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ついに無料送迎復活 [2023年03月19日(Sun)]
先日、ここ3−4年、月に1回のクリニック送迎(薬を処方して貰うため)をしている方を迎えに行きました。

その方は、認知症が進んでいて、町の地域包括支援センターも、どこかの施設への入居を勧めていたようです。しかし、本人は、まだこの家(かなりのあばら家)に住んで野良猫の世話もしなければならないから、何とか今のままの生活を続けたいとの強い意志?で、施設には入らずにこれまで自活しておりました。

ところが、その間にも認知症がかなり進み、今回は、私のところへの予約電話もかかっては来るものの、意思疎通ができず切れること2回。その後は2回電話しても出ないという状態でした。

つまり、もう予約の電話1つ入れることができない状態です。

それでも、間に入っている生活支援団体の仲介で当日迎えに行くと、その方、玄関先でいきなり尻もちをついて起き上がれない状態。急遽家の中に入って、「よっこらしょ」と立ち上がりさせたのは良いけれど、その後玄関からクルマへの移動がままならない。

生活支援団体の方は先にクリニックに行ってしまったため、私一人で悪戦苦闘。靴もなかなか履けない状態。何とか10分ほどかかってクルマに乗せました。

クリニックが終わり家に着いてから、家の中に入らせるのも大変な苦労でした。ここまで認知症と体力の消耗が進行していると、もう、この方からはお礼のお金の授受などはとても無理と判断。そのまま引き上げました。これからも、彼女が生きている限りは、無償でのクリニック送迎をするつもりです。(タクシーはもとより、誰もクリニックまでの送迎を担う人、組織はないから。)

当然、介護認定はあるようなので、地域包括支援センターは、本人に、せめて、家事支援や在宅医療支援を受けるよう勧めているようですが、本人がなかなか首を縦に振らないそうです。(認知症が進んでいるため、本人は何を言われているのか分からないのが実態ではないかと思います。)

「本人の同意がないと勝手にことを進めることはできない」というのが地域包括支援センターの言い分らしいですが、要するにこれ以上面倒なことに関わりたくないことから来る言い訳ではないのかと勘ぐりたくもなります。

というのも、帰りの車中で、私から「生活支援や在宅医療の処置を希望すると伝えるように」と言うと、本人は、普通に「分かった」と頷いておりました。

これから、ますます介護を要する高齢者が増えますが、介護の担い手はますます不足していきます。こういうケースが増えて行って一体どうするのか? 

この日の経験から、「合法的な老人遺棄」が日本中で密かに進むのではないかと危惧しております。
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