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猛暑の中、三曲研修と鑑賞会 [2010年09月15日(Wed)]





名古屋から再びやってきました熱き講師、愛知教育大
学の田口尚幸教授(国文学)。
仙台三曲協会主催の研修会は早くも今回で第4回目。
好評だった昨年に続き、田口教授の登場となった。
今夏は記録的な猛暑が続き、9月5日も32度の暑さ。
「いや〜仙台は涼しいですよ。出かける時、向こうは
39度でしたから」 燃えてる男はチャウ。

会場は昨年と同じ東北大学百周年記念会館の会議室。
今年は工夫して、側面に舞台を設営し、バックが青葉
山の緑の木々がガラス越しに見えるようにした。
おまけに、音響も演奏者に聴こえるようになった。
客席は机を取り外し、椅子だけを舞台から放射線状に
横に長く並び替えた。企画委員は老齢ながら4時間も
早く来て、準備万端。下合わせも済み、開場を待つ。
いよいよ定刻の13時30分。なんと90近い椅子が
埋まってしまった。

田口講師の解説が始まった。皮切りは「越後獅子」。
これがまた歌詞が長く、掛け言葉がやたら多い。
熱弁をふるって約1時間。さすがの熱血講師も舞台上
で「いや〜疲れました」と珍しく弱音を吐く。

三浦韻山会長の挨拶にもあったが、今年から長年途絶
えていた三曲鑑賞会を復活させることになり、今回が
その第1回目。以前は駅前の日立ファミリーセンター
でやっていたが、お客はまばら。今回はまさに盛況。
85名のお客さんは居眠りどころか、休憩にも立たず
じっと資料に目をやり、聴き入っている人が多かった。
この雰囲気の中、鑑賞会が始まった。

始めに「越後獅子」続いて、「黒髪」そして山田流の
「ほととぎす」。3曲を連続して演奏した。その後で、
また田口講師が登場。「黒髪」と「ほととぎす」を分
りやすく解説。印象に残ったのは「黒髪」の名歌詞。
黒髪で始まり、白雪で終わる色彩的な巧みさ。
「ゆかし、なつかし、やるせなや」など繰り返しの
効果によって「積もる白雪」が生きること。
古文への興味は次の問いかけでさらに高まった。
「来ぬ人を待つ時の鐘の声と逢った人が帰る時の鶏
の声とどちらが辛いか」「う〜ん一体どっちやろう」
平家物語や新古今集などを十分踏まえた歌詞なのだ。
江戸期の一流の文化人の教養の高さには改めて脱帽。
何故か尺八の最初の手ほどきが「黒髪」。50年以上
吹いていて、深い意味も知らずにいたとは恥入る。
これからの演奏にその心らしいものを生かしたい。

今回は三曲関係者以外の一般のお客さんが10名ほど
見えていた。三曲の普及のためには大変喜ばしいこと。
その中の一人「とても面白く為になった。解説を聞き、
歌詞を見ながら演奏を聴くと分りやすい」との感想。
暑い中、熱いお話をしてくれた先生には深く感謝です。
演奏した会員や準備された企画委員の方々、本当に
ご苦労さんでした。充実した1日に感謝。
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コメント
今年も過分におほめいただき、誠にありがとうございます。また、今年は、写真ではなく、宮澤先生直筆の水彩画で、重ねて御礼申しあげます。企画・運営・演奏の方々にも、深く感謝いたします。

「黒髪」の歌詞は、まず、文学としてすばらしいと思います。そして、曲に合わせて歌われると、一層すばらしくなりますね。

箏曲地歌は、長く延ばして歌ったり、長く手事を入れたりしますが、その間、聴き手が歌詞の内容を熟知していれば、情景を色々と想像できるのではないでしょうか。箏曲地歌のゆったりしたスピードは、そうした想像に適したものなのかもしれませんね。

「演奏にその心らしいものを生かしたい」「解説を聞き、歌詞を見ながら演奏を聴くと分りやすい」とは、私にとって最もうれしい感想です。年二回歌詞解説をしている西宮でも、同様の感想をいただいております。そう感じてくださる方々を少しずつでも増やしていければ、と考えております。

楽しい思い出を今年もありがとうございました。
Posted by: 田口尚幸  at 2010年09月15日(Wed) 23:20