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タクシーは自家用車より安全か? [2017年12月05日(Tue)]
楽天がライドシェアについての運輸局規制の緩和を求めているのはご承知の通りです。楽天はLyft(リフト)、Cabify(キャビファイ)、Careem(カリーム)に出資済みです。しかし、Uberも含め日本では本来のライドシェアは違法です。何故か?まさか既得権益者のタクシー業界の保護とは正面切って言えず、白タクだと安全性が担保できないといった論理が、ライドシェアの規制を緩和しない理由の1つとなっているようです。

何しろ、タクシーは二種免許で運行管理者が厳密な安全運行の管理体制を敷いているからというのが、その理由の1つでしょう。

そこで、それは本当か?と思って、些か古いデータですが、国交省が平成24年3月に発表している
自動車運送事業に係る交通事故要因分析検討会の報告書を見てみました。

詳細なデータの中から、次のデータに注目しました。

1.走行距離1億キロあたりの自動車事故件数(H17年とH22年を比較)
  自家用 112件→92件(82%に低下)
  事業用  71件→55件(77%に低下)
 ところが、事業用の交通事故件数の内訳を見ると、
  タクシー 182件→170件(93.4%に低下)
  乗り合いバス 103件→79件(77%に低下)
  トラック 48件→34件(71%に低下)
 となっており、タクシーはあまり低下が見られません。それに対して、乗り合いバスとトラックの事故件数はかなりの低下が見られます。(自家用の交通事故件数のデータはなし)

次に、より重大な事故である自動車死亡事故件数の推移を見てみました。

2.走行距離1億キロあたりの自動車事故死亡件数(同上)
  自家用0.71件→0.53件(69%に低下)
  事業用0.77件→0.53件(75%に低下)とほぼ同件数です。
 こちらは、事業用の中ではトラックが顕著に減っているものの、タクシーは0.35件で横ばいです。

以上を包括すると、タクシーは交通事故件数ではバスやトラックを大きく上回っております。低下トレンドもあまり良くありません。より重大な事故である死亡事故については、タクシーも含めた事業用と自家用は並んでおりますが、このままだと自家用が下回るのは時間の問題です。(平成29年段階のデータがもしあれば下回っているのが確実だと思われます。)

このデータを見て、皆さんはタクシーが自家用車より安全だと確信できるでしょうか?  
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