「大学生ボランティア隊」派遣【第105陣】
期間:2015年1月16日〜1月19日
場所:宮城県石巻市
活動内容:
1月16日 オリエンテーション 移動 炊き出し体験
1月17日 林道整備 パネル運び ビニールハウス部品運び 薪割り
1月18日 梁製作補助 炊き出し体験
1月19日 どんと祭りお焚きあげの後片付け 視察
1月16日
到着後 ボランティアに参加した理由と自己紹介を行いました。夜は炊き出し体験ということでうどんを作り食べました。
次の碑は阪神淡路大震災から20年ということで、阪神淡路大震災から東日本大震災、そして今日までのいろいろなお話を伺いました。
食事後石巻の現状や明日以降の活動の説明を受けました。
1月17日
個人で高台移転支援。
翌日木材を運び出すために通る林道に砕石を敷き整備しました。
ビニールハウス設営のスペースを確保するためパネルを移動。
ビニールハウスの部品運び 薪割りをしました。
土地の持ち主の方から震災当時のお話、現在のお話を伺いました。
夜は振り返り・ミーティング。
1月18日
前日にひき続き個人で高台移転をされる方のお手伝い。
荒れた森を整備するための簡易製材所作り。
梁を作るため材料を人力で運びそれをつなぎ合わせ、重機を使い3mの柱の上に乗せました。
女子は昼食の炊き出し準備、柱を固定するためのボルト締め等を行いました。
夜は前日同様、振り返り・ミーティング、アンケート記入。
1月19日
拠点清掃後、継続して支援をさせていただいている神社の
どんと祭りお焚きあげの後片付けをしました。
その後視察。日和山公園へ連れて行っていただきました。
12時石巻発。東京17:00解散。
参加者に日程終了時に書いて頂いている報告書の中から抜粋したものをご紹介します。
※掲載した文章は全文でないため、ご本人の意図と若干異なる場合がございます。ご了承ください。■活動初日の気持ち
東北の地域に対して、正直他人事の様にテレビを見ていた。
現地の人と話したり、現地の様子を見ないと本当はどうなのか分からないので、東北ボランティアに行きたいと思いました。東北の地震は世界的にみても大きな災害の一つと思っていて、そこで活動することが他の災害にも繋がると思っていました。
ボランティアに参加する前は、「自分」が現地の現状を見たい!「自分」が達成感(?)充実感というものを得たい!「自分」が他の考えや意見を聞きたい!とにかく自分の欲求を満たすためだったように感じます。
いわき市に10月にボランティアで訪れたのだが、学ぶことばかりで何の役にも立てなかった。震災について自分の意見をもてるような立場ではない。自信がなかった。
■活動後の気持ち
今回参加した事で「東北の地域でどうしていかなければならないのか?」という事を今まで以上に考えさせられ、今までみたいに他人事ではない気分になった。
実際に参加してみて、生の大川小学校やさら地のを見て、また写真で、そのさら地の震災前の写真と比べて、改めて震災の恐ろしさ津波の恐ろしさを知りました。高橋さんと話してみると震災の影響を受けたにもかかわらず、まえを向いて、これからも続けてほしいと思いました。
高橋さんという1人の被災者の方と話して、その人が抱える不満や悩み、欲求について深く聞いていくうちに、自分では考えもしないような、今後の課題や現状の問題点が挙がってきて本当の意味で人の立場に立つことの重大さに気づきました。
作業はしたけれども、何の役にも立てなかったという思いはある。余計自信がなくなった。
■今後のボランティアに必要なことは
プラスαの活動の様に感じた。今必要とされている問題は、行政の方針に大きく関わる事が多い。行政と市民を繋ぎ合わせる事の出来るイベントをすることは重要だと思う。
Gakuvoの震災支援のやり方は、すごく良いと思っています。ブログも見やすくて、お金の部分でも気にしなくて良くて学生が参加しやすいです。人も良かったです。また参加したくなるような団体です。
ボランティアに参加する学生に、今やっている作業の目的、何のためにやって、その先に何があるのかを伝えていくことを徹底すると参加者にもっと当事者意識が生まれると思いました。
一人の人がずーと頑張るのではなく、色んな人がずーと見守り続けて、いざとなったら誰かが(誰でも)手を差しのべられる状況になることがいいんだろうなと思いました。う〜〜ん。
■感想
ただ学生をボランティアの派遣として「労働力」としてだけ見るのではなく、「学生に学んで欲しい」という姿勢に多いに感銘を受けた。ボランティアに来ているのに、送迎や食事提供など、親切にして頂きありがとうございました。
これからも引き続き、宮城、福島も含めたさまざまな地域の活動をしてほしいです。
貴重な体験でした。本当にありがとうございました。体験させて頂いたことは、周囲に伝えていきたいし、つたえなければならないと心底思いました。
自分で知りに行くという姿勢がなければいけないのはわかるけれども、あまり説明がなく、求められているものがわからなかった。
■報告書からの抜粋
今回感じた事
私は大学で環境学を専門にしており、エネルギー関連など被災地での行政の取り組みについての自分の意見を持ちたいと考えていた。
その事について考えていく上で、現場及び現場の声をこの目で見て聞いて把握することを今回のボランティアかつどうでの目的としていた。
今回被災地の現場を見て、現場の人の声を聞く事で感じることが2つあった。
一つ目は、【被災地の想像以上の被害の大きさである】テレビでは地域ごとの断片的な映像が流れるが、実際に車に乗って連続的に町を眺める事で、その被害の大きさ広さを感じた。
またマスコミでは得られなかった仮設住宅などの様々な問題についてお話を聞く事もできた。現場の根深い問題、実態を知る事ができ、マスコミの表面的な情報に流されずに実際に現地に足を運ぶことの重要さを学ぶことができた。
2つ目は【住民と行政の折衝の難しさである】実際に被災で生活をしている方の声と行政の方針を聞き、どちらも満足のいく解決方法を見つけ出す事は難しいと感じた。どちらかの主張を完全に押し付けると片方は満足しなくなってしまう。
住民は自分の生活に及ぼす問題をもとに声を上げるが、行政は個人の意見より、街全体が良くなることを考える。どちらの主張も正しい。その上で私は頑固に話を聞かないのではなく、お互い聞く耳を持つ事で歩み寄っていく事が大事だと思った。
具体的には行政は現場に足を運ぶことで、住民の人の主張、現場の状況を積極的に知るべきであると思う。そうすることで、おたがいの主張を少しずつ受け入れることができ、いずれ一つの折衝点を見つけることができるようになると考える。
しかし、これは第3者からの机上の空論であるとも思う。
今回のボランティアに参加して、今まで以上に現場の声には、もう少し現場の事情及び行政の事情を知り、勉強する必要があると思った。
今夏のボランティアで様々な発見、気付きをすることができた。
ここに、日本財団のスタッフの方々、石巻市に常駐している黒澤さん、レノンさん、高橋さんに感謝を意を示す。
今回、東北地方石巻市のボランティア活動に参加させてもらい、様々な経験ができました。
1つはしんさいの現場に行くことによって、震災を経験した人たち、震災に関わった様々な人たちから話を聞く事ができたことです。
雄勝地方で活動している高橋さんから様々な話を聞く事ができました。高橋さんが行政と関わるなかで、お互いの思いが違い難しい問題が多くあることが知る事ができました。高橋さんは雄勝地方で住むことに誇りに思っていて、仮設住宅に住むことは好んでいませんでした。
もちろん、私も自分の地元では生活がしやすく、家族や友人が好きです。
もし、震災があって町が流されたら、仮設住宅でも良いと思ってしまいます。
しかし、高橋さんはそれでも雄勝地方が好きなんだと思いました。
その他にも黒澤さんや板倉さん、レノンさんの話を聞いた中には、例えば震災当初は死体が転がっていたり、バスが建物の上にのっていたいたという話しを聞いて震災の怖さ、津波の怖さを改めて感じました
。
ボランティア活動をしているとそのような話が終わりなく出てきました。
例えば、死体の薬指についている指輪を盗むために水分を含んだ死体の指を切断した話や、災害現場に慣れ過ぎて道を歩いていても死体を物のように感じるという事でした。
もう一つは震災現場を見ることが出来ました。
例えば、大川小学校では、津波の力が強くて柱が折れていたり、逃げれば良かったと言われている山が思っているより近かったです。
小学校の中のハートのライトは。この出来事に対する様々な人の思いがつまっているのかなと思いました。
今回で3回目の参加となる東北ボランティア活動ですが、毎回違うことを感じさせられているような気がします。
もちろん活動内容が変わるから当たり前なのかもしれませんが、被災された方たちの気持ちだったり、行政の動向、学生のメンバーが変わることによって、価値観の違いから影響されて自分自身の考え方が変わるということもあるにおかなと思いました。
105陣はメンバーが少ないという事もあり、すぐに打ち解け、個々に震災について、おのように受け止めているのか聞いてみたりして共感できる部分や、ちょっとちがうなと思う部分など様々でしたが、それをしたことで、視野が広くもてたり別の視点から考えるきっかけになりました。
実際にボランティアに参加しないと何の声は聴けないし、メディアで報じられているものだけでは、被災された方の雰囲気や表情、心の深い繊細な所までは感じ取れないと思います。
また黒澤さん、レノンさん、初めてお会いした板倉さんは、私よりも経験はもちろん多いに、それだけ広い視野をもってらっしゃると実感しました。
ある1部分だけをみても被災地の問題点は解決できるわけでもないし、本当に多すぎなくらいの課題を知ることはできないと思いました。
なのでコーディネーターの御三方との交渉は私にとって非常に刺激となりました。
学生だからできることって何なのかなと考えたりもしました。
若いエネルギーだったり、お話を聞く事で、高橋さんを少しの間でも明るい気持ちへ向かせられたり、微力であっても、何かしらできることはあるし、参加するとしないでは、震災への意識が違ってくると思います
。
経験させて頂いた事を無駄にしないように私自身考えていかなければならないと感じました。
第100陣のいわき市のボランティアに参加した際に、もっとも強く感じた事は、自分の知識の浅さに対するうしろめたさでした。
今回は前回のことを踏まえ、予備知識を蓄えて臨んだものでした。
その中で感じたことが3つあります。
1つめは、高橋さんの信念の強さに驚かされたということです。
私はその場の雰囲気や、うまい話に流されてしましがちなので、そういう生き方を貫くことができる人もいるのかと感銘を受けました。
そしてそれが、地元への愛情からくる反骨心のようなものからきているというか、自分の慣れ親しんだ母なる大地への思いと、それを失くしたり、ないがしろにされたりする気持ちはどれだけ辛いのだろうかと想像させられました。
2つめは前回とのメンバーの違いによってカラーがこんなにも違うものかという事です。
いわき市の時は2人だけだったこともあるとは思いますが、引率の方も合せて本当に話し合いというか、お互いの腹の内を包み隠さず語り合ったような感じだったのですが、今回はあまり深い話に発展することがなく、皆が何を考えているのかわからなかったです。
このままだと本当にこのままだというか、課題とか、これから自分たちが将来求められてくることとか、本当にわかってるのかな?私はわからないあ!皆、105陣つづいているボランティアの1つで、しかも4年間のうち実質2日で目に見えて役だったかもわからないのに、話聞くだけ聞いて、それで満足なのかな?と思ってしまいました。
自分も含めて、なのですが。どうすればよかったのかと思っています。
3つめは「ボランティア」というもの自体について考えさせられました。
西尾さんが書かれた冊子のようなものを読んだのですが、ボランティアという概念は本当にむずかしくって、未だによくわかりません。
移住してまで、ずっと関わり続けている人もいれば、興味もない人もいて、何かわかるかと思ってボタンティアに参加しても、私のようにもっとわからなくなることもあって。
困っている人がいるから助けるっていうだけなはずなのに。むずかしいです。