいよ」という想いが、多くの人に届いてほしいです。

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*「しあわせなみだ」ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/
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Posted by 中野宏美 at 07:48 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

障害者虐待防止法が施行されました[2011年10月11日(Tue)]
10/29「東日本大震災 私たちだからできること」開催!

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「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律案」通称「障害者虐待防止法」が第177回国会で可決、成立しました。
10月1日から施行されました。
【「障害者虐待防止法」全文はこちら】

第二条の虐待の定義においては、「しあわせなみだ」が取り組む性暴力も含まれています。
「障害者にわいせつな行為をすること又は障害者をしてわいせつな行為をさせること」は、虐待です。

今の日本の社会で、障がいを有するということは、本当に残念なことに、性暴力に遭いやすい、そして加害者となりやすい、双方のリスクを背負います。

【性暴力に遭いやすい】
・加害者が介護者や支援者である場合、抵抗が難しい(介護がないと生きていかれない)
・その行為が性暴力であると認識することが難しい
・性暴力に遭ったことを他人に伝えることが難しい
・性暴力に遭ったことの立証が難しい(証言の信ぴょう性が疑われやすい)

【加害者となりやすい】
・性的欲求への対応方法を学ぶ機会がない
・その行為が性暴力であると認識することが難しい
・性に関する相談先がほとんどない
・なぜ性に対して暴力を振るったのか説明することが難しい

障がい者に対する法制度の不備が、そして私たち一人ひとりが持つ、障がい者に対する意識自体が、そのまま障がい者が有する性暴力の被害・加害のリスクにつながっています。
9月30日のブログで紹介した七生養護学校のように、性、そして生を守るための教育を行うことすら、とがめられてしまうこともあります。

本法律が施行されたことで、ようやく、子ども、高齢者、配偶者からの暴力に対する防止法がそろったことになります。
しかし、性暴力に対する包括した法がなければ、どれにも当てはまらない事例は必ず生まれてしまいます。
今回の法でも、加害者として明記されているのは、「養護者」(主に障害者の家族)「使用者」(主に障害者施設職員)のみです。

第七条では、虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合、市町村に通報しなければならない義務が明記されています。

私たち一人ひとりに、暴力のない社会を実現する役割が求められています。

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Posted by 中野宏美 at 06:05 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

性感染症という名の性暴力が減らない[2011年09月30日(Fri)]
10/29「東日本大震災 私たちだからできること」開催!

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厚生労働省のエイズ動向委員会では、エイズウィルス(HIV)感染の状況を、定期的に報告しています。
9月末に報告された速報によると、2011年4月から6月までの新規AIDS患者数は136件で、過去最高であることが分かりました。
一方でHIV抗体検査件数及び相談件数は、前年同月より減少しています。

【調査結果はこちらです】

5月26日のブログでも、2010年の発症件数が過去最多となったことをお伝えしましたが、その傾向が変わっていないことが分かります。

なぜ性暴力をゼロにすることを目指して活動する「しあわせなみだ」がエイズについて取り上げるか。
それはエイズ感染の背景に、望まない性行為、性暴力があるからです。

エイズをはじめとする性感染症は、感染予防に関する知識がないこと、そして感染予防に協力しない性行為が行われることにより、罹患します。

不特定多数の人と性行為をしても、相手が感染していなければ感染しません。
一方で、特定の相手だけ性行為をしていても、相手が感染していれば、予防をしないことにより感染します。

つまり、性感染症は、「性に対する道徳的な問題」ではなく、「性に対する正しい知識を持つ機会がない」そして「性感染症を予防できない、暴力的性行為が存在している」という問題なのです。

【詳しくは2010年11月29日のブログ「性感染症は道徳では語れない」をご覧ください】

教育が性感染症、そして性暴力を防ぐ上で重要なことは、多くの場で指摘されています。
【2010年11月26日「性は「恥ずべきもの」ではない」】
【2011年4月25日「女の子が教育を受けると性暴力を減らすことができる」】

そして私たちは、「どうすれば性感染症にならないか」きちんと学ぶ機会がありません。

9月16日に、東京高裁で、東京都立七生養護学校で行われていた性教育授業に対して、東京都議会議員らが不当な介入を行った事件について、「実践されていた性教育は学習指導要領に違反しているとはいえない」との判決を出しました。
七生養護学校では、知的障がいをもつ子どもたちが、自身のからだについて学び、性暴力から身を守ることができるよう、体の各部位の名称を歌にして教えたり、人形を使った性教育を実践していました。
これが一部の都議から「過激な性教育が行われている」とされ、厳重注意や配置転換などの処分が行われていました。

【詳細は「こころとからだの学習 裁判支援サイト」をご覧ください】

実は、学校基本法の中では「性行為」という言葉を使用してはいけないことになっています。
日本では「寝た子を起こすな」的発想で、正しい知識を得る機会を奪った結果、性感染症という性暴力を野放しにしています。

性感染症への誤解や偏見をなくすために。
そして背後にある性暴力をなくすために。
正しい情報を伝えていくことの大切さを、改めて感じています。

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Posted by 中野宏美 at 06:34 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

チャイルドラインの16.3%は性の相談[2011年09月20日(Tue)]
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チャイルドラインは、18歳までの子どもがかける、子どものための電話です 。
毎週月曜から土曜、16時から21時まで、フリーダイヤルで、子どもたちの相談を受け付けています。
1986年にイギリスで開始され、日本では2011年9月1日現在、全国44都道府県で74の実施団体が、活動を行なっています。

2010年度の実施報告を紹介します。
【報告書はこちらです(PDFファイルが開きます)】

まず着信件数は、229,303件、うち会話が成立した電話は73,540件でした。
かけ手の性別は、男子が42,067件と、57.2%を占めています。

相談内容について、「しあわせなみだ」が取り組む性暴力関連を見てみます。
「性」は、男子の相談の中ではもっとも多く、24.4%。
その他「恋愛・異性関係」が6.5%、「セックステレフォン」も5.2%ありました。
女子は、「恋愛・異性関係」が7.4%、そして「性」が4.7%でした。
男女の総計では、「性」が16.3%と、全項目の中で2番目に多い割合となっています。

これだけ、性に関する悩みを抱えている子どもがいる。
特に男子は、4分の1が「性」の相談です。
この事実に、私たち大人は、どれだけ真剣に向き合ってきたでしょうか。

「性の話なんてまだ早い」といった「寝た子は起こすな」的発想。
「そんな話人前でするもんじゃない」といった「性は恥ずべきもの」という考え。
そうした大人たちの姿勢が、性に対する正しい理解を得る場・学ぶ機会を失わせています。
それが「ポルノ」「先輩や友人」といった、不安定な情報源によって理解を深め、「本来性暴力と捉えられるべき内容が当たり前の性行為になってしまう」「性感染症」「望まない妊娠」などという結果につながることも、少なくありません。

実は、学校基本法の中では「性行為」という言葉を使用してはいけないことになっています。
このため、性行為も、性感染症も、正確な情報を伝えることができないのです。

教育が性感染症、そして性暴力を防ぐ上で重要なことは、多くの場で指摘されています。
【2010年11月26日「性は「恥ずべきもの」ではない」】
【2010年11月29日「性感染症は道徳では語れない」】
【2011年4月25日「女の子が教育を受けると性暴力を減らすことができる」】

性を考えることは生を考えること。
自分の性、そして生を大切に考えられる人は、他人の性、そして生を大切に考えられます。
それが性暴力をなくす根っこです。

まず大人が自分の性、そして生を大切にすること。
それを子どもたちに伝えていくことが求められています。

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Posted by 中野宏美 at 07:09 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

9/10は世界自殺予防デー[2011年09月09日(Fri)]
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明日9月10日は、WHO(世界保健機構)が定めた「世界自殺予防デー」です。
【WHOの自殺予防関連サイトはこちら(英語です)】

日本では、毎年9月10日からの一週間を「自殺予防週間」と定めて、様々な取り組みを実施しています。



【内閣府「自殺予防」ウェブサイトはこちら】
【2011年の日本の取り組みはこちら】

なぜ「しあわせなみだ」が自死を取り上げるのか。
それは、性暴力に遭ったことが、自死を選ぶきっかけとなることが、少なくないためです。

性暴力に遭った方は、心身にとても深い傷を負います。
★なぜ私が被害に遭ったのだろう・・・
★被害に遭ったには私が悪いだろうか・・・
★被害に遭ったことを誰にも知られずにひっそりと生きていきたい・・・
★ずっとこんな気持ちで生きていかなければいけないのか・・・
★こんな被害に遭った私は幸せになることはできない・・・
こうした想いが自死を選ぶことにつながってしまうのは、本当に悲しいことです。

だから、しあわせなみだから、こんな想いを伝えたい。
★あなたは一人ではありません。
★あなたは決して悪くありません。
★あなたが被害に遭ったことにより負った心の傷は、消えることはなくても、乗り越えることはできます。
★あなたはこれからの人生を、幸せで健康に生きる権利があります。
★あなたは社会の様々な制度を利用したり、多くの人々から支援を受けることができます。

性暴力による自死がなくなるためには。
なにより性暴力がゼロになること。
そして性暴力に遭った方が「自分は悪くない。すべての責任は加害者にある」と認識できることです。

内閣府では、相談窓口を紹介しています。
【相談窓口の一覧はこちらです】

そして性暴力については、全国女性シェルターネットによる「パープルホットライ」が開設されています。
24時間フリーダイヤルで、相談を受け付けています。
0120-941-826
【パープルホットライン 詳細はこちらです】

是非、相談してみてください。

そして内閣府では、「あなたにも出来る自殺予防のための行動」を紹介しています。
<気づき>家族や仲間の変化に気づいて、声をかける
<傾聴>本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
<つなぎ>早めに専門家に相談するよう促す
<見守り>温かく寄り添いながら、じっくりと見守る

自死という選択をしなくてよい社会を実現するために、すべての人にできることがあります。
そしてすべての人は、その力を有しています。

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Posted by 中野宏美 at 06:45 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

犯罪被害者支援要領が制定されました[2011年08月23日(Tue)]
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今日からブログ再開です。よろしくお願いします。

性暴力を始めとする犯罪に遭った方に対して、「犯罪被害者等基本法」という支援制度があります。
これに基づき、「犯罪被害者等基本計画」が5年毎に作成され、支援策の拡充が進められています。
今年度、第2次基本計画が策定されたことを踏まえ、支援施策を具体的に推進するための「犯罪被害者支援要領」が策定されました。
ここでは特に、性暴力に関する項目を紹介します。

***

第1 総則
3 犯罪被害者支援の重点
・犯罪被害者支援の推進に当たっては、犯罪による直接的被害とその後の二次的被害の両面において大きな問題を抱えている性犯罪、殺人、傷害致死及び重大な交通事故事件に係る犯罪被害者並びにその後の健全育成の観点から被害少年を支援の重点的な対象とする。

第2 具体的な施策
1 損害回復・経済的支援への取組
(2)給付金の支給に係る制度の充実等
ウ 医療費等の負担軽減
・性犯罪被害者の緊急避妊の費用等を積極的に措置

2 精神的・身体的被害の回復・防止への取組
(1)精神的被害回復への支援
ア 性犯罪被害者に対するカウンセリングの充実
・性犯罪被害者のニ−ズに応じた適切なカウンセリングを実施
(2)安全の確保
ア 子どもを対象とする暴力的性犯罪の再犯防止
・子どもを対象とする暴力的性犯罪の前歴を有する者の再犯を防止
(3)保護、捜査、公判の過程における配慮
ア 研修の充実
・捜査に従事する者を対象とした専科等各種教養時に、性犯罪被害者への支援要領等に関する教養を行う
イ 女性警察官の配置等
・性犯罪捜査を担当する係への女性警察官の配置を推進、性犯罪捜査専科の実施等により、性犯罪捜査を担当する職員の実務能力の向上、性犯罪捜査を適正かつ強力に推進するために性犯罪捜査指導官を設置、性犯罪被害者の身体からの資料採取の際における女性警察官の活用

3 刑事手続への関与拡充への取組
ア 医療機関における性犯罪被害者からの証拠採取等の推進
・医療機関における性犯罪被害者からの証拠採取が適切に行われ、保管されるよう、証拠の採取・保管に必要な資器材を整備

4 支援等のための体制整備への取組
(2)相談及び情報の提供等の充実
ア 相談体制の充実等
・「性犯罪110番」、性犯罪相談窓口に女性警察職員を配置するなど相談体制の充実を図る
エ 性犯罪被害者による情報入手の利便性の拡大
・性犯罪被害者が情報を入手する際の利便性拡大、事件化を望まない性犯罪被害者に対する支援
オ ストーカー事案、配偶者からの暴力事案への適切な対応
・相談を受ける際に必要な能力を修得させること等を目的とした専門的な教養の実施

5 国民の理解の増進と配慮・協力確保への取組
エ 犯罪被害者の個人情報の保護に配慮した犯罪発生状況等の情報提供の実施
・身近な場所で多発している性犯罪の発生状況等を発信

***

まず「犯罪被害者支援の重点」に性犯罪が対象とされたことは、非常に大きいです。
そして、各項目にも、性犯罪に関する項目が多数含まれています。
「充実」「配慮」「活用」など、「つめが甘くて残念」と思うところもあります。
でも、国の施策に盛り込まれたことは、私たちが声をあげようとする時の強い味方になります。

こうした施策がきちんと実現されるよう、しっかり見守っていかねばと思います。

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Posted by 中野宏美 at 06:00 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

日本は人身売買に対する取り組みがとっても遅れています[2011年08月12日(Fri)]
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米国大使館は、毎年、「人身売買報告書」を発行しています。
日本は毎年、本当に残念なことに、人身売買に対する取り組みが遅れているという指摘を受けています。
そして2011年も引き続き、同様の指摘を受けました。
【日本に関する報告の全文はこちらです】

まず報告書では、人身売買に対する取り組みをレベル分けしています。
日本は「第2階層」です。
最も取り組みが進んでいるのが「第1階層」。
先進国で「第2階層」であるのは、日本とロシアのみです。

報告書の内容を、3つのポイントに絞って紹介します。

【1.日本政府は、人身売買撲滅のための最低基準を十分に満たしていない 特に強制労働については、いかなる取り組みも報告していない】
・強制労働の犯罪に対する法執行が不十分であるため、強制労働の被害者として認知あるいは保護した者は1人もいなかった
・人身売買被害者に限定したサービスが不足しており、強制売春の被害者に対する保護体制も依然として不十分である
・あらゆる形態の人身売買を禁止し、十分に厳しい処罰を規定する包括的な人身売買対策法の制定が必要である

【2.日本の豊かさと日本における人身売買問題の規模に比較して、人身売買被害者の支援に特化した政府の資金は少額である】
・人身売買被害者専用のシェルターが依然として不足している
・サービスの運営制度がうまく組織化されていないため、結果として、利用可能な医療サービスをまったく受けなかった人身売買被害者もいた
・人身売買から保護されても、行動が制限され、就労できないため、ほとんどの被害者は帰国せざるをえない

【3.日本は、強制労働や性目的の人身売買の被害者である男女や子どもの目的国、供給国、通過国となっている さらに、日本人被害者の人身売買も増えている】
・被害者に、不当な生活費、医療費等を雇用主に支払うよう要求、本人の同意がない借金を負わせることによる束縛、暴力や「強制送還させる」といった脅し、恐喝等で精神的に威圧し、被害者の移動を厳しく制限することにより、人権を搾取している
・強制的な性売(売春)を目的に、外国人女性と日本人男性による偽装結婚が利用されている
・日本人男性は、東南アジアへの子ども性買(児童買春)ツアーの大きな源泉となっている

つまり、人身売買に対する包括的な法は日本には存在せず。個別の制度での対応が十分なされていないため、結果として(日本人を含めた)被害者が保護されず、加害者は摘発されない、という状況です。

人身売買の中には、「しあわせなみだ」が取り組む性暴力もあります。
性的搾取を目的とした人身売買は、リスクが低くリターンが大きい(資本や知識が不要、かつ捕まることが少なく、莫大な経済的利益を得られる)ため、参入が後を絶ちません。
被害者は、それが人身売買であることを知らずに騙される(「いい仕事がある」と言われてついていくと性売であった)、もしくは人身売買をせざるをえない(自分が稼がなければ一家がやっていかれない)状況にあります。
これほど支配と従属の関係の下で行われる性暴力が、許されるはずがありません。

人身売買は、遠いどこかの国の問題ではなく、ここ、日本の問題です。
是非多くの方に関心を持ってもらいたいです。

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Posted by 中野宏美 at 07:00 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

4.8人の新たな命、その背景で存在を許されない1人の命[2011年08月05日(Fri)]
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前回のブログで、望まない妊娠が子ども虐待の原因の1つとされていることを紹介しました。
それでは、望まない妊娠は、どれだけ起こっているのでしょうか。

厚生労働省は、毎年発行している「衛生行政報告例結果の概況」の中で、人工妊娠中絶件数を報告しています。
これによると、平成21年度の人工妊娠中絶件数は223,444件となっています。
中絶が最も多い世代は20〜24歳で、50,625件。
10代の中絶も、23,444件にのぼっています。
そして15〜49歳の人工妊娠中絶実施率は8.2(1,000人あたり)です。

【平成21年度の「人工妊娠中絶数及び実施率の年次推移」はこちら(PDFファイルが開きます)】

一方で、出生数は、 「人口動態調査」で報告されています。
これによると、平成21年度の出生数は1,070,035人となっています。

【平成21年度人口動態統計(確定数)の概況「結果の概要」はこちら(PDFファイルが開きます)】

つまり、子どもが4.8人生まれると、その背景で、1人の人工妊娠中絶が行われていることになります。

どうしてこれだけたくさんの子どもが、この世に存在することを許されないのか。

望まない妊娠の背景には、望まない性行為、すなわち性暴力があります。
望まない妊娠により、中絶される子ども。
そして虐待される子ども。

性暴力は、暴力に遭っている本人だけでなく、その周りにいる人の心身も、深く傷つけます。
本当にあってはならないできごとなのです。

すべての性行為が愛あるものであれば、性暴力は起こりません。
望まない妊娠も起こりません(避妊の希望に応じないことは性暴力です)。

あなたの性行為がすべて愛ある性行為あること。
それが性暴力をなくす大きな、大切な一歩です。

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Posted by 中野宏美 at 06:13 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

子ども虐待の背景にある「望まない妊娠」という性暴力 [2011年08月02日(Tue)]
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厚生労働省では、虐待による死亡事例など重大な事例を「社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会」で検証し、提言をまとめています。
2011年7月20日に発表した「子ども虐待による死亡事例等の検証結果(第7次報告概要)及び児童虐待相談対応件数等」によると、2010年度に全国の児童相談所が対応した子ども虐待に関する相談件数が55,152件と、初めて50,000件を超えたことが分かりました。

厚生労働省「児童相談所における児童虐待相談対応件数」はこちら(PDFファイルが開きます)

なおこの件数は、東日本大震災の影響で集計が間に合わなかった宮城県・福島県・仙台市を含まないもの(速報値)です。
それでも、既に昨年度の数値を1,290件(28%)上回っています。
10年前と比較すると、約3倍です。

子ども虐待の中には、「しあわせなみだ」が取り組む性暴力も含まれています。

こうした結果を踏まえて、委員会では、虐待で命を落とした子どもたちの事例を検証。
「望まない妊娠」「妊婦健診未受診」「母子健康手帳未発行」等、妊娠期・周産期の問題を抱えている傾向があることを指摘しています。
検証を踏まえた今後の対策としては、「望まない妊娠について相談できる体制」「養育支援を必要とする家庭に対する妊娠期・出産後早期からの支援体制及び関係機関の連携体制の整備」等を挙げています。

「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第7次報告)の概要(別添1)はこちら(PDFファイルが開きます)

虐待されるために生まれてくる子どもはいません。
そして子どもを虐待するために産む親はいません。
それなのになぜ、虐待が起こってしまうのか。

そこで言えるのは、「母親だけを責めるのはおかしい」ということ。
そして「子どもへの暴力の背景には、親自身の暴力があることが少なくない」ということです。

どの子どもにも、血のつながった男女がいます。
母親が虐待をしていた場合、母親の育児能力だけが取り上げられることが少なくありません。
そこで父親であるはずの男性は、何をしていたのでしょうか。

そして母親は、様々な暴力に遭っていることが少なくありません。
夫からのDV(ドメスティック・バイオレンス 親しい人からの暴力)は、子ども虐待につながるリスクを大いに有します。
自身が親からの虐待に遭っていると、虐待による子育てしか知らない状態で親になります。
経済不況が続く中、世帯の所得の減少は、金銭的・時間的・心身的に余裕のない中での子育てとなり、そのストレスが自分より弱い子どもに向かうことは容易に想像できます。
子どもが騒げば「ダメな親だ」と言われ、子どもが泣けば白い目で見られる社会で、親は虐待をしてでも子どもを黙らせねばなりません。
望まない性行為、そして子どもを授かるためではない性行為によって授かった命の存在の大きさに、耐えきれなくなる瞬間があります。

たとえどんな理由があったとしても、子どもを虐待することがあってはならない。
そのためには、子ども、そして子どもを育てる親たちが過ごしやすい社会の実現が不可欠です。
そう、子ども虐待は、大人の問題、社会の問題です。
子どもたちが、大人、社会が抱える問題の犠牲になっています。
なんだかつかみどころがない一般論になってしまいましたが、「子ども虐待」にはそれだけ大きな背景があるということです。

また、今回の提言で「望まない妊娠」を取り上げたことは、とても大きいです。
「望まない妊娠」はまさに性暴力であり、これまで隠されてきた問題です。
「望まない妊娠」をしないためには、避妊の知識を徹底するとともに、「望まない性行為」=「性暴力」をなくすこと、すべてが「愛ある性行為」になることが不可欠です。
「しあわせなみだ」としてできることがあると、改めて感じています。

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Posted by 中野宏美 at 06:38 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

性暴力と向き合う医療現場[2011年07月26日(Tue)]
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性暴力に遭った方が最初に行くところは、警察と病院、産婦人科です。
警察に被害を届け出るとともに、産婦人科で妊娠や性感染症の予防に必要な処置をしてもらい、加害者の証拠を採取しておくことが、とても大切です。
【詳細はこちらをご覧ください】

このため、医療の現場で適切な対応がとられることが、性暴力からの回復に、とても大きな影響を及ぼします。

しかし日本では、医療業界においても、性暴力に遭った方への対応が徹底されているわけではありません。

患者が「性暴力に遭っている」と察知すること。
性暴力に遭った方には、避妊だけでなく、性感染症の予防も必要であること
証拠採取ができるキットを準備しておくこと。
差別・偏見意識を持つことなく、1人の大切な患者として接すること。

必要な知識とスキルを浸透させていく必要があります。

日本産婦人科医会では、2008年に、性暴力に遭った方への対応をまとめた「産婦人科における性犯罪被害者対応マニュアル」を作成し、会員に配布しています。
性暴力被害者が安心して診察・治療を受けられるよう、「性犯罪被害者の心理」「性犯罪被害者の診察上の注意」「具体的な資料採取方法」等、産婦人科医に必要な診療ポイントがまとめられています。
また、公費負担を求める請求書例も掲載しています(性暴力であることが認められると、「
犯罪被害者」として、処置代が公費から負担されます)。

最近では、毎月開催されている「記者懇談会」の中で、「性犯罪被害者への支援に関連して」がテーマとして取り上げられ、性犯罪の状況、ワンストップ支援センター、性教育のあり方等を紹介しています。
【性犯罪がテーマに取り上げられた2011年6月8日記者懇談会資料はこちらです(PDFファイルです)】 

また女性の安全と健康のための支援教育センターでは、2000年からSANE(Sexual Assault Nurse Examiner:性暴力被害者支援看護職)の養成講座を開催し、これまでに200人を超える看護師を送り出してきました。
【SANEの詳細はこちらです】

性暴力に遭った時、心身への傷をこれ以上深めることがないように。
医療分野での対応が進むことを望みます。

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*「しあわせなみだ」ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/
*twitter nakano_hiromi
https://twitter.com/nakano_hiromi

Posted by 中野宏美 at 06:11 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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