日時:10月21日(日)10:00〜15:00
場所:コミュニティカフェかかぽ
参加者:14名
2013年から当団体が取り組み始めた外国にルーツ、発達障がいの子どもたちの支援環境づくりの事業では、取り組みを進める中で支援者自身が学ぶ環境、情報の不足があることがわかってきました。今年度は現場支援者が支援力を高めていけるような少人数の連続研修を一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団の助成を受け、企画しました。子どもたち一人一人の困り感に寄り添い、その子にとって必要な支援を組み立てていくには、まず、子どもの困り感や特性などを把握すること=アセスメントする力が大切となります。今年度はアセスメントに注目していきます。
講師は小牧市学校カウンセラー・心理士の岡谷絵美さん。
まずは、発達障がいについての基礎的な講座。
外国ルーツの親御さんと向き合う時、特に心がけたいことが「発達障がい」という言葉からイメージするもの、国によって捉え方が異なるということ。「言葉」は文化、環境の中で意味が変わっていきます。相手と自分の捉え方は同じという前提に立たずに、まずは起きていることの共有からスタートすること。丁寧にコミュニケーションしていくことの大切さを教えていただきました。
そもそもアセスメントとは・・?利用者に関する情報を収集し、分析する。支援をスタートさせるための現状把握。
アセスメントというと、相手をどう捉えるかということに目が行きがち。
でも、その前に大切なのは、自分(自団体)のアセスメント。
自らの立場、何をする組織、人なのか、さらに、自分が無自覚に持っている価値観や考え方。
そうしたものをしっかりと把握すること。そうするとどんな情報が必要なのかが見えてきます。
なんとなくアセスメントしてない?聞いてない?福祉施設や学校では、「アセスメント」は、行われているけど、一つ一つの質問を何のため、どう活かしていくかを考えずに「いつも聞いてるから」と、なんとなく聞いていた・・そんなことはないでしょうか。アセスメントをきちんとしていれば、途中で目標を変える、高かったら下げるということもできる。アセスメントができていないと、本人のやる気のせいにしてしまったりすることも起きてきます。
個人の情報を聞かれる体験アセスメントについて学ぶために、まずは自分へのアセスメント、自己理解をする。
そして個人情報を聞かれるとはどんな体験なのかを実感するミニワークも行いました。
相手にとっては話したくない、辛いことを話す体験。
話すことで傷ついてきたことかもしれません。
支援者として聞かれるということの実感を心に留めながら聴くということは大切なことであるといことを感じる時間でした。
支援者として大切なこと例えば、「小学校に勤めています」と相手が言うのを聞いて、自分の思い込み、自分が知っていることで無自覚に「わかったつもり」となることで、相手への理解を閉ざしてしまうことがあります。自分でも気づかないうちに起きていることをまず自覚することが大切です。
支援する人は、「自分にもそういう経験がある」ということで、相手のことをわかってあげられると思ってしまいがち。自分に経験があることで自分に引きつけて話を聞くことは、相手が主人公にならなくなってしまいかねない・・。それを、念頭に置くことが大切です。
自分のスタンダードにまず気づく。そして、脇に置くことが大切です。
参加者は直接支援者、中間支援、地域の子どもの支援機関や行政の方、大学院生など幅広い(属性)の参加者が集いました。
無自覚にある自分の価値観、考え方に気付く。シンプルだけど最も難しいこと。
支援の経験年数が増えるほどに難しくなっていくのかもしれません。
みなさんのそれぞれの仕事の中、向き合う人々との中で思い出して、生かしていただけたら嬉しいです。ご参加ありがとうございました!