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滋賀の都 大津での暑くて深い勉強 [2013年08月15日(Thu)]



日本最大の湖、琵琶湖の南は大津市で都山流尺八の
講習会が開かれた。仙台からは遥かに離れた近江の国。
昔から近江からは東北地方に産業や文化を人が運んだ。
だから近江は懐かしい遠い故郷みたいな感じを受ける。
そして、普段お世話になっている専務理事の山本邦山
氏の生まれ故郷と聴いては何とか行きたいと日程調整。

宮城県支部から5名が参加した。8月3日〜4日の
2日間。所は琵琶湖に面した青い瀟洒な琵琶湖ホテル。
2階の会場に入って目を奪われた。高い天井一杯に、
魚影を模した透明板が連なってキラキラと輝いている。
あたかも明るい湖の底にいる感じをイメージしている。

開始前からほぼ満席状態。今回は全国からかつて無
い最多の参加人数とのこと。宗家の挨拶の後、中尾都
康氏が紹介される。「まだ尺八を始めて1年余ですので
勉強をさせてもらいます」と挨拶。会場から宗家5代
目継承者に対する期待と激励の拍手が送られた。
本曲「木枯」を川村泰山氏、基本奏法を加藤条山氏、
そして「朝風」は永広孝山と山崎 山の両氏すすめる。
途中、旅の疲れか、聞き惚れてか、頭を垂れていた人
が散見される。かく言う私も隣の人につつかれる有様。
本曲は10回以上も聴いているので油断してしまう。
折角の講習会に対して失礼と反省するばかり。

この日「宗家を囲む懇親会」が例年のごとく開催。
宴もたけなわの頃、司会の森田柊山氏が「本日の趣旨
は宗家を囲む会なので親しくお話したり記念写真を撮
ったりして下さい」と勧めたものだから宗家始め幹部
は休む間もないほどカメラの前に座る羽目になった。
宮城県は少数なので他県と合同で写真をとることにし
たが、シャッターを押す人がいない。たまたま側に永
広孝山氏を見かけお願い。カメラを構える格好が可
笑しく、お蔭で笑顔の記念写真となった。感謝です。
樂友との語らいもあり、隣りのテーブルにいたグルー
プは次回の開催地、高知県支部の人達。下見を兼ねて
か大勢が出席。気持ちの高ぶりが伝わってきた。

講習会2日目。「知られざる流祖の魅力\」と題し、
森田柊山氏が講演。写真や資料で、流祖が近江の地
を虚無僧した話をしてくれた。今回は推測が多かっ
たが、いつもよくここまで調べたものと感心しきり。
午後の「合奏曲の尺八奏法について」川村泰山氏の
説明があり午前は終了。

午後は唯是震一氏が自作の「三曲第二番」を説明。
師の先祖は岩手県遠野でよく足を運ばれる。東北に
深い縁がある。関東大震災の時に生まれ、名を震一
とつけられる。今年90才とは思えない張りのある
声で「自分は六百曲以上作曲したが、まだ生けそう
なのでこれからもやります」と宣言。場内から拍手。
正派は今年百周年。2代目の中島靖子氏を支えてき
た。演奏はお孫さんの奥田雅楽之一氏と山本邦山氏
のご子さまの雅翠、雅楽邦の両氏。正派で息が合う。

山本邦山氏は話の冒頭「この齢になると故郷は本当
に良いですね」としみじみ話された。娘さんの雅楽邦
さんと「壱越」を合奏。これまでこの曲を合奏された
人は120人以上。すべてメモされていたのに驚いた。
故郷の余吾湖は一時間毎に風景が変わる。これを作曲
「湖都」が生まれた。この尺八は若い人に任せ、自分
は会場の尺八の指揮を取られた。今回は箏の方の受講
者が60名もおり、会場に準備された箏や17絃に挑
戦された。場内に響く大合奏は迫力満点であった。

二日間にわたる暑くも充実した講習会は無事、幕を
下ろした。湖のように深く記憶に残る講習会であった。
朝夕、京阪電鉄に乗って、北は坂本城跡、西教寺、南
は石山寺、西は山科、伏見そして大津では三井寺や疎
水の取り入れ口を見ることが出来た。何よりも観光船
「ミシガン」に乗って琵琶湖南岸を一周し、楽波の都
を実感。船上から見る比良、比叡の山並も素晴らしか
った。この寄り道は旅の醍醐味である。宿の近くの銭
湯にホテルのタオルを持って入浴し、地元の人の話を
聞くのも楽しかった。来年は土佐の高知。ワクワク旅
が待ち遠しい。楽友よ。また健康で会いましょう。
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