ヤンゴンの僧院クリニック [2020年02月24日(Mon)]
ネーカウンラー?(おげんきですか?)MFCGボランティア・パートナーの鈴木一登です。普段は東京の訪問看護ステーションで作業療法士として働いています。趣味は貧乏旅行です。 1月にヤンゴンへ行った時に、僧院が運営しているクリニックを訪問する機会がありました。今回は、ミャンマーの「僧院クリニック」について報告します。 ヤンゴン・ダウンタウンの東、バズンダウン川を渡ったところに、タケターと呼ばれる地区があります。縁があって、タケター地区にあるお坊さんが運営している「僧院クリニック」を訪問させていただきました。 縁をつくってくれたのは、アウンさんです。 アウンさんは「オール・アクセス・ミャンマー」という技能実習生送り出し機関の代表をされています。 タケターの僧院クリニックは、アウンさんのお兄さんが運営しています。 開院してから今年で11年目とのことです。 僧院クリニックが開くのは、毎週火曜日と木曜日の午前中。 診療時間になると、近隣に住む100人から150人くらいの人々が歩いて訪れます。 ![]() 3階建ての1階部分を診療所として利用しており、床も壁もタイル張りで清潔感がありました。 問診室、診察室、歯科治療室、薬部屋などがあり、訪問時は開院時間だったため、診療を待つたくさんの人が廊下の長イスに座っていました。 クリニックを利用する人々は糖尿病や心臓病の持病がある方が多いということです。 診療費というわけではないが、患者さんからは200チャット(日本円で20円くらい)もらっているそうです。 これは「病気になるとお金がかかるから、病気にならないように気をつけてください」という意識付けとのことです。 働いている医療スタッフはすべてボランティアです。 医師・歯科医師・看護師・理学療法士などが、ボランティアとして参加しています。 クリニックの運営費は、寄付によってまかなわれています。 ![]() 診療を終えた人は、薬をもらって家に帰ります。 薬の代金は無料です。 ![]() 日本では、糖尿病に対する薬物療法と平行して、運動療法を行うのが一般的と思います。 ミャンマーでは薬物療法が主流であり、糖尿病の専門病院以外では、運動療法はまだあまり行われていないそうです。 お防さんは、運動療法の必要性を感じられており、目下、運動用マシーンの導入を検討している、と言っていました。 また、この僧院は、学校も運営しています。 様々な理由により公立の学校へ通えない子どもたちに対して、教育を行っています。 ミャンマーの一般の学校と同じように車での送迎も行っており、子どもたちはピックアップトラックで通学しています。 ![]() この僧院では、現在新しい学校の校舎を建設しています。いまは木造の古い僧院の一階部分を学校として利用していますが、新校舎が完成すれば、今より多くの子ども達がここで勉強することができようになるでしょう。 ![]() 「寄付」とボランティアで運営されている僧院クリニックという、日本には存在しない、特殊な医療機関を見学させていただき、あらためて感じたことがあります。 ミャンマーという国と人々のことをよく理解するためには、ミャンマーの仏教についても、もっと理解を深めなければならないな、ということです。 あたたかく迎えてくださったアウンさんのお兄さん、丁寧に説明をしてくださったクリニックのスタッフに、そして間を取りもってくださったアウンさんに、この場を借りてあらためてお礼を申し上げます。 ![]() ------------------------------------------------------------------------------------------------- ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)への寄付・支援をお願いします→ MFCGの活動に寄付をする MFCG 団体ホームページはこちら→ ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会 MFCG facebook にも「いいね!」をお願いします→ ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)facebook公式ページ -------------------------------------------------------------------------------------------------- |
Posted by
鈴木
at 23:43