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互助による運送が必要なケースがだんだんと増えている [2018年05月30日(Wed)]
どこかでチラシを見た方から電話があり、昨日お邪魔して互助運送の仕組みなどを説明に行きました。こうしたハンディキャップを抱えた方々のために、昨年からボランティアで互助の運送を始めましたので、ちょっとご紹介します。

●この方は介護認定は受けていません。認定が受けられないようです。しかし身体の状態は下記のとおりです。

−足が多少不自由(でも、クルマには乗り込めました)杖や車椅子は使っていません。
−耳が多少遠い(でも、大きな声で話すと会話は成り立ちました。)
−不定期にいきなり眩暈がして立っていられなくなる。

このように、複数のハンディキャップがあるため、1人での外出はままならず、仕事をしている娘さんが会社を休んで、医師との会話サポートのため医療機関にだけは付き添っているそうです。それ以外の外出はできず困っているとのこと。彼女が移動したいのは、スーパーやコンビニ、郵便局、それに町がやっているお年寄り向けの「カフェ」だそうです。

町がやっているコミュニティバスは不便で使えないとのこと。タクシーは通っている医療機関まで片道2千円はかかるため、よほどでないと使えないとのことです。

私がやっているボランティアの互助運送は、まさしく、こうした制度の狭間に入って困っている方を、何とか1人にでもお役に立てればということで始めました。このケースはまさに典型的です。

そこで彼女には、「医療機関では1−2時間は待機しているので、よろしければお医者さんとの会話サポートに入ってもいいですよ。もちろん待機料はゼロ円ですから安心して下さい。」、と伝えました。また、「スーパー等では、急に眩暈をして倒れて怪我をしてはいけないから、付き添いはOKですよ。そのために個人賠償保険にも入っていますから安心して下さい。」と伝えました。
また、「1回で複数の箇所に行くのもOKですよ」と伝えました。

しかしよく考えると、こうした支援を私1人だけがやるのは何だか変ではないか?という気持ちがどうしてもよぎります。物理的に救える人の数は限られているからです。かといって、こうした負荷のあるボランティア活動に手を挙げてくれる人は今のところ皆無です。様々な告知活動はしましたが反応ゼロです。地域の有志の方々にも話しはしておりますが、今のところ、積極的に手を挙げる方はいません。近隣だけにしたいとか、月に1−2回ならなんとかとか、ドライブ技術をチェックされるのは絶対イヤだ、とかの理由ですが、恐らく、私に無条件に人を魅了する人柄が欠けているのが一番の理由かも知れません。

これが個人活動の限界かなと思っております。個人の活動に対しては、住民の方々はほとんど信用してくれません。だからこそ公的な関わりはこうしたケースにおいては絶対に必要です。

残念ながら私の住む町は、@万が一の事故の際のリスクを取れない、A民業圧迫(タクシーのこと)はしたくない(地元のタクシー会社の了解を得ております。) B住民のクレームがないのに動けない(これは声が届いてないだけ) Cうまく行くことしか手がけたくない(不便で赤字垂れ流しのコミュニティバスは成功事例なのか?)D新しいことは手がけたくない(では、一体何のための役所か?) との諸理由で二の足を踏んでおります。まさに、驚くべき「精神構造」だと言わざるを得ません。

でも、公的な組織というのは、住民からの信頼という点では、個人の活動とは比べようもありません。町が主体的にやることまでは望みませんが、せめてささやかなサポートをして欲しいと思うのです。

そのため、国交省も今年の4月に、「互助」による(有償にあたらない)輸送の検討資料を、市町村向けに発表しております。

http://www.mlit.go.jp/common/001229932.pdf

折しも、昨日90歳の女性ドライバーが死亡事故を起こしました。警察庁がまとめた平成29年の免許人口10万人あたりの死亡事故件数は、確かに85歳以上が14.6件と突出しております。しかし、よく計算してみると、あくまで平均値ですが、10万人÷14.6件=6849人となります。つまり、免許を持つ85歳以上の6849に1人が死亡事故を起こしているに過ぎません。平均的には6849年生きて、始めて死亡事故に遭遇する訳ですね。

前にもブログに書きましたが、別のデータでは、1億キロあたりの死亡事故件数は自家用車の場合に0.53件です。1人年間1万キロ走るとして1億キロ走るには1万年かかります。1万年で0.53件の死亡事故ですから、1人のドライバーが死亡事故を起こすには平均約2万年要します。これはあくまで全ドライバーの平均値です。85歳以上だと2万年が6849年に落ちますが、それでも大変な長生き人生をしない限り、つまり滅多なことでは死亡事故は起きないものなのです。

ましてや、田舎の町中をちょろちょろ走る送迎では、まず死亡事故は起きないでしょう。負傷事故はあるかも知れません。その際は、十分な任意保険しか手立てがありません。それ以上、何が出来るのでしょうか?

こうした事情を知ってか知らずか、町は、万が一の事故の際のリスクがあることを金科玉条にして、町がかかわるのは駄目だと言います。「民業圧迫」(タクシー)ははっきりとしたくないが、「住民圧迫」は住民からのクレームがない限り、していくつもりはないようです。

脱線しました、ついつい愚痴が多く出てしまいましたが、こうした実情を根気よく地域社会そして町に訴えていく以外にはありませんね。その前に私のクルマ人生が閉じるかも知れませんが。。。
Posted by 宮前互助送迎サービス at 09:43 | 互助移動支援 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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