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素晴らしき原田夏子先生 94歳のパワー [2015年03月18日(Wed)]



仙台の歌人原田夏子先生と知り合ったのは県芸協の海外旅行である。
隣に座った時にお話ししたところ、私の高校のK先生と同僚と判明。
以来、旅行を重ねるごとに親しくなり、三曲演奏会にも来てくれる。
何より驚くことは、とても高齢とは思えない好奇心の旺盛なこと。
また身軽で歩くのが早く、リンとした張りのあるよく通る声である。

3月のある日、夏子先生から招待状が届いた。なんでも先生が作詞
した合唱曲のお披露目らしい。3月16日、会場のパトナホールへ
出かけた。主催は先生の出身校である日本女子大学OGの宮城県支
部。さすが受付から会場のお客さんまで上品で才媛のお年寄りが多
く目につく。お目当ての合唱の前に、ビブリオバトルという耳慣れ
ない催しがあった。これは何人かが自分が感動した本を5分間、説
明し、会場の人達がどの本を読みたいと思ったか、一番多く手が上
がった人が勝ちとなる。一種の書評ゲームである。宮城教育大学の
生徒が仕切った。この日は「震災時に支えってくれた一冊」という
タイトルであった。場が和んだところで、いよいよ合唱が始まった。

先生が20年も教鞭をとった宮城一女のOG合唱団が原田博之さん
の指揮で歌った。途中、作詞者の想いということで夏子先生が壇上
に上がり、例の通る声でメモに時折目をやりながら自分の言いたい
ことを漏らさずにお話しされた。まさに現役の先生に戻ったようだ。

曲のタイトルは「明日を信じて〜亡き友に」。作詞に9か月費やし
ただけあって津波震災の恐ろしさから始まり、茫然自失の状態から
立ち上がらねばならない明日を信じてと和歌の連続のような簡潔な
文章の綴りで実にキレが良く、まとまりよくできている。

特に気に入った個所がある。「忘れられない日。忘れてはならない
日。けれど辛く苦しいことばかり思い続けて過ごすのはやめよう。
それは亡くなった人たちを悲しませるだけ。生き残った者の務め
は命を繋いで一歩ずつでも前進すること。」私の思いと一致した。
思いが通じ合ったことに感動を覚えた。

最後に江間章子作詞、団伊玖磨作曲の「花の町」を会場の皆と合唱。
夏子先生にご挨拶して戸外に出た。外は春を思わせる温かい空気だ。
気づいて見ると、車に乗るまでずっと花の町を口ずさんでいた。



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