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【お知らせ】
テレビ東京世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜」に 代表名知の現地の活動紹介されました
放送局:テレビ東京
番組名:「世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜」
日時: 2015年6月15日(月)
詳しくは こちらです
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リレー投稿「ミャンマーに来てはじめて知ったこと」編★vol.4「民族料理」 [2023年06月12日(Mon)]

ネーカウンラー?(お元気ですか?)ミャンマー ファミリー・クリニックと菜園の会 ボランティア・パートナーの鈴木一登です。東京の新宿にある訪問看護ステーションで作業療法士として働いています。

今回のリレー連載テーマは「ミャンマーに来てはじめて知ったこと」。ミャンマーを旅行したり、日本に住むミャンマーの人々と交流するうちに気がついたことがあります。それは民族によってさまざまな料理があることです。

南シャン州のインレー湖畔にある街ニャウンシュエの市場の食堂で、ものすごく苦いスープに出会いました。見た目はみそ汁に似ていて茶色く、スープの底に豆から作った味噌のようなものが見えていました。しかし味はといえば、びっくりするほど苦くて、ちょっと全部は飲み干せないと思いました。冷や汗をかきながら半分まで飲んだところで、店のおばさんがニコニコしながらスープをなみなみに継ぎ足しました。

後年、インダー族の家族のうちに遊びに行ったときにも、セーカーヒンに再会しました。セーカーヒンは体にもよいそうです
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何年も経ってから、ビルマ語の先生にインレー湖でものすごく苦いスープを飲んだ話をしたら、「それはインダー族のセーカーヒンというものだよ」と教えてくれました。インレー湖畔に住むインダー族の人々が好んで食べる苦味のある植物が入っているそうです。ビルマ語でセーは薬、カーは苦い、ヒンはおかずとか煮込みのような意味があります。ミャンマーで民族色豊かな料理に出会った最初の体験でした。

東京で毎週末行われている募金活動のあとに、チン民族の友人の家に遊びに行って、彼らの伝統料理「サブティ」をごちそうになったことがあります。山岳地帯のチン州では稲作が難しく、今では米食が主流になったそうですが、かつてはとうもろこしやいわゆる雑穀をよく食べたそうです。「サブティ」は家に人が集まる時などに供されるチン民族のソウルフードで、とうもろこしや雑穀から作られたお粥です。

とうもろこしがたっぷり入ったチン民族のサブティとチャトニー。素朴な味わいがあります。
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ごちそうになったサブティの鍋。牛肉もたくさん入っていました。
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私が友人の家でごちそうになった「サブティ」にはとうもろこしがたくさん入っていましたが、むかし地元ではとうもろこしは高価だったので、たくさん入れられなかったとも聞きました。「サブティ」は野菜と唐辛子の和え物「チャトニー」と一緒に食べます。素朴な味わいで、食べると体が温まりました。冬場は冷え込むチン州の山々で、人々が「サブティ」を食べて温まっている姿を想像し、無性にチン州に行ってみたくなりました。

民族の料理の思い出を書くと枚挙にいとまがないのですが、もうひとつだけ書かせてください。それはカチン民族の料理です。

職場の近くに、ミャンマー人がやっている食堂があると聞いて、ランチを食べに行ってみました。見た目は和風の居酒屋でしたが、昼間は日替わりでランチを提供していました。その日のメニューには「豚肉のフォー」と書いてありましたが、出てきたのはシャン州北部やカチン州でよく食べられている「サンジーカウスエ」でした。通っているうちにお店のお姉さんの出身地がカチン州のミッチーナであると知りました。

シャン州北部やカチン州で食べられているサンジーカウスエ。豚の軟骨が柔らかくてとてもおいしい。
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日替わりで出てくる料理の数々には、カチン民族が好んで使う「メリンディ」の乾物がよく入っていました。「メリンディ」は花梨の仲間だけど日本にある花梨とはちょっと違うようです。「メリンディ」が入っていると、料理にほのかに酸味が加わり、なんとも言えない味わいが増します。「ピンゼイン」や「ペッペーユェ」という香草もカチン民族はよく使います。店のお姉さんは「ピンゼイン」も「ペッペーユェ」も料理に入れたいけど、日本ではあまり手に入らないので、なかなか入れられない。とくやしがっていました。

カチン民族のお姉さんが営むお店のランチ。「メリンディ」の乾物がよく使われていた。
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日本も広い国で、地域によってさまざまな郷土料理がありますが、ミャンマーの国土は日本の1.8倍あります。砂漠のように暑いところも雪が降る寒いところもあり、海も山も川もあります。そこにさまざまな民族が住んでいるのだから、食材も多様、料理も多彩になる。考えてみればあたりまえのことかもしれません。しかしそのあたりまえのことに、いつも魅了されています。
ミャンマーのなかで、まだ訪れたことがない場所、食べたことがない料理がたくさんあります。初めてインダー族の「セーカーヒン」に出会った時のような驚きに、これからも何度も出会いたいと思っています。

本文には書きませんでしたが、シャン州北部の街ラーショーで出会った「キャウ」という食べ物。「キャウ」という発音自体がビルマ語にはないと思うのでシャン語でしょうか。
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MFCGのリレー連載は、毎回さまざまなテーマで、ミャンマー好きのボランティア・メンバーが思いのたけを書き綴っています。「そのテーマだったら、私も書いてみたい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひコメント欄でもDMでもご連絡ください。お待ちしています!
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Posted by 鈴木 at 07:10
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