【参加報告】防災×森づくり! ―自然共生社会に向けて市民が実践できる知恵・技を学ぶー フィールド編 [2021年10月24日(Sun)]
10月7日にオンラインで開催された「防災×森づくり! ―自然共生社会に向けて市民が実践できる知恵・技を学ぶー オンライン編」に続き、実際のフィールドで、水と空気の流れを取り戻し環境を整える手法について学んできました。
今回、大地の再生 関東甲信越さんの指導による実践体験となります。 場所は、フォレスト21 さがみの森にて実施 今回イベントへ参加された方は、総勢30人弱とみなさんの意識の高さを感じます。 朝、集合しざっくりとした説明の後、3つの班に分かれて1日の流れをききます。 午前中は、まずフィールドをひと回りして作業道の状態、フィールドの状態を確認。 午後、実際に水と空気の流れを取り戻す環境づくりの実践という流れ。 まずはフィールドの見学 ![]() 台風19号で一気に土砂が流れた谷筋。 作業道の作り方によっては、そこで水と空気を寸断してしまい、いつまでも水を含んだ悪い土壌になってしまうという。 ![]() 斜面と道の境目に「水と空気の流れを取り戻す環境づくり」を施工することで、本来の水の流れが戻り、そして空気も動き始めるとのこと。 ![]() 作業道の状況、フィールドの状況確認ですが、すでにレクチャーがはじまっています。 ![]() 林道でも作業道でも、階段や土留め、横断溝を作る際には水の流れを意識し、できるだけS字を描きながら水が流れるように設置する。 そうすると、水だけでなく、我々が歩く時も無理なく疲れなく歩ける道(階段)ができるという。 ![]() 午後は実際に参加者自ら「水と空気の流れを取り戻す環境づくり」を施工しました。 作業道の場合、斜面と道の境目に穴をあけ(点穴という)、そこに燻炭、(木)炭を入れる。 ![]() そこに、枯れ枝や落ち葉といった有機物をいれて空間を確保(水や空気が地表から地中へ流れ込むルートを作ってあげる) ![]() 更に土留めについても、従来のただ単に土を止めるだけの土留めでなく、水と空気の流れを作る土留めをつくります。 まずは断切りしてそこに燻炭、(木)炭を敷きます。 そしたら立杭をいれて横杭をいれるようにしますが、通常と違うのはここで水と空気を通せるように有機物をいれること。 落ち葉や葉っぱ、細枝などをいれて、そして比較的太い枝をいれてとミルフィール状に積み上げていきます。 ![]() 更に、斜面を流れ落ちてきた水を地中へ流し入れてあげるために細枝を地面にランダムに突き刺してあげます。それも垂直だけではなく、斜めだったり、斜面へ横から突き刺したり。 また、横木の末端のところには、またまた点穴を開けてそこには下草を移植したり、タネを植えたりして、ここでも根を伝わって水や空気が土中に入る工夫を。 こうして積み重ね上げていくと、想像以上に強い土留めに。 ![]() 上から全体重をかけても壊れません。 これまで習ってきて常識のように捉えてきた道づくりや土留め作りをかなり違う方向でより良いものへと。 燻炭や炭は多孔質で水質浄化や土中の微生物の棲み家になったり、枝や落ち葉といったストラクチャをランダムに組み合わせることで空間(隙間)ができたりすることは、判っていたのに、これまで何故応用できなかったのだろう。と深く考えさせられた一日になりました。 このイベントは、11月、12月も同様にフォレスト21さがみの森で開催されるそうです。 詳しくは、こちら。 防災×森づくり! ―自然共生社会に向けて市民が実践できる知恵・技を学ぶー フィールド編 https://moridukuri.jp/forumnews/211024 大地の再生 関東甲信越 https://daichisaiseinet.com/ Facebook Daichisaiseinet フォレスト21さがみの森 https://moridukuri.jp/about/field.html |