映画トークイベントに名知が登壇〜支援の形 [2016年10月12日(Wed)]
いつもお読みいただきありがとうございます。ブログ担当Keikoです。 先月、映画「ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実」のトークイベントに名知が登壇いたしました。ご存知の通り、世界では貧困層と呼ばれる方たちに向けた様々な支援活動が展開されています。こうしたなか、この映画は、支援される側の人たちに意見を聞きながら、支援する側が無為にあるいは目をつぶってもたらす“不都合な真実”を掘り起こし、本当に求められる支援とは何か、その手段や心得はいかなるものか、を問う作品です。 ![]() トークイベントは観客との質疑応答も交えながら行われ、名知が現在の活動に至った思いや、時に遭遇する支援活動の矛盾などを語りました。 そのなかで一貫して名知が言っていたのは、同じ目線に立つことと支援の継続性。例えば、来たるべき死を待つHIV患者のもとに、ある日、世界規模の支援団体がやってきます。潤沢な寄付金と豊富な知識から、その団体はその患者に病気の進行を遅らせる薬を無償配布します。この薬はこの患者やその家族にとってまさに天からの授かりもの、自分の死期がどんどんと遠のいていくことを想像しながら毎日ありがたくこの薬を飲むことでしょう。ところがある日、この団体のこの地域での支援プロジェクトは終了。予算に組み込まれていた投薬も終わり、その患者はもう薬をもらうことはできなくなります。もちろん、その後自分で薬を買うことなどできません。となると、これが意味すること、それは“死”です。 作品も名知も繰り返し言っていましたが、支援が悪いわけでは決してない。しかし、現地の人の生活環境や得られる知識・情報、こうしたものを把握せずに何かを施すことは非常に危険な結果をはらんでいる。 名知が日本での大学病院勤務を辞め、国際医療に身を投じるきっかけとなったマザー・テレサは、自国を出てコルカタの貧しい人々と暮らしました。また、先般、名知がいただいたばかりのステファニ・レナト賞設立の元となったステファニ・レナト神父は、教会の中で貧しい人のことを思っているのではなくその人たちの中に入らなければ、と、日本から東ティモールに活動拠点を移しました(*1)。名知が目指しているのはまさにこうした先人たちの後を追うこと…。 とはいえ、みんながみんな現地に行かれるわけではありません。こうしてブログを書いている私もその一人です。しかし、映画を観て、名知のトークを聞いて、支援の形はたくさんあり、それぞれが自分に合った形、つまりは“継続できる形”を見つけ実行することが大切なんだと思いました。 MFCGの活動終了日は、ミャンマーの方たちから「もう明日から来なくていいよ。もう自分たちでやっていけるから」と明るく“お断り”される日。その日の到来を実感を持って皆さまと一緒に喜べたらと思います。 トークイベント後 (*1) 参照:愛知県弁護士会ホームページ http://www.aiben.jp/page/library/kaihou/1510tuitou.html ステファニ・レナト賞については理事の亀山が書いたこちらもご覧ください。 https://blog.canpan.info/myanmarclinic/archive/131 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)への寄付・支援をお願いします→ MFCGの活動に寄付をする MFCG 団体ホームページはこちら→ ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会 MFCG facebook にも「いいね!」をお願いします→ ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)facebook公式ページ --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- |
Posted by
戸村
at 09:30