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地域をひとつにするきっかけを取り戻す [2013年01月24日(Thu)]

被災地の伝統芸能の支援やら、神社への支援やらで、1年半前から
とにかく神社に行く機会が多い。

IMG_2336.JPG

以前、日本財団の支援で植樹を行った神明社(宮城県亘理郡亘理町)も
神社本庁の支援で、社殿が建った


大学生の頃から社寺巡りは単純に好きだった。

でも、学生が観光目的とか興味や関心だけで訪れるのと、
支援のためのヒアリングも兼ねて訪れるのとでは、関わり方の深さが違う。

私自身の気持ちや当事者意識(というのが正解なのかはわからないけど)や、
宮司さんや芸能団体の方々が心を開いて話してくれる度合いも深い。

改めて、なんてすごい機会をもらっているのだろうと、
自分の責任の重さに驚いてしまうほどだ。


実は先週末もちょうど被災地を訪れていた。

これまで多くの宮司さんに会ってきたが、今回お会いした宮司さんのひとりは
なぜだか身内のような感じがしてしかたがなかった。

もちろんこれまでお会いした全ての方々に、私なりに愛情を感じていたけど、
今回は今まで感じたことのない気持ちになっていることに、
実は出会ってすぐに気づいた。


おそらく、理由のひとつは、この宮司さんにお会いするきっかけが
娘さんからの熱烈なラブコールがあったから。

今思うと、宮司さんの娘さんが一通の手紙を送ってきてくれたのが始まりだ。


当時はほかの審査の真っ最中ですぐに行ける態勢になかったので、
とりあえずFAXを通じて何度か連絡をとりあっていた。

今は両親と離れて暮らしているという彼女は、被災した両親のため、
そして生まれ育った地区のため、
自分の仕事が忙しくて返事をFAXする時間が深夜になっても、送り続けてくれた。

そこに書かれる文章は、毎回とても暖かい愛情にあふれていて、
それを読んでいるうちに宮司さんにお会いする前から、
娘としての目線に自然となっていたのかもしれない。



……それはともかくとしても、宮司さんは、確かに地域から必要とされている。

家族からも、地域の子どもたちからも、
学校の教師たちからも、今は仮設になってしまったけど隣近所に住む氏子からも。

宮司さんを囲んで、地域が復興に向けて動いていけるその姿を
イメージすることができたのは確かだ。

都内に住んでいると、私も地域の宮司さんとの関わりはほとんどないけれど、
何度も東北の沿岸部を訪れていると、神社やお祭りを中心とした地域のまとまりが
当たり前なんだということがわかる。

祭りや伝統芸能のお披露目の場は、最高に盛り上がる。
もちろん、東北だけじゃないとは思う。でも羨ましいほど異常に盛り上がる。

それは地域の神様への感謝の気持ちを表現している場であり、
親から子へ、老から若へ、いろいろな大切なものが引き継がれていく場であり、
それぞれが、地域の中での自分の役割を果たし、存在を確認する場となる。


こうしたつながりは、やはりなくしちゃいけないと今回も強く感じた。

この基金は、芸能に必要な物だけを支援してるんじゃない。

人と人をつなぎ、地域をひとつにする大事なきっかけを取り戻すための支援でもあるのだ。
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