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2023年の互助送迎活動の総括 [2023年12月31日(Sun)]
地域で任意の謝礼のみによる、いわゆる「互助送迎」活動を開始してから6年が経過しました。

今年は、350回の往復送迎でした。2021年の617回をピークとして、意識的に送迎回数を下げる努力をした結果、昨年の499回から更に低下。

これは新規希望者をストップしたことが大きいと思います。理由は以前にも書いた通り、役所関連からの紹介で利用する方々は、ほぼ7割程度が「使い倒す意図」での、この送迎活動の利用であることが明らかになったため、一切の紹介をお断りした結果です。

今は常連さん11人のみ。声がかかれば対応できる方は6名いらっしゃいますが、様々な理由で休止中。こちらから一切声を掛けることはありません。できれば自然減でこの活動を中止したいのですが、今はまだ体力と時間に余力があるため、できる限りは現状の活動を来年も継続したいと思います。

こちらの都合で辞めることができないのが、この活動の辛いところですが、こればかりは、私の意思で始めた訳であり仕方ないと思っております。

今年の収支?は、任意の謝礼が39万円。車両維持費(*)が339607円、共同募金が3万円。差し引き2万円程度の黒字。

(*)自動車税、自賠責年割、車検年割、整備費、一時停止違反、板金修理

車両の償却費や人件費は全くの持ち出しです。であるが故に、新しいドライバー候補を見つけるのが難しい。

そこで、この隘路を打開するため、今年の5月の連休前後から、私のやっている活動を、いわゆるライドシェア的なアプリを使った方法へと転換する方法を考案し、ドライバー確保の方策も含めて資料としてまとめました。ライドシェア新法が出来なくても今すぐにやれる方策です。

しかし、そこからが苦労の連続。様々な企業・団体・行政機関に声がけをし、資料も送付しました。その数、何と22。そのうち、打ち合わせが出来たのがたったの1社。更に、有力な国内プラットフォーマー候補2社からは返事待ち状態。

来年は、何とかしてこうした活動の成果をベースに、特にプラットフォーマー候補と各自治体を結ぶ活動を軌道に乗せられればと思っております。

しかし、徒手空拳というのでしょうか。たった一人の人間ができる努力の範囲の、何とも空虚な結果の招来でしたね。

幸い、この10月頃から、いわゆるライドシェアについて、政府の規制改革推進会議で取り上げられ、来年4月に向けて、まずはタクシー会社の下での白ナンバードライバーの活用。そして6月頃を目処にライドシェアの本格的な法制化の議論が進んでおります。会議のメンバーの方、お一人とは情報交換しながら後押しをして頂いております。

この流れは、千載一遇のチャンスですので、何とか私の活動の経験の一部だけでも反映された形で、早期に移動難民の助けになるような仕組みが、特に地方や過疎地で実現できればと願っております。

以上。
国交省へのパブリックコメントの送付 [2023年09月17日(Sun)]
自家用有償運送や、30万人以下に限定されている個人タクシーの件について、国交省にパブリックコメントをしました。

提出意見:

30万人以下の地方でも個人タクシーを認める方向は賛成ですが、80歳までというのは異論あります。運転技量は年齢で決まるものではなく、個人の運転経験や体力で総合的に決まります。では、その運転技量をどう「測定」するのかが肝要となりますが、今までのように国交省指定の講習を受けていること、といった規定では不十分です。何故なら、講習を受けること=一定の運転技量があること とは言えないからです。

私の提案は、スマホアプリでもいいので、急ハンドル・急ブレーキ・急加減速を行うとスコアーが減点されるデバイスを、例えば最低千キロ走行して測定してもらい、全参加者の中で、少なくとも上位4割に入ることを免許の条件として義務付けるといいのではないかと考えます。ちなみに、私自身は今年の7月からデンソーのyuriCargoというスマホ用アプリを入れており、1716キロ走行した結果は13310人中71位となっております。年齢は75歳です。多分、80歳を超えてもかなりスコアは良い状態を維持できると思っております。

2つ目に、自家用有償運送の利用者から事業者が受ける対価の水準の件ですが、全国ハイヤー・タクシー連合会のHPを見ると、その他経費として12.1%が計上されております。あくまで会員企業の平均値かと思いますが。この12.1%分が、タクシー固有の費用&適正利潤なのでしょうか?

それ以外は、人件費、燃料費、車両償却費、車両修繕費、保険料の合計で86.9%です。

となると、自家用有償運送を担うNPO等には固有の費用や適性利潤は認めないことになります。百歩譲って、タクシー固有の費用は無線とかその要員管理など特殊な費用がかかることは理解するとして、それ以外の運用費についてはNPO等にも認め、かつ利潤も認めるべきであると思います。何故なら、利潤がない活動が永続性に欠けるのはNPOも法人としてのタクシー会社も同様だからです。

それから、今回のパブコメとは関係ありませんが、自家用有償運送を請け負った NPO等の送迎可能地域が、同じ市町村内に限定されているケースがあると聞いております。例えば、隣町に大きな病院があったとして、そこに行かない限り有効な治療が受けられないことがよくあります。この送迎地域についての制限は一切かけないのが現実に即した運用ではないかと思います。
この点は、既に改善されているかも知れませんが、もし、一部の地域で残されているのなら、それは完全に撤廃すべきであると考えます。
yuriCargoはなかなかのもの [2023年08月14日(Mon)]
デンソーが出しているyuriCargoというドライビング技術の診断ソフト。7月初めから使いだしておりますが、これがなかなかに秀悦。

自家用有償旅客運送のドライバーになるためには、国交省認定の運転者講習を受講しなければならないようですが、座学の部分は別として、ドライビングに関する技術評価については、かなり使えるのではないでしょうか?

自家用有償旅客運送以外で、いわゆる互助運送を担っている筆者のようなドライバーについては、そういった試験に合格することが必要ではないため、安全性に対して疑義が持たれているのが現状です。

いわゆるライドシェアの解禁に対して、タクシー業界が最も強く反対しているのが、この「安全性への懸念」です。保険求償への不安も指摘されております。

このyuriCargoは、まさに運転マナー(急ハンドル・急ブレーキ、急停車)の評価が移動距離によってレーティングされ、日々自分の運転が何番目に位置するかを確認できます。

yuriCargoの登録者は、今日現在13065人。その他、グループに入れば、そのグループ内でのランクも日々更新されます。

私が入っているグループは、トヨタ自動車とデンソーです。トヨタは78人。デンソーは967人が登録しております。

今日現在での私のランクは、トヨタが78人中3位、デンソーが967人中4位となっております。yuriCargo全体では、7月から今日までのラインキングでは、13065人中12位。yuriCargoの開始以来のランクでは97位です。これは走行距離が2ヶ月分しかないため、どうしても距離のハンデ?があり、すぐには上位には行けません。

私のドライビングマナーは、自分で言うのも何ですが、前に乗っていたマツダのiDMという車載のドライビング測定装置によって、最高ランクになるまでに、随分と「指導」されました。一度最高ランクに辿り着いても、ちょっと何かあるとすぐにランクが下降します。継続的に最高ランクをキープするのに、恐らく3−4年はかかった筈です。

従って、iDM先生に鍛えられているからこそ、上述のようなスコアを叩き出せるという訳です。

互助運送のドライバーを希望する方は、是非、このyuriCargoをスマホにインストールし、試してみることをおすすめします。

ドライビング技術をタクシー業界は最大の懸念として、ライドシェア解禁反対の錦の御旗にしておりますが、走行距離1億キロあたりの死亡者数の推移を見ると、R3年の国交省調査で事業用は0.36人、自家用は0.29人となっております。何とタクシーの方が死亡するリスクが高いのです。

まあ、百歩譲って、タクシーの方が一般の白ナンバーより安全とは、決して言えないのではないでしょうか? いわゆる飛ばすタクシー(昔、神風タクシーと言っていました)のドライバーのyuriCargoでの順位を見てみたいものです。
アホウドリに乗ったらどうなるか? [2023年05月14日(Sun)]
筆者が5年半ほど行っている互助送迎は、アホウドリ方式で行っております。

ア 安全装備付きの安心なクルマを使い
ホ 保険(任意)も十二分にかけていること(個人賠償まで付けております)
ウ 運営主体が信用に足りること(これは残念ながら個人では不可能)
ド ドライビングマナーが優れていること
リ 利用者主体の送迎スキームで利得のシェア

クルマは2年ほど前に買ったトヨタRAV4のPHVです。電気で走るためスムーズな発進と静かさ、更にパノラマムーンルーフも奮発しました。これで明るい室内でリラックスできます。
利用者に快適に利用していただけるよう、毎朝の車内外の清掃も欠かせません。

ドライビングマナーについては、以前にも少し触れましたが、人それぞれの運転の癖は1日の講習などでは到底治りません。前のクルマのマツダCX5に付いているドライビングの診断装置で最高ランクに到達するのに2年ほどかかり、それを維持するのに更に1−2年かかりました。

ブレーキングやハンドリング、アクセルワークが少しでも悪いと、途端にスコアやレベルがダウンしてしまいます。

世の中にはNPOなどのドライバーのために、講習会を行っている団体があるようです。また、教習所での講習のようなものもあるようですが、そのような短期の講習ではまず、長年染み付いたドライビングの癖は治らないと思います。

利用者主体の送迎スキームとは、互助送迎の法的な決まりから、ガソリン代と任意の謝礼しか受け取れません。明示できるのはガソリン代だけです。任意の謝礼は利用者の任意のお気持ちに委ねることしかできません。

ここがタクシーやライドシェアとは明らかに異なる点です。

ガソリン代とひょっとしたら受け取れる任意の謝礼で、朝から夕方まで数時間以上も拘束され、事故のリスクを背負いながら、見知らぬ相手を病院などに往復送迎し、「はい、今回はガソリン代は100円です」と告げ、利用者から「はい。どうもありがとうございました。100円置いておきます。」と言われながら、何度も何度も送迎を重ねるのは、これはやってみないと分からないかと思いますが、物凄い精神的な違和感とストレスを覚えます。

国交省の言う「互助送迎」には決してなっていないのです。

ある人が言っていましたが、「フェア」ではないのです。もっと言えば、単に「いいように使い倒されている」感が、人間ですから、どうしても湧き上がってきます。

こちらの負担は、上述したように、安心なクルマ、十二分な保険、ドライビング技術のマスター、高価なクルマの購入費と維持費、それに残り少ない人生の時間、これらを利用者のために、いわば「捧げている」訳です。

それに対する、返礼が100円。あるいは短距離であればゼロ円。

これはどう考えても互助を支える「フェア」な関係ではありません。

個人が自分のクルマを使ってアカの他人を送迎するためには、このような「制約」が法的(道路交通法)に課せられているのです。

これでは、互助送迎をやりたいドライバーが出てくる訳はありません。

ここのところを、何とか突破できないかと、色々と思案中。。
タクシー業界のすざましいライドシェア潰し [2023年05月12日(Fri)]
5月10日に全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連、川鍋一朗会長)から、公明党にタクシー事業の維持・再生支援に関する要望があったそうです。(私は公明党とは何の関わりもありませんが、グーグルのニュースで知りました。)

その中で、川鍋会長らは、一般のドライバーが自家用車で他人を有料運送する「ライドシェア(相乗り)」について、利用者の安全・安心が担保されていないと指摘し、導入反対を強く訴えたそうです。

これは公明党に出された要望とのことですが、当然、既に自民党には同様の要望が繰り返しなされているものと推測します。

ここで言われている、「ライドシェアは利用者の安全・安心が担保されていない」との下りですが、それではタクシーにおいてはそれが担保されているのですか?と問い正したいと思います。

この5年半、今住んでいる地域で「無償運送」(ガソリン代+任意の謝礼以外は利用者からは頂けない運送)を行ってきましたが、以下のような声を聞いております。もちろん、一部の運転手だとは思いますが。

1.身体が悪く座席に乗り込むのに時間がかかると言って、タクシー利用が断られた。
2.ちょっと待って貰った時、怒鳴り声で早くするように言われた。
3.荒っぽい運転で恐怖を感じた。
4.軽度の認知症があり行き先を迷ってフラフラしていた。

このような話(実際に利用者が体験した事実ですが。)が耳に飛び込んできます。

これらは例外的な事象かも知れませんが、総じて、タクシー運転手のマナーの悪さは世間の人々に深く認知されているような気がします。

ライドシェアは安心・安全が担保されていないとは、一体全体、どのような事実関係から言えるのでしょうか? そもそも、日本では欧米のUberXは認められておりません。従って、安心・安全が担保されていないという「事実」は確認しようがないことです。

もし、「日本のタクシードライバーは、安心・安全である」と断言できる方(ご家族、知人等の声も含めて)がいらっしゃれば是非教えて頂ければと思います。
ついに無料送迎復活 [2023年03月19日(Sun)]
先日、ここ3−4年、月に1回のクリニック送迎(薬を処方して貰うため)をしている方を迎えに行きました。

その方は、認知症が進んでいて、町の地域包括支援センターも、どこかの施設への入居を勧めていたようです。しかし、本人は、まだこの家(かなりのあばら家)に住んで野良猫の世話もしなければならないから、何とか今のままの生活を続けたいとの強い意志?で、施設には入らずにこれまで自活しておりました。

ところが、その間にも認知症がかなり進み、今回は、私のところへの予約電話もかかっては来るものの、意思疎通ができず切れること2回。その後は2回電話しても出ないという状態でした。

つまり、もう予約の電話1つ入れることができない状態です。

それでも、間に入っている生活支援団体の仲介で当日迎えに行くと、その方、玄関先でいきなり尻もちをついて起き上がれない状態。急遽家の中に入って、「よっこらしょ」と立ち上がりさせたのは良いけれど、その後玄関からクルマへの移動がままならない。

生活支援団体の方は先にクリニックに行ってしまったため、私一人で悪戦苦闘。靴もなかなか履けない状態。何とか10分ほどかかってクルマに乗せました。

クリニックが終わり家に着いてから、家の中に入らせるのも大変な苦労でした。ここまで認知症と体力の消耗が進行していると、もう、この方からはお礼のお金の授受などはとても無理と判断。そのまま引き上げました。これからも、彼女が生きている限りは、無償でのクリニック送迎をするつもりです。(タクシーはもとより、誰もクリニックまでの送迎を担う人、組織はないから。)

当然、介護認定はあるようなので、地域包括支援センターは、本人に、せめて、家事支援や在宅医療支援を受けるよう勧めているようですが、本人がなかなか首を縦に振らないそうです。(認知症が進んでいるため、本人は何を言われているのか分からないのが実態ではないかと思います。)

「本人の同意がないと勝手にことを進めることはできない」というのが地域包括支援センターの言い分らしいですが、要するにこれ以上面倒なことに関わりたくないことから来る言い訳ではないのかと勘ぐりたくもなります。

というのも、帰りの車中で、私から「生活支援や在宅医療の処置を希望すると伝えるように」と言うと、本人は、普通に「分かった」と頷いておりました。

これから、ますます介護を要する高齢者が増えますが、介護の担い手はますます不足していきます。こういうケースが増えて行って一体どうするのか? 

この日の経験から、「合法的な老人遺棄」が日本中で密かに進むのではないかと危惧しております。
互助移動支援活動のドライバーになるには? [2023年01月29日(Sun)]
互助移動支援活動を開始してから既に5年が経過しました。当初は試行錯誤でしたが、様々な経験をするうちに、ドライバーとしてのノウハウがかなり蓄積されてきました。

もし、地域社会でこの活動を希望する方がいらっしゃれば、以下の点について考慮すると、必ず続けることができると思います。

1.最低限の資格
 ・クルマの運転が好きなこと。
 ・任意保険は最大にかけることができること。
 ・フルタイムに近い形で活動できること。
 ・クルマには比較的最新の安全装置が付いていること。
 ・安全運転技術を習得すること。

2.どのように始めるか?
 ・利用者の募集(公的機関と連携するのが最初はベスト)
 ・任意の謝礼だけでスタートするのが良い。
  (ナッジ効果を最大に)
 ・嫌な利用者は断る。(送迎中は断れないが、予約段階で
  お断りするのは全くOK)
 ・絶対に謝礼額をドライバーから明示、あるいは示唆
  しない。あくまで利用者のお気持ち代。
 ・社会貢献活動であることを明確にする。例として年末募金
  などを行うことを説明する。
 ・地元のタクシー業界に一言ご挨拶する。
  (私は警察から勧められました。)

3.行き先は限定する。(効率よく複数の送迎をするため)
 ・医療機関、役所など公的機関、スーパーなど。
 ・送迎地域もおよそ片道20分以内の同じ市町村に
  限定する。

4.その他
 ・往復送迎を基本とするも、待ち時間が長い場合は
  一旦帰宅する。
 ・最初にこの送迎の趣旨を説明し、ご理解頂いた方だけ
  を送迎する。
 ・ご家族などからの本送迎の趣旨への同意は必須。
  (事故対応の際のクレーム回避のため)
 ・待ち時間を有意義にすごせる何かを持つ。
  (読書やゲーム等)

以上です。

互助移動支援活動を個人で行っているケースは稀かと思います。その際にネックとなるのは、

1.道路交通法への理解(これはかなり複雑怪奇)
2.事故への懸念の払拭(過大視すると活動はできない)
3.継続するための「互助」のルールの徹底
  (フリーライダー等への対策)

これらをきちんと整理し利用者にもご理解頂き、ドライバーも継続できるための何らかのインセンティブが与えられないと、継続することはかなり困難になってきます。

そのノウハウは、この5年間で溜まってきたと自負しております。各種、使用書類フォームも揃っております。これらのノウハウと書類は無償でご提供します。興味を持たれた方は遠慮なくご連絡ください。

ご質問だけでも受付中。
2022年の互助送迎の活動報告 [2023年01月03日(Tue)]
利用者の方々向けに、昨年度1年間の互助送迎の活動報告を行いました。以下、報告内容です。
                              2022年12月31日
                もろっこクラブ代表世話人  
            もろっこクラブ利用者の皆様へ

2022年度のもろっこクラブの活動実績についてお知らせ致します。

● 送迎回数:499回(ほとんどが医療機関の往復送迎でした。前年比118回減)
前年比で118回の減少となったのは、役場などからの新規希望者の受け入れ停止の効果、既存の利用者の自然減等が理由。来年度は300回程度を見込んでおります。

● 現継続利用者数:約12人。(治療終了者、施設入居者、死亡者、約2ヶ月以上送迎依頼ない方、こちらから送迎を辞退させて頂いた方は除いてあります。)

● 皆様からの貴重なカンパ(任意の謝礼)の使い道:
 ・クルマの維持管理費用(車検・点検、任意保険、自動車の  税金等):117536円。
 ・クルマの特別修理代 73436円。(後部ガラスが走行時に破裂―保険不適用)
 ・一時不停止の罰金 9000円。(普段Policeがいない場所で油断して捕まる。)
 ・電気代(+若干のガソリン代)71500円。
 ・社会福祉協議会への年末募金 30000円。
              計301472円。                 

● その他のお願いとご連絡:
  今一度、以下の互助送迎の趣旨のご理解とご協力をお願い致します。
・お互いに譲り合って乗車(相乗りや行きの時間調整、帰りのお迎えの際の時間待ち。)
・お約束の時間は出発の時間であること。(数分遅れても、玉突きのようなズレが生じることがあります。(交通渋滞等で5分以上遅れる時は、こちらから必ずご連絡します。)
・大雪・台風等で走行が危険な場合はキャンセルをお願いすることがあります。
・私自身の体調不良の場合は、お約束の送迎のキャンセルをお願いすることがあります。(極力、前日までにご連絡します。)
・送迎以外での悩みごとや知りたいこと(病気全般、医療―終末期もー、IT関連、後見人問題、人間関係その他)があれば、遠慮なく相談を持ちかけて下さい。もちろん料金は一切頂きません。
・今の携帯の番号(XXXXXXXX)が故障などで連絡不可となった場合は、もう1つの番号(YYYYYYYY)におかけ下さい。

以上です。

こうしてサマリーをしてみると、一人一回当たり600円ほどのクルマの維持費がかかっていることになります。今年度は300回程度にダウンするとすれば、600円が1000円となります。

この費用には、ドライバーが要した運転時間、待機時間、それに車両購入費が含まれておりません。従って、新規にこの活動をされる方は、その分の負担に耐えられるかどうかがポイントとなります。

普通に考えて、このような負担を長年にわたって継続することはほぼ不可能と言えます。

これが、欧米のようなライドシェア(ウーバーやリフト等)を禁じている日本の運輸行政の結果ですね。既存のタクシー業界に対する配慮をしているとしか思えません。筆者のやっている互助送迎に関する国交省の2022年3月のガイドラインをご覧いただければ分かりますが、まあまあ複雑なことこの上ありません。

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/content/001474492.pdf

このガイドラインに対するガイドラインがあるほどです。お役所が体系立てて作ってきた考えに沿って、虎の尾を踏まない(タクシー業界を怒らせない)ためには、あのような精緻な文章表現になるのだと思います。

筆者がやっている活動は、非常にシンプルです。任意の謝礼のみ。しかし、300円や500円ではこちらの負担感が強まることは、上記の数字をご覧いただければお分かりだと思います。でも、実際には100円、200円しか出さない方も(過去)にはいました。そうした方は、それとなく「排除」してきました。今年も一人排除することが決まった方がいます。

その方の排除の理由は、

1.帰りの電話があったので、「今送迎しているのでXXほどお待ち下さい。」と答えたのに、まだですか?の催促電話が二度ほどあったこと。(そんなに帰宅を急ぐなら、利用不可)
2.「明日利用するかどうか、後でご連絡下さい。」と言ってあったのに、当日の時間になっても連絡がないので、今日はどうするんですか?と尋ねて、やっと「お願いします」との返事。これでは、お互いに時間調整しながらやっているこの送迎活動が成り立ちません。

以上です。なぜ、排除しなければ、この送迎活動が続かないかは、皆さんおおよそ想像がつくかと思いますが、以前に読んだ本(アダム・グランドさんの『GIVE&TAKE』)の感想分の中で、次のような記述がありました。(筆者の活動はギバーです)

最も成功したギバーと最も成功していないギバーの違いは何でしょうか。これは本書で述べられているのですが、「自己犠牲型」か「他者志向型」かということでした。
「自己犠牲型」の場合、テイカーの食物にされることが多く、自分がどれだけ尽くしてもその見返りが帰ってこないこと(もともと見返りを求めていないことが多いですが)によって、自分が尽くしてもそれは結果には反映されないということが起こります。また、自分を犠牲にして人に尽くすことによって燃え尽きてしまうギバーもいます。これが、一見、ギバーっぽいギバーが成果を上げられない理由です。

「他者志向型」の場合、こちらも最初はギバーとして与え続けるのですが、相手がテイカーの場合、自分の関わり方をマッチャーに変更します。これによって、自分が誰に与えるべきか、そして誰とは関わらない方がいいかを選択しているのです。マッチャーとして振る舞うことで、自分が与えた分に対してテイカーから何もない場合は、そこでギブをやめます。自分の限られた時間とリソースを注ぐべき人に注ぐことで、信頼を構築しつつ成果にも反映させることができるのです。また、ギバーの行動原理は相手が喜ぶことという理由が多いので、ちゃんと自分の行動の結果がわかるマッチャーかギバーと関わっている方が、エネルギーが蓄えられ更に与えることができるので、どんどんパフォーマンスが高まっていくという流れです。

以上です。つまり、ギバーから、マッチャーに「変身」することしか、この活動を続ける方法はないことが、この5年間の活動でよ〜く分かった次第です。

NPOなどが行っている送迎活動は全国あちこちでたくさんの事例が報告されておりますが、国交省のガイドラインがあまりにきめ細かすぎるため、大きな広がりを見せているとはとても言えません。この状況を何とかしたいと常々考えてはいるのですが、何しろ、相手は国交省であり、泣く子も黙るタクシー業界です。自らの非力を改めて痛感しております。

でも、最後に訴えたいことがあります。このままでは移動手段のない高齢者は決して幸せな老後は送れません。そのためには、タクシー業界とも共存できる新しいモデル(介護や送迎だけではない)が必要です。マッチャー(お互いに助け合う)の新しいモデルが必要です。そのためのノウハウはこの5年間で十分に溜め込んできたつもりです。

どなたか、一緒にこのモデルの展開について考えませんか?
2022年11月の送迎実績他 [2022年12月03日(Sat)]
互助送迎を開始してから5年が経過しました。

以前のブログでも書いたとおり、公共機関からの「紹介」はすべて断っておりますが、利用者はあまり変動せず。継続利用者が22名です。死亡者は累計で8名。

この11月の利用者数は51回でした。(すべて往復送迎となります。)

朝は、7時お迎えが最も早く、8時半を最短お迎え時間にして、9時からの医療機関送迎がメインです。
迎えに行くのは、医療機関の終了時間が、特に大学病院の場合はほとんど読めず、5−6時間後になることも度々です。その間は、家又は大学病院の駐車場とか病院内とかで「終了電話待ち」です。
互助送迎でもっとも困難なことが、この「待機時間」です。

この運転時間、待機時間については、道交法の定めにより一切使用者への請求はできませんので、もちろん、私自身の「時間の持ち出し」となります。それに車両購入費(昨年5月に新車購入し、利用者の気持ちを考えて、大きめの車両にパノラマ・ムーンルーフや後部座席用のシートヒーターも付けました。)これらも、もちろん持ち出しです。

今年の1月から11月までの合計送迎回数は450回となっております。昨年が12ヶ月で617回ですので、公共機関からの紹介を断った「効果」が出ているようです。

先月の末には、町の社会福祉協議会に年末募金をしました。例年通りに3万円。

今年は、クルマの後部ガラスが突然破損したり、いつもは警察がいない場所での横断歩道一時停止違反を食らったりしたため、結構な追加出費がかかりましたが、利用者からの「任意の謝礼」(ガソリン代は一切頂いておりません。)で、何とか、他の維持費関連費用(税・任意保険・車検を含む整備費の年度割分+電気代など)は賄えております。

この互助移動支援については、この1年ほどでやっとストレスがない形に持ち込めております。

公共機関からの紹介ケースを受けると大変な思いをすることが分かって、その打開策を思いつくまで4年ほどかかりました。やってみなければ社会の状況が分からないものですね。

貴重なノウハウがたまりましたので、もし、こうした活動をそれぞれの地元で行いたい方がいらっしゃいましたら遠慮なくコンタクト下さい。
2022年9月の稼働実績 [2022年10月06日(Thu)]
今年の9月の地域互助移動支援の回数は43回でした。すべて往復送迎です。
2022年の累計送迎回数は357回。
累計の送迎回数は2092回。
ドライバーは相変わらず私ひとり。

5年近く経過するうちに、15人ほどの「常連さん」に収斂してきました。

面白いのは、男性はたったの一人。90歳近いのですが、がん治療をしている他は、畑をしたり菊を育てたりで元気な方です。

先般書いた1年ぶりの電話の方は、今日で2回の送迎をこなしましたので、常連化しそうです。

この方とはほどよい関係性を持てることが確認されました。

ほどよい関係性とは、互助の名前の通り、お互いに助け合うという関係です。

この互助送迎は、タクシーや福祉有償運送などと違って、「料金」の取り決めはありません。

あくまでも、お互いの善意に基づき、「お礼」を交換するシステムと言ったらいいのでしょうか。
利用者は、私の送迎活動の善意に対して、自分ができる範囲でのお礼の善意を返す、というやり方ですね。

私の善意は、このブログでも書いているとおり、長く続けるには大変な体力、精神力、また時間管理力が必要となります。利用者の善意は、その私の善意に対する「返礼としての善意」となります。

その返礼としての善意が私の労力に対して釣り合うかどうかは、私の中での精神状態で決まります。また、運転時間、待機時間、車両購入費など、運転行為そのものから直接には生じない費用に対しての返礼は決して求めてはなりませんが、自分のクルマのメインテナンス費用ぐらいはせめて利用者の善意によって「回収」したいのが本心です。

それに加えて、年末の共同募金事業への寄付を賄える金銭もリザーブする必要があります。

こうしたことをお伝えして、今利用している皆さんは、ほどほど良い感じの返礼をしてくださっております。私の方からも、別の利用者の方から頂いた物品などを差し上げたり、くるまの中での会話での悩みごとを解決するための情報をまとめて差し上げたり、といったいい意味での「互助関係」を続けております。

そうした関係が築けない(自分本位な)方には、申し訳ありませんが、お断りとさせて頂いた結果が、上述の常連さんとして残っているということになります。

地域で個人がやれる互助活動としては、この程度の範囲で十分ではないかと思っております。
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