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特定非営利活動法人しあわせなみだ 
代表 Happy Tear 中野宏美のブログです。 
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チャイルドラインの16.3%は性の相談[2011年09月20日(Tue)]
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チャイルドラインは、18歳までの子どもがかける、子どものための電話です 。
毎週月曜から土曜、16時から21時まで、フリーダイヤルで、子どもたちの相談を受け付けています。
1986年にイギリスで開始され、日本では2011年9月1日現在、全国44都道府県で74の実施団体が、活動を行なっています。

2010年度の実施報告を紹介します。
【報告書はこちらです(PDFファイルが開きます)】

まず着信件数は、229,303件、うち会話が成立した電話は73,540件でした。
かけ手の性別は、男子が42,067件と、57.2%を占めています。

相談内容について、「しあわせなみだ」が取り組む性暴力関連を見てみます。
「性」は、男子の相談の中ではもっとも多く、24.4%。
その他「恋愛・異性関係」が6.5%、「セックステレフォン」も5.2%ありました。
女子は、「恋愛・異性関係」が7.4%、そして「性」が4.7%でした。
男女の総計では、「性」が16.3%と、全項目の中で2番目に多い割合となっています。

これだけ、性に関する悩みを抱えている子どもがいる。
特に男子は、4分の1が「性」の相談です。
この事実に、私たち大人は、どれだけ真剣に向き合ってきたでしょうか。

「性の話なんてまだ早い」といった「寝た子は起こすな」的発想。
「そんな話人前でするもんじゃない」といった「性は恥ずべきもの」という考え。
そうした大人たちの姿勢が、性に対する正しい理解を得る場・学ぶ機会を失わせています。
それが「ポルノ」「先輩や友人」といった、不安定な情報源によって理解を深め、「本来性暴力と捉えられるべき内容が当たり前の性行為になってしまう」「性感染症」「望まない妊娠」などという結果につながることも、少なくありません。

実は、学校基本法の中では「性行為」という言葉を使用してはいけないことになっています。
このため、性行為も、性感染症も、正確な情報を伝えることができないのです。

教育が性感染症、そして性暴力を防ぐ上で重要なことは、多くの場で指摘されています。
【2010年11月26日「性は「恥ずべきもの」ではない」】
【2010年11月29日「性感染症は道徳では語れない」】
【2011年4月25日「女の子が教育を受けると性暴力を減らすことができる」】

性を考えることは生を考えること。
自分の性、そして生を大切に考えられる人は、他人の性、そして生を大切に考えられます。
それが性暴力をなくす根っこです。

まず大人が自分の性、そして生を大切にすること。
それを子どもたちに伝えていくことが求められています。

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*「しあわせなみだ」ウェブサイトはこちら
http://shiawasenamida.org/
*twitter nakano_hiromi
https://twitter.com/nakano_hiromi

Posted by 中野宏美 at 07:09 | 性暴力被害:情報 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

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