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2020年06月17日

【知ってください!】感染症にかかりやすい・・ダウン症児 支援の現場から

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障害を持つ子どもとその家族は、このコロナ禍でどのような状況に置かれているのでしょうか。
今回は、ダウン症児とその家族を専門に支援する「特定非営利活動法人 ダウン症ファミリー総合支援 めばえ21(以下、めばえ21)」に話を伺いました。



1 ダウン症児の感染症への不安
2 孤立・・見えない「コロナ」への理解の難しさ
3 デイサービスを閉めない、という選択
4 ずっと家にいるからこそ必要な支援を
5 当たり前だった団体の存在のありがたみ


ダウン症児の感染症への不安

「めばえ21」は、ダウン症の子を持つ親と有志のボランティア団体から始まり、現在は、ダウン症児専門のデイサービスの運営をはじめ、ダウン症についての啓発や、ご家族との相談など、ダウン症児とその家族のサポートをしています。

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「ダウン症候群」は21番染色体が1本余分に存在する染色体異常のひとつで、現在の日本では600人に1人程度見られます。人種差や性差は無く生命の現象のひとつとして一定の確率で起こり得ます。ダウン症の特性として、筋肉の緊張度が低く、多くの場合、知的な発達に遅れがあります。また、心疾患などの合併症を伴っている人は全体の4~5割、呼吸器系、消化器系疾患のある人も多いと言われています。

新型コロナウイルス感染症に関して日本ダウン症学会は、ダウン症があるから重症化しやすいかはまだ不明だが、一般的に免疫力が低く感染症にかかりやすいことから、症状が強くでる可能性がある、としています。
そのため、緊急事態宣言下、ダウン症のある子を抱える保護者は、感染症への不安から外に一歩も出られないという状況でした。宣言が解除された今も、状況はあまり変わっていません。


孤立・・見えない「コロナ」への理解の難しさ

ダウン症のある子は知的障害があるため、目に見えない「新型コロナウイルス」が何なのか理解しがたいようです。なぜマスクをしないといけないのか、なぜ手洗いをしないといけないのか、なぜ外のお店にご飯を食べに行けないのかわからないため、環境の変化についていけず、ストレスで暴れる子もいました。

また、親が在宅勤務となって家で仕事をしていることも理解できないため、遊んでほしい気持ちをぶつけてくる子どもにわかってもらえない辛さは、健常児の子以上にあるかも知れません。保育園の利用資格によって利用自粛を求められた家庭にとって、自宅で障害のある子どもをみる大変さは計り知れないものがあります。

普段なら得られる家族、親族や友人のサポートを気軽に受けられなくなったことも大きく、保護者からは「辛い、他愛のないおしゃべりでいいから、誰か大人の人と話したい。 子どもと自分だけの状況が辛い。」という切実な声も寄せられています。


デイサービスを閉めない、という選択

そんな中、デイサービスを開け続けるのかは苦渋の決断でした。スタッフもダウン症児の親であり、わが子を感染リスクから守らなくてはならないことと、国からの開所要請もあり困っている利用者のニーズに対応すべきという、二つの相反する状況に悩みました。しかし、社会貢献のための自分たちの活動であるという使命感から、開けることを選択しました。

デイサービスで、集団で実施していたプログラムはすべて個別対応に変更し、普段にも増して消毒を徹底しました。また、安心して利用してもらえるよう「めばえ21における新型コロナウイルス感染予防策において」というチラシを作成し、イラストを交えて対応策を利用者にお伝えしています。


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それでも3月・4月は、約250人の予約のうち3割にあたる80人ほどが 新型コロナ不安によるキャンセルとなりました。経営は余裕がなく、苦しい状況が続いています。
また、医療機関や介護施設、保育園には自治体から消毒薬やマスクが届けられますが、障害児者の施設やデイサービスには届きません。なんとか自力でマスクなどを購入できましたが、どこか世の中から忘れられたような、そんな気持ちにも陥りました。


ずっと家にいるからこそ必要な支援を

利用者の保護者からの「デイサービスに通えないため家で過ごす時間が長くなり、何をして過ごせばよいかわからなくなってきた。ダウン症のある子に合った、遊び方や療育の方法の提案をしてほしい。」という声を受け、工作キットを作り、利用者の子どもたちと、一緒に家にいるきょうだいのために届けました。

ダウン症児だけでなく、そのきょうだいも外に出られません。きょうだいは健常児で、発症しても軽く済むかもしれませんが、もし当事者に感染させたら重篤化することが予想されるため、家族全員で行動を制限しているからです。ダウン症児本人だけでなく、きょうだい児も含めたフォローが不可欠だと考えています。

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当たり前だった団体の存在のありがたみ

現在、緊急事態宣言は解除されたものの、子どもの状態によっては家庭保育を続ける保護者もいます。
「日中は子どもと自分だけ。この世には他の大人が存在しないのではないかと思ってしまうほどで、気が変になりそうでした。お話ができて生き返った思いです。」
ある母親はこのように話をしてくれました。

以前であれば、デイサービスに来た時にスタッフと談笑したり、利用者同士で交流するなど繋がりを持ったりすることで、育児の疲れやストレスを軽くできていたのだと振り返っていました。当たり前の日常だと思っていたものが崩れてしまい、団体の存在のありがたみに気づかされたとも話していました。

他の地域には、ダウン症専門のデイサービスはなく、困っている人はもっと多くいます。この機会に、物理的にデイサービスに通えない人にもオンラインで教室を開いたり、家にいても療育や相談を受けられるようにしたりすることで、ダウン症のある子とその家族の支援を広げていきたいと思っています。

みんなおんなじ空の下、どこにいてもどんな病気や障害があっても、この支援でみんなが笑顔になれれば良いですね。

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このファンドでは、今日お伝えしたような、日々市民同士の支え合い活動をしている草の根の団体を支援するために寄付を募っています。(助成先については公募の上、審査によって決定します。)
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#私と地域と世界の大阪ファンド
#みんなおんなじ空の下

取材協力・写真提供:
特定非営利活動法人 ダウン症ファミリー総合支援 めばえ21
https://mebae21npo.wixsite.com/family
posted by 青山 at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 実施団体紹介