神様のカルテ[2011年02月28日(Mon)]
夏川草介氏の 『神様のカルテ』 『神様のカルテ2』 (小学館 各1,470円税込)を読みました。
第一作目の 『神様のカルテ』 は、第10回小学館文庫小説賞受賞、2009年8月に発売、2010年本屋大賞2位、2010年9月に 『神様のカルテ2』 が発行されています。
さらに、今年2010年8月には映画化されることが決定しており、まさに今旬の作品と言えるでしょう。
しかし、『感動の作品』という紹介には、それだけで片付けてしまっていいのか、という疑問が残ります。
確かに、主人公の栗原医師や勤務先の病院の医師、看護師などの医療関係者には、感動もし、感謝の念も持ちます。また、栗原医師の妻、病院の古狐先生こと内藤先生の奥様など、医療関係者の内助の功など、葛藤を抱えながら生きる人間を描きだした作品として、とてもよい作品と思います。多くの人におススメできる本だと思います。
しかし、私には、医師でもある著者夏川氏は、よりよい医療を実現するために、小説という手段で、地域医療の現状を伝え、その改善を訴えたいという、強い意志が込められていると感じました。
『良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である』という信念のもとに、日夜休日もなく、患者のために働く地域医療、特に救急医療従事者に、『医者としてではなく、人間の話をしているのだ』と語らせる部分は、確かに感動的ではありますが、それだけで終わらせてはいけない、というような思いを抱きました。
もちろん、そんなシリアスな面ばかり強調するよりは、感動的な映画として、多くの人に見てもらい、そこから、こうした現実的な側面を知ってもらえればよい、とも思います。
などと、書いてきましたが、そもそもこの本を読んだきっかけは、私の妻が話題の本なので買って欲しいといわれ、先に娘が読み終えてから回ってきたものです。
娘とは、地域医療の大変さで共感し、映画で演じる俳優についても、桜井祥くんだとかっこよすぎるよね、と一致しました。
第一作目の 『神様のカルテ』 は、第10回小学館文庫小説賞受賞、2009年8月に発売、2010年本屋大賞2位、2010年9月に 『神様のカルテ2』 が発行されています。
さらに、今年2010年8月には映画化されることが決定しており、まさに今旬の作品と言えるでしょう。
しかし、『感動の作品』という紹介には、それだけで片付けてしまっていいのか、という疑問が残ります。
確かに、主人公の栗原医師や勤務先の病院の医師、看護師などの医療関係者には、感動もし、感謝の念も持ちます。また、栗原医師の妻、病院の古狐先生こと内藤先生の奥様など、医療関係者の内助の功など、葛藤を抱えながら生きる人間を描きだした作品として、とてもよい作品と思います。多くの人におススメできる本だと思います。
しかし、私には、医師でもある著者夏川氏は、よりよい医療を実現するために、小説という手段で、地域医療の現状を伝え、その改善を訴えたいという、強い意志が込められていると感じました。
『良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である』という信念のもとに、日夜休日もなく、患者のために働く地域医療、特に救急医療従事者に、『医者としてではなく、人間の話をしているのだ』と語らせる部分は、確かに感動的ではありますが、それだけで終わらせてはいけない、というような思いを抱きました。
もちろん、そんなシリアスな面ばかり強調するよりは、感動的な映画として、多くの人に見てもらい、そこから、こうした現実的な側面を知ってもらえればよい、とも思います。
などと、書いてきましたが、そもそもこの本を読んだきっかけは、私の妻が話題の本なので買って欲しいといわれ、先に娘が読み終えてから回ってきたものです。
娘とは、地域医療の大変さで共感し、映画で演じる俳優についても、桜井祥くんだとかっこよすぎるよね、と一致しました。
Posted by うっちー at 08:23 | 本・映画 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)