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もりっと仙台森づくり

植林・下草刈り・間伐・自然観察・クラフトなどもりっと仙台自らの実践とサポートの様子を淡々と?綴っていきます。森の健康を取り戻す試行錯誤の道のりになるかも?平成20年6月17日


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水の森公園 自然観察会を開催しました [2020年11月07日(Sat)]
R2.11.7

朝の9:30、透明感のある秋の空気。青空広がる良い天気です。
本日の参加者は11名。

密にならない程よいディスタンス。

集合.JPG

 
ここ水の森公園は市街地からほど近い立地のためか
『来たことのある人〜!』の掛け声に多くの手が挙がります。

これが水の森公園を知り尽くすM女史の案内人魂に火を付けました(@_@;)
なるべくみんなの行ったことのないコースを、と案内図を見ながら真剣です。

 
ルート模索.JPG

 
ちょうど紅葉の見頃を迎えていた水の森。
紅葉途中の松のグラデーションが綺麗です。
コロナで生活様式が大きく変化した今年、
いつもの場所にいつもと変わらぬ自然があることにほっとします。

松のグラデーション.JPG





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今日も植物にまつわる楽しいお話が満載の観察会でした。

その内容を一部抜粋してご紹介します。
(※間違いがありましたらご指摘ください!)

■ツクバネ
ツクバネ.JPG

4枚の羽をつけた実のなる秋の姿がツクバネらしいですね。
この実がクルクルと回りながら落ちる姿は本当に愛らしい。

そんなツクバネの実、炒ったり揚げたりして食べることができるのだとか。どんな味なのかちょっと興味が沸きますね。

ツクバネはスギやモミの根に寄生し、足りない栄養を補いながら育つのですが、うまく寄生できないとそのうち枯れてしまいます。
そのためか種を植えてもなかなか育ちにくいのだとか。


 
■アザミとタムラソウ
アザミ.JPGタムラソウ.JPGタムラソウ3.JPG


どちらも紫のとても可愛らしい花姿です。
よく似ていますがとげとげしいアザミに対し、棘のないのがタムラソウ。

余談ですがアザミの花言葉は『復習』『報復』とちょっと怖い…。

秋の今はどちらもドライフラワー状態。
わずかに残った葉で区別します。
ちなみにタムラソウはツクバネと違い、種をまくとよく芽をだすそうですよ。

春から夏にかけて花の季節はもちろんですが、
セピア色の秋の姿も趣があっていいですね。

 
■コクサギ
コクサギ.JPGコクサギ2.JPG

小臭木と書きます。なんだか可哀そうな名前です。。。
ミカン科の植物でその名の通り独特の匂いがあります。
葉を太陽に向け透かしてみると全体に小さな点が見えます。
これを油点(ゆてん)といい精油細胞の集まりです。
これがあの匂いの元なのですね。

匂いの他、葉の付き方も特徴的です。
枝に互い違いに葉が付く互生ですが、左右に2枚づつ付きます。
これをコクサギ型葉序というそうです。

またよくよく見ると少しづつ角度を変えて生えています。
より多くの光を取り込むため、植物なりの知恵なのでしょうね。


 
■オオサギ…木の上の鳥ですね(笑)
大鷺 コロニー.JPG

木の上で羽を休めていました。
他にもバンなど水鳥も。和みます。



■ナガバノコウヤボウキ
コウヤボウキ2.JPG
コウヤボウキ.JPG

その姿、1年目と2年目ではまるで別の植物です。

コウヤボウキに比べ葉が細長いのが特徴です。
またコウヤボウキは1年目の枝に花を付けますが、ナガバノコウヤボウキは2年目の枝に花を付けるという違いも。
なんでかな?…でも面白い。

高野山では果樹や竹を植えることが禁止されていたため、
この木の枝を束ね箒にしたのがコウヤボウキの名の由来だとか。
なるほど、なるほど。

 

■サワヒヨドリ
サワヒヨドリ.JPG

こちらもすっかりドライフラワー状ですね。

フジバカマやヒヨドリソウの蜜を好むアサギマダラという渡り蝶がいます。


 
アサギマダラ.JPG

この美しい蝶ですね、アサギマダラ。夏に蔵王で撮影したものです。

ヒヨドリソウの蜜を吸っています。
サワヒヨドリやフジバカマとアサギマダラの関係は虫好きさんには興味深いですよ。

ちょうど今ブレイクしている『鬼滅の刃』、胡蝶しのぶさんを彷彿とさせます。
興味のある方は調べてみてくださいね☆



■マツブサ
マツブサ.jpeg

この枝、フカフカとした触り心地です。
コルク状になっています。
松やにのような匂いと房状になる実が名前の由来だそうですよ。




■コウライテンナンショウ
コウライテンナンショウ.jpeg

最後はこちらのコウライテンナンショウ。
サトイモ科の植物で有毒ですので口にしないでくださいね。

この植物の驚きポイントは「性転換」Σ(・ω・ノ)ノ!
芋の部分(球茎)が大きくなると「雌」、小さいと「雄」。
こうしたことを繰り返すのだそうです。…謎ですね。

種子をつけるには多くの栄養を必要とするため、球茎の大きな年は実をつける雌に、養分を蓄えられず球茎が小さい年には雄に、ということのようです。

植物の世界、本当に奥が深いですね。
もっといろいろ知りたくなってきませんか?




 
閉会.JPG

さて。あっという間に過ぎた2時間半。
天気にも恵まれ、多くの植物と親しむことができた有意義な秋の1日でした。

自然観察会の良いところは目で見て触って、五感で楽しむことが出来る点ですね。
毎年行っていますから、会報をチェックしてぜひ参加してみてください。

まだまだコロナの影響が大きい今、混雑を避け、身近な自然に触れる機会にしてみては如何でしょうか。

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